「暮らし」が最大の争点=枝野立憲民主代表【各党インタビュー】 2019年07月02日14時41分

 −参院選で何を訴えるか。
 暮らしの安心の回復が有権者の最大の関心、最大の争点だ。家計を重視する経済、
多様性を力にする社会、参加意識を持てる民主主義。三つの大きな転換を訴えていく。
 −「令和デモクラシー」を掲げた。
 大正デモクラシーで男性だけとはいえ普通選挙が実現し、
日本の民主主義は大きくバージョンアップした。匹敵することをしなければいけない。
 −安倍政権の評価は。
 公文書管理や情報公開に象徴される民主主義の基盤を根底から破壊し続けている。
本来優秀な日本の官僚システムが政治の影響で機能不全を起こし、
政治に忖度(そんたく)せざるを得ない中で不祥事が相次いだ。回復には10年単位の時間が必要だ。
おかしいと声を上げた政治勢力が存在したことを後世に残さなければならない。
 −どう追い込むか。
 特に顕著になっている傍若無人な国会運営に大きな歯止めをかける状況はつくっていきたい。
 −立憲民主党と野党の勝敗ラインは。
 「全員当選を目指して頑張る」以外に言いようがない。
 −野党連携でどう役割を果たすか。
 野党の議席最大化に向け前提条件はそろえた。ここからはそれぞれの政党が
持ち味を生かして最大限努力することに尽きる。要望に応じ(他党候補の)応援に入りたい。

 −憲法についてはどう訴えるか。
 立憲主義を強化する観点から解散権の制約や知る権利の議論を進めている。
集団的自衛権の一部行使容認、9条改悪に対しては全力で戦う。
 −消費税増税凍結を主張している。
 持続的に消費が伸びる構造を取り戻すには相当な時間がかかる。税の使い方の信頼回復も
一朝一夕にできることではない。日本は直接税の比率が高すぎるとして消費税が導入されたが、
現状では逆転現象が起きており、見直さないと納税者の理解は得られない。
近未来に凍結解除することは不可能だ。(解除まで)10年単位だ。
 −衆院解散はなかった。
 内閣不信任決議案を出しても解散しなかったのは、解散の大義がないと重々分かっていたからだろう。
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