のんと橋本には、最後にこんな質問を投げかけてみた。
「自分を傷つけるもの、辛いことに直面した時、どのような方法で、自分を守っていますか?」。
しばし思いを巡らせた2人は、それぞれの答えを導き出してくれた。

のん「人と話すことで発散することもありますが、絵を描いたり、曲をつくったり――
“物を作る”という行為にぶつけているのかもしれません。
怒り、辛い出来事、悲しい気持ちをガソリンにするんです。
『踏み台にしてやるぞ!』という気持ちで、(創作物を)放出している気がします」

橋本「音楽を聴くことが多いと思います。
救われる音楽には、自分の気持ちが書いてあったり、自分の心に寄り添ったメロディがあったりするんです。
“A”はみつ子自身が作り出したものなんですが、みつ子は『自分を他者とすること』で救われています。
一方で、私は『他者を自分だと思う』ことで救われている。
逆説的になってしまいますが、
音楽には『自分のことを歌ってくれている』と感じることが多いんです」

(映画.com速報)