2050年の温室効果ガスの排出実質ゼロ達成の手段の一つとして、回収した二酸化炭素(CO2)を地中に埋める「CCS」が注目されている。政府は、火力発電所からの排出削減に期待するが、安全な場所選びや輸送方法、コスト削減など解決すべき課題は多い。

CCSは二酸化炭素の回収・貯留(Carbon dioxide Capture and Storage)の略称だ。国内でも当初、20年ごろの実用化を目指して研究され、実証実験が3年前まで北海道苫小牧市で行われた。

 実験では隣接の工場で石油精製の際に出た混合ガスからCO2を分離・回収。熱や圧力で気体の300分の1の体積まで圧縮したうえで、約3キロ沖合の深さ1千〜1200メートルの砂岩層に、陸地から斜めに掘った井戸で注入した。

 16年4月から年約10万トンずつ始め、19年11月に目標の30万トンの注入を達成した。すき間の多い砂岩層の上にある泥岩などの層がふたの役割を果たし、今までCO2の漏れはないという。

 実験では、もう1本井戸を掘り、沖合約4キロ、深さ約3千メートル弱の火山岩の層にも注入を試みた。

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