https://news.infoseek.co.jp/article/litera_7198/
安倍政権と近いスパコン企業の助成金詐欺事件につづき、またも"アベ友"絡みの不正があきらかになった。
JR東海が進めているリニア中央新幹線の関連工事をめぐって不正入札があったとして、東京地検特捜部が偽計業務妨害容疑でスーパーゼネコンの大林組本社を家宅捜査、
同社の土木部門トップである副社長や、同じくリニア中央新幹線の関連工事を受注している大手ゼネコンの鹿島建設の担当者らも任意で事情聴取をおこなったという。

しかも、この不正入札は、JR東海側は被害者などではなく、JR東海の社員が工事費を事前に大林組の漏らしていた疑いが浮上している。しかも、契約価格を事前に大林組と
JR東海は協議しており、最終的に関連会社であるジェイアール東海建設のJVで受注しているのだ。これは、不正がJR東海の組織ぐるみで行われたということではないのか。

いずれにしても、リニア中央新幹線じたいが巨大な利権と化していたことがうかがえるが、このリニア計画を支えているのが、ほかならぬ安倍首相だ。昨年夏の参院選の自民党
選挙公約では、リニア中央新幹線の大阪への延伸前倒しや整備新幹線の建設などのため、なんと官民合わせて"5年で30兆円の資金を財政投融資する"と宣言。
実際、今年7月までに、すでに約3兆円が鉄道建設・運輸施設整備支援機構を通じてJR東海に貸し出されている。

そもそもリニア中央新幹線建設はJRが自己資金でおこなう予定だった。それが、財源不足を言い訳にして待機児童問題を先送りにしたり、社会保障のためだと言って
消費増税を正当化するくせに、安倍首相はリニアにはあっさり3兆円をポンと出しているのである。
そして、安倍首相がこれだけリニア開業に前のめりなのは、自分の"ブレーン"が計画の主導者だからだ。そのブレーンとは、JR東海の名誉会長・葛西敬之氏である。

●安倍首相が葛西会長のためにつぎ込んだ30兆円は返ってこない
葛西名誉会長といえば、富士フイルムホールディングスの古森重隆会長らといった安倍首相をバックアップしてきた経済人による「四季の会」「さくらの会」の中心人物で、
第一次安倍政権時代には国家公安委員や教育再生会議委員を歴任。また、NHK会長人事をめぐっても、葛西氏が安倍首相にあの"歴代最低"とも呼ばれる籾井勝人氏を
ゴリ押ししたとも言われており、安倍政権に大きな影響力をおよぼしてきた。

"お友だち"のために民間事業が"国策化"されてしまう──。まさに加計学園問題で広く露呈した安倍首相の「政治を私物化する」体質が、このリニア計画の背景にあるのだ。
しかも、加計問題では閣議決定された獣医学部新設のための4条件も満たしていないという杜撰さが発覚したように、この"お友だち"のためのリニア計画もまた、問題だらけなのだ。

もっとも心配されているのは、投入した公的資金が返ってくるのか、という問題だ。
実際、2013年9月にJR東海の山田佳臣社長(当時)は記者会見で「(リニアは)絶対にペイしない」と公言。国土交通省も「リニアはどこまでいっても赤字です」と市民団体との交渉で語ったという。
つまり、赤字必至の事業なのである。

さらにリニア建設には、南アルプスの巨大トンネルによる大井川の水量減少、大量に発生する建設残土など環境への影響も懸念されている。また、南アルプスには中央構造線などの断層があり、
今後高い確率で起こるとされている巨大地震が発生した場合のリスクもある。高圧送電線がもたらす電磁波にも不安の声があがっている。
その上、恐ろしいのは、このリニア計画が原発再稼働と密接に関係していることだ。
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