https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2020-03-12/Q727M9T1UM1201
いわば「ベアー・スターンズ後」、今世紀最大の危機かもとサマーズ氏
Ben Holland、David Westin 2020年3月12日 14:20 JST

●「21世紀に入りこれまで起きた4つの大事件の一つ」とサマーズ氏
●ベアー・スターンズ後に「思い返せば、時間が大いに浪費された」

サマーズ元米財務長官は、新型コロナウイルスの感染拡大が、公衆衛生とグローバル経済
の両方を脅かしており、今世紀に入りこれまでで最も深刻な危機だと後で分かるかもしれ
ないと述べ、その重大さを政策担当者はまだ理解できていないと警告した。

サマーズ氏はブルームバーグテレビジョンとのインタビューで、2001年9月11日の米同時
テロと05年のハリケーン・カトリーナの被害、08年の世界的な金融危機を挙げ、「今回の
問題は、21世紀に入りこれまで起きた4つの大事件の一つだ。その全容が完全に理解され
ているとは思わない」と語った。

リーマン・ブラザーズの破綻で金融危機が本格化する数カ月前の08年1−3月(第1四半期)
に経営が行き詰まった米投資銀行ベアー・スターンズに言及し、サマーズ氏は「われわれ
は現在、ベアー・スターンズ後のような局面にある。思い返せば、時間が大いに浪費された。
われわれがずっと迅速に行動していればもっとうまくいったはずだ」と指摘した。

サマーズ氏はその上で、トランプ政権のこれまでの対応について、ブッシュ元大統領の下で
の「カトリーナへの政権の対応」に「悲惨なほど似ているように思われる」と主張した。
原題:Virus Is at Bear Stearns Moment and May Get Worse, Summers Says(抜粋)