フィリピン政府は、中国の湖北省武漢から訪れていた44歳の中国人の男性が新型のコロナウイルスによる肺炎で死亡したと発表しました。中国以外で新型コロナウイルスによる肺炎で死者が確認されたのは初めてです。
フィリピン保健省によりますと、44歳の中国人の男性は、先月21日に、湖北省武漢から香港を経由して、フィリピンに入国し、中部のリゾート地、セブ島を訪れていたということです。

男性は、入国から4日後にせきの症状を訴えて入院し、検査の結果、新型のコロナウイルスの感染が確認され、その後、重い肺炎の症状が出て、1日、死亡したということです。

男性とともにセブ島を訪れていた38歳の中国人の女性も、先月30日に新型のコロナウイルスの感染が確認されていますが、容体は安定しているということです。

WHO=世界保健機関によりますと、中国以外で新型コロナウイルスによる肺炎で死者が確認されたのは初めてです。

今回の事態を受けて、フィリピンの大統領府は2日、香港、マカオを含む中国から訪れる人について、フィリピン国民と永住権を持つ人以外の入国を禁止する措置を発表しました。