共産主義というのは、極めてシンプルに表現すれば「民主主義、自由主義への移行を拒絶し、かつての農奴制・専制君主制度に戻ろうとする思想」である。
共産主義の最も重要な思想の1つに「私有財産の否定」があるが、これがまさに農奴制・奴隷制の象徴である。

奴隷や農奴は牛や豚と同じように私有財産をまったく持たなかった。ご主人様の所有物であるからその持ち物はすべてご主人様の物であるということだ。
これは、共産主義国における人民が共産党の奴隷であることの証でもある。

普段あまり意識されないが、「私有財産が不可侵」であるという原則が、
民主主義の根幹をなすのであり、私有財産を否定する共産主義が「反民主主義」であるのはある意味当然である。

したがって、そのような農奴制・奴隷制を基盤とした社会が、自由主義・民主主義国家のように発展するはずがなく、1989年のベルリンの壁崩壊、1991年のソ連邦崩壊へとつながった。