https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2019-01-11/PL5YXY6S972801
英首相のEU離脱合意、大差の否決見通しに警告相次ぐ−閣僚辞任示唆
Jessica Shankleman、Alex Morales 2019年1月12日 0:14 JST

●ラッド雇用・年金相、合意なし離脱に進む場合の辞任を否定せず
●英産業連盟、合意なし離脱ならGDPは最大8%縮小と予測

メイ英首相の欧州連合(EU)離脱案は議会で否決されることが明白になりつつあるが、
政治家にとっては耳の痛い警告がまた届いた。
安倍晋三首相と英産業連盟(CBI)から懸念の表明が続いたほか、ラッド雇用・年金
相は合意がないまま3月にEUを離脱することの悪影響を強調。この問題を巡り辞任す
る可能性も示唆した。

ラッド氏は11日、BBCラジオに対し、「合意なしの離脱が英国にとって良いとは思わ
ない。確実に代替案を見いだすことができるよう尽力する」と述べつつ、政府が合意な
しの離脱に向かって進む場合には辞任するのかとの問いには3回にわたって回答を避けた。

英紙ガーディアンによると、CBIのキャロライン・フェアバーン事務局長は同日、合
意なしの離脱となれば英国の国内総生産(GDP)が最大で8%縮小する恐れがあると
の予測を示し、雇用と経済を第一に考えるよう政治家に呼び掛ける見通し。

だが、外部の声が政治家に再考を促す公算は小さい様子だ。BBCが10日明らかにした
分析によると、メイ首相の離脱案は15日の下院採決で、政府提出の案としては史上まれ
に見る大差で否決されることが示唆された。
原題:Time Runs Short for Brexit Deal as Business Warns of Pain (1)(抜粋)