感染者が急増するイタリアの主要株価指数「FTSE・MIB」は前週末比の下落率が一時約5%に
達した。ドイツやフランスなど主要国の指数も軒並み3〜4%ほど下げる場面があった。
欧州株全体の値動きを示す主要指数「ストックス600」は一時約4%下げた。19日に過去最高
値を付けたばかりだが、楽観ムードは後退している。

アジアや欧州の株安連鎖には、これまで堅調だった米国株の先行きがここ数日で不透明に
なったことも影響している。
IHSマークイットが前週末発表した2月の米総合購買担当者景気指数(PMI)の速報値は6年
4カ月ぶりの水準まで低下。最高値圏にあった米ダウ工業株30種平均は前週末21日に227ドル
(0.8%)安となり、24日も現物の取引開始前にダウ先物が急落していた。

中国の湖北省では、企業の休業措置が3月10日まで延長された。サプライチェーン(供給網)
の寸断が世界規模で広がる懸念が台頭する中で、投資家の警戒感が解消されるには相当な時
間がかかる。株安圧力は当面続く可能性も出てきた。