https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2020/03/post-92946.php
米情報当局、中国・北朝鮮・ロシアの新型コロナウイルス感染実態把握に苦戦
2020年3月31日(火)17時44分

米情報当局は世界で新型コロナウイルス感染の実態把握に奔走しているが、事情に詳しい
米政府筋5人によると、中国、ロシア、北朝鮮では自らの情報収集力に限界を感じているという。
2人の関係筋によると、イランについても新型コロナ感染の全容を把握するのは困難な状況だ。
ただ、支配階級および一般市民の感染例や死者に関する情報は国営メディアやソーシャルメディ
アで明らかになりつつある。

政府が厳しい情報統制を敷き、平時でも国の指導部に関する情報収集が難しいこれら4国を、
米情報当局は「ハードターゲット」と認識してきた。それでもなお、専門家は、同4国の感染
状況が正確に把握できれば、新型コロナの社会や経済への影響を抑える国際的な取り組みを後
押しすることになると指摘する。
 ・・・・
中国については、新たな国内感染が出ていないとの最近の報告について、米国は「一部正しい」
と考えている(関係筋)もようだが、中国当局が新型コロナにうまく対応できているかについて、
米情報当局はなお懐疑的だという。

コニンディック氏は、中国政府は感染拡大が始まった当初、その深刻さを隠したが、現在は数字
を操作している感じはないとの見解を示した。「(感染が)急増し、迅速にそれに歯止めをかけ
たという意味では、中国は最も成功した国だといえる」としたうえで、「中国の感染者数が本当
ならば、中国のアプローチを理解し、適合させることが非常に重要」とした。