上海の日本人研究者が見た「日本の大学の危機」 中国は海外帰りの若手や中堅研究者を大量採用
奥田 貫 : 東洋経済 記者

 日本は科学技術力で中国に引き離されている。
 研究の中枢を担う大学の状況にも大きな差がある。
 生命科学の研究者で、東京大学から中国の名門・復旦大学に移籍した服部素之氏(39)に、日本の大学の問題点を聞いた。

 服部氏の専門は、構造生命科学。東京大学で研究していた頃には、将来有望な少数の若手研究者のみが採択されるJSTの「さきがけ研究者」にも選ばれたが、研究室を主宰する教授職を求めて2015年に中国に渡った。

――科学技術力において重要な、研究者の卵である博士課程に進む学生が日本では減っていますが、中国では逆に増えています。

 中国では学部卒の新卒にそれほど価値がなくて、職歴でキャリアアップしていくというアメリカとも似たところがある。
 大学院に行っておけばそれがキャリア、専門としてみなされる。そのため、修士と博士で比べても、民間に就職する際の初任給が2倍ぐらい違う。
 だから、中国では大学院志向、とくに博士課程を重視する考えがある。

 国家としても大学院進学率の向上や研究大学(学術研究や研究者の養成を重視する大学のこと)を増やすのに力を入れていて、地方や新設の大学を手厚く支援している。
 博士課程に行く学生が増えているだけではなく、大学の教授職などのアカデミアのポストも増えているから、研究職に進む人の数も増えているという状況だ。

(以下略、続きはソースでご確認ください)

東洋経済オンライン 2022/04/23 7:00
https://toyokeizai.net/articles/-/582360