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[FT]世界経済は第2次大戦以来の危機、FT指数など示す
2020/4/13 14:36日本経済新聞 電子版 Financial Times

新型コロナウイルスのパンデミックの影響が世界各地で深刻化する前の3月の段階で、世界
経済は既に第2次世界大戦以来最悪の危機に直面していた――。米ブルッキングス研究所と
フィナンシャル・タイムズが共同で算出する「世界経済回復トラッキング指数(TIGER)」
の最新数値が衝撃的な事実を明らかにした。

国際通貨基金(IMF)は今週、春季大会をビデオ会議形式で開催し、世界経済が1930年代の
大恐慌以来の景気後退に直面するとの見通しを発表する。最新のTIGERの数値はその先触れ
となる。
各種の景況感指数が急降下、金融市場が混乱し、実体経済に関連した統計数値も急落してい
る。倒産や失業が世界経済に深い傷を残し、長期にわたって景気回復の妨げになることをデ
ータは示している。

IMFのゲオルギエワ専務理事は189の加盟国のうち170か国で2020年の1人当たり国民総生産
(GDP)が減少するとの見通しを示した。「先行きが厳しいのは先進国も途上国も同じ。この
危機に国境はなく、皆が痛みを感じることになる」

3か月前にはIMFは160か国で経済が成長すると予測していた。

■「期待するほど早くは回復しない」

どの国もコロナウイルスと無縁ではいられない。都市封鎖が緩和されても経済は期待するほ
ど早くは回復しない――。こう見立てるブルッキングス研究所のエスワー・プラサド教授は、
新型コロナ対策での政府による国際的な政策協調の不在を批判した。