習近平とWHO事務局長の「仲」が人類に危機をもたらす
2020年1月31日(金)16時10分 遠藤誉(中国問題グローバル研究所所長)
ttps://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2020/01/who-7.php

>WHOは30日夜ようやく緊急事態宣言を出すも、中国への渡航・交易制限を否定し、
>むしろ中国の努力を評価した。事務局長と習近平のチャイナ・マネーで結ばれた仲が、
>人類の命を危機に向かわせている。その罪は重い。

>習近平とWHO事務局長との緊密な仲
>1月28日付のコラム<「空白の8時間」は何を意味するのか?――習近平の保身が招くパンデミック>で
>述べたように、WHOのテドロス事務局長(エチオピア人)と習近平国家主席とは入魂(じっこん)の仲である。
>テドロスは2005年から2012年まではエチオピアの保健大臣をしていたが、
>2012年から2016年までは外務大臣を務め、中国の王毅外相とも非常に仲が良い。
>エチオピアは「一帯一路」の要衝の一つで、たとえば鉄道建設などにおいて中国が
>最大の投資国(85%)となっている。チャイナ・マネーなしではエチオピアの国家運営は成り立たない。
>そのことを熟知している中国は、それまでの香港のマーガレット・チャンWHO事務局長の後任選挙で
>テドロスの後押しに走り回ったが、2017年5月23日のWHO総会における選挙で見事に成功している。
>中国の狙い通りテドロスが当選し、2017年7月1日に事務局長に就任したわけだ。

>事実、1月28日付の新華網は、習近平と会談したテドロスが概ね以下のように述べたと伝えている。
>――中国政府が打ち出している政治的決心は尊敬に値する。習近平自身が自ら率先して
>予防対策と治療に関する指揮を行い、国を挙げて全力を注いでいるその姿は絶賛に値する。
>中国人民を守るだけでなく世界人民をも守ろうとするその姿勢に、WHO事務局長として感謝する。
>この日同時に、国連のグテーレス事務総長が
>「ほぼ同じ言葉」を用いて、中国を絶賛したのは注目に値する。
>グテーレスはポルトガル人。中国の特別行政区であるマカオをかつて植民地支配していたのは
>ポルトガルなので、その関係を通して、「中国とグテーレス」は非常に緊密な関係にあり、
>2016年末で国連事務総長の任期が切れる潘基文(パンギムン)に代わって
>グテーレスを次期事務総長に押し上げるべく水面下で活発に活動したのも習近平政権だ。