EUが臨時首脳会議 予算議論 英の離脱で紛糾 2020年2月21日 7時17分

EU=ヨーロッパ連合は来年から7年間の中期予算について話し合うため、
臨時の首脳会議を開いています。先月、主要な拠出国だったイギリスがEUを離脱し、
予算の縮小が避けられない中、自国の利益を確保したい各国の思惑が対立して議論は紛糾しています。

EUは、来年から2027年までの中期予算案の策定を目指していますが、
予算全体のおよそ1割を拠出してきたイギリスが先月、離脱し、予算の縮小が避けられない状況です。
このため、EUは20日、ベルギーのブリュッセルにある本部で
臨時の首脳会議を開いて協議を進めています。

EUが示した新たな予算案では、イギリスが抜けた穴を埋めるため、発展が遅れている加盟国への
資金援助や各国の農業分野に割り当てる補助金を大幅に削減するなどとしています。
しかし、インフラ整備などのためにEUからの支援が不可欠なポルトガルやポーランドなどが
強く反発しているほか、農業が盛んなフランスやスペインも補助金の減額に反対しています。
会議に先立ってポルトガルのコスタ首相は「予算案は、ヨーロッパにとっても
各国の結束にとってもわが国にとっても悪い」と述べ、修正を求めていく考えを示しました。

イギリスの離脱を受けてこれまで以上に結束が問われているEUですが、予算の配分をめぐって
自国の利益確保を優先させたい各国の思惑が対立し、議論はいまも続いています。(以下略)
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