■ 「強行すれば選手団派遣を拒否」

前述のスポーツ担当記者はさらに続ける。
「トランプ大統領周辺は、米オリンピック委員会の幹部に『今の状況では7月に東京で五輪を開催するのは物理的に言っても無理だ』と仄めかしている」
「米国からは東京五輪に選手620人、役員1200人の総勢1820人が派遣される。彼らに万一のことがあったら誰が責任をとるのか」
「開会式には行くと言っていたトランプ大統領にとっても選手団を行かせるかどうかの判断は重要な政治決断になる」
「選手たちも7月に合わせた準備態勢の総仕上げ時期に入ってきた。やるかやらないか、安倍首相やIOCはできるだけ早期に発表すべきだ」

トランプ大統領の「東京五輪1年延期」説は単なる思いつきではなさそうだ。
米スポーツ界が新型ウイルス感染のため高い代償を払ってキャンセルしている中で、トランプ大統領が東京五輪を予定通りやれ、という方がむしろ不自然だ。

そんなごり押しをすれば、それでなくとも危なくなっている大統領選などは夢のまた夢になってしまう。