テクノロジー覇権を再び握る日本
【特集】復活・株式会社日本(下)
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東京・品川区のソニー本社2階にあるソニースクエア。案内員がボタンを押すと、壁全体がするすると音を立てながら開き、外から見えなかった秘密の空間が現れた。
豪邸のような内装を施した面積1200平方メートルの空間には画面から音が鳴る有機発光ダイオード(OLED)テレビ、わずか0.03秒で自動的に焦点が合うカメラのイメージセンサーチップなど
現在のソニーを代表する製品20点余りが展示されていた。「フューチャールーム」と呼ばれる小さな空間では、動作感知センサーを活用し、
ペンやパソコンがなくてもジェスチャーだけで建物や自動車などを設計できる先端機器などソニーが開発中の製品が目に飛び込んできた。
ソニー関係者は「ここはソニーの技術の歴史と未来を見ることができる空間だ。ソニーがどんな環境でも『技術力』で生き残れるという自信を示している」と説明した。

 日本企業が2000年代のデジタル時代を迎え、米韓に奪われていた「テクノロジー覇権」を取り戻すための反撃に出ている。

■無人タクシー、ロボット、次世代バッテリー

 第4次産業の中心である自動走行車とヒト型ロボット(ヒューマノイド)で日本は米国を追い上げている。
トヨタ、日産などの自動車メーカーはもちろん、ベンチャー企業も自動走行車の世界初の商用化競争に参入している。
昨年12月14日にはベンチャー企業ZMPの無人自動車が誰も乗せることなく、東京都内を時速20キロメートルで走行することに成功した。
同日、別のベンチャー企業であるアイサンテクノロジーも愛知県で無人自動車の走行に成功した。
これに先立ち、11月に無人自動車のテストに成功した米グーグルと1カ月差で競争を繰り広げている格好だ。
ZMPの谷口恒社長は「2020年の東京五輪では外国人が羽田空港から無人タクシーで都心に来ることができるだろう」と話した。

 ロボット分野でもトヨタが昨年11月、全身に関節32個、10本の指を持つ遠隔操作ロボット「T-HR3」を発表し、世界最高の技術力を証明した。
ユーザーがゴーグルを着用し、ロボットの視野に映った映像を同時に見ながら動けば、ロボットはユーザーと同じ動きをする。部品メーカーも一歩リードしている。
TDKは昨年11月、今年4月から次世代バッテリーの全固体電池の量産を開始すると発表した。
全固体電池は現在主流のリチウムイオン電池の液体電解質の代わりにセラミックを使用し、バッテリーの発火可能性を事実上ゼロに抑えた。


成好哲(ソン・ホチョル)記者