2020年1月30日 22時52分
読売新聞オンライン

 感染が拡大する新型コロナウイルスによる肺炎について、中国疾病対策センターなどのチームは、
人から人への感染が12月中旬から起きていたとする調査結果を発表した。

 1月29日付の米医学誌「ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン」に掲載された。

 調査は、今月22日までに感染が確認された15〜89歳の男女425人が対象。
それによると、当初は中国・武漢市の海鮮市場に関連のある人が多かったが、12月下旬以降は、
市場と関わりのない感染者が急増していた。このためチームは、
武漢市が今回の肺炎患者を確認したと発表した12月末よりも早い同月中旬の時点で、
患者との密接な接触があった人への感染が起きていたと結論づけた。

 また、感染から発症までの平均潜伏期間は5・2日で、患者1人から平均2・2人に感染を広げているとの推計を示した。

 順天堂大学の堀賢(さとし)教授(感染制御科学)は「早い段階からの人から人への感染が疑われていたが、
この調査で裏付けられた。ウイルスの性質も明らかになりつつあり、今後の対策に生かされるだろう」と話している。
https://news.livedoor.com/lite/article_detail/17743506/