https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2020-03-06/Q6PN7WT0G1KW01
武漢で新型肺炎患者を治療する医師らに聞く−学んだ教訓とは
Bloomberg News 2020年3月6日 15:33 JST

新型コロナウイルスの感染が世界中に広がるにつれて、専門家は感染が最初に報告さ
れた中国湖北省武漢市で治療に当たってきた医師らの知見から、新型肺炎についてよ
りよく理解しようとしている。
武漢で新型コロナウイルス感染症(COVID19)患者の治療と研究を行ってきた
医療専門家らに、4日北京で話を聞いた。

●潜伏期間と感染
新型コロナウイルスは症状が現れるまでの潜伏期間が長いもようであるため、感染が
確認される前に知らず知らずのうちに他の人にうつすリスクが懸念されている。
湖北省の武漢以外の都市の当局は2月22日に、1人の70歳男性のケースとして症状が
現れたのは感染から27日後だったと報告した。
コロナウイルスの治療を監督する中国の専門家チームのメンバー、ドゥ・ビン氏は、
現時点の多くの報告を踏まえ、平均的な潜伏期間は5−7日、最長でも14日だと話す。

一方、北京大学第一医院の呼吸器科副部長であるリー・ハイチャオ氏によると、最初
は微熱など症状が軽く、10日後に急激に悪化する患者もいた。

北京ユニオン医科大学病院の内科集中治療室(ICU)の責任者でもあるドゥ氏によ
れば、いったん回復した後に再びウイルス検査で陽性となった人が他の人に感染させ
得るという証拠はこれまでのところない。

5日には中国メディアが、 症状が回復しウイルス検査でも陰性になった武漢の男性が
1週間以内に死亡したと報じたが、このリポートはその後インターネットから削除された。