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2018/02/13 10:27
【社説】韓米合同軍事演習にあいまいな態度を取り始めた韓国政府

平昌冬季オリンピック後に行われる予定の韓米合同軍事演習について、韓国政府がつい
にあいまいな態度を取り始めた。韓国国防部(省に相当)は12日に行われた会見で、
北朝鮮が文在寅(ムン・ジェイン)大統領を招待したことで韓米合同軍事演習が中止あ
るいは延期される可能性について問う質問に「適切な時期に説明したい」とコメントし
た。韓国大統領府の関係者も「韓米合同軍事演習は4月に再開するのか」との質問に
「まだ何も決まっていない」と述べ、その時期についてはあえて明言しなかった。

韓米合同軍事演習が行われる時期については先月末に米国の合同参謀本部が「オリンピ
ック後すぐに行われるだろう」とくぎを刺しており、その時点では韓国国防部も「オリ
ンピック後に行うことについてはその通りだ」とコメントしていた。それが金正恩
(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長が南北首脳会談を提案しただけで、韓国政府の
立場がたちまち揺らぎ始めているのだ。
(中略)
韓国と米国にとって最優先の課題は北朝鮮が持つ核の廃棄だ。そのため北朝鮮が核を廃
棄する意志を表明し、交渉のテーブルに出てくるのであれば、演習の延期も当然検討で
きるだろう。しかし北朝鮮の態度が何も変わっていないのに韓国だけが譲歩を続ければ、
北朝鮮の核保有は徐々に既成事実化してしまう。そして米国がこれを容認しなければ、
今後韓半島で何が起こるか分からなくなる。1990年代初めに韓国と米国は北朝鮮の「非
核化と核開発の凍結」という言葉を信じてチームスピリット訓練を中断したことがある
が、それによってもたらされた結果は北朝鮮の核武装だった。同盟関係にある国にとっ
て合同軍事演習はその核心中の核心だ。かつて在韓米軍の司令官を務めたある人物は
「韓国が合同軍事演習を取りやめれば、韓米同盟は破棄される恐れがある」と明言して
いる。(後略)朝鮮日報/朝鮮日報日本語版