自粛要請どう周知? 夜9時会見に識者「遅すぎる」 2020/4/1 6:00
西日本新聞 一面 坂本 信博 金沢 皓介 福間 慎一

 都道府県知事らによる不要不急の外出自粛要請が相次ぐ中、3月28日に初めて要請が出た
福岡県の住民から「知らずに繁華街に出かけた」という声が特命取材班に寄せられた。
メディアが発達した今日でも、周知徹底は難しい。私権制限を伴う緊急事態宣言については、
政府が具体的な周知方法を定めていないことも判明。新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、
混乱を招かず、必要な情報をいかに届けられるか、課題になっている。

 福岡県の小川洋知事が記者会見を開いて週末の外出自粛を呼び掛けたのは、
土曜日だった28日午後9時すぎだった。県民情報広報課によると、公式サイトやツイッター、
無料通信アプリLINE(ライン)でも発信したという。翌日曜日、福岡市・天神の商業施設には
若者を中心に多くの買い物客が詰めかけ、自粛要請を知らない人もいた。

 災害時の自治体情報発信に詳しい東海大の内田理教授(災害情報学)は
「会見の時間が遅すぎた」とした上で「使うメディアは世代で異なる。(写真共有アプリ)インスタグラムや
(動画投稿サイトを駆使する)ユーチューバーの活用も検討していい」と指摘する。(以下略)

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