【心理学者の挑戦】差別や紛争を共感力で解決できるか?
ジャミール・ザキ 上原裕美子

 SNSに代表される現代の人間関係において、「共感がかつてないほどに重要なキーワードとなっている」と言われて異論がある人は少ないだろう。
 しかし共感は主観的なものであり、非常に捉えづらいものである(もちろん「いいね!」の数で測れるものでもない)。
 スタンフォード大学の共感研究における新進気鋭の心理学者として知られるジャミール・ザキは、「共感力は生まれたときから固定の才能ではなく、意識的に伸ばすことのできるスキル」と位置づけ、画期的な研究成果をあげている。
 今回、ザキが専門書ではなく、一般の読者にも広く共感について知見を深めてもらうための本としてまとめたのが『スタンフォード大学の共感の授業――人生を変える「思いやる力」の研究』だ。
 同書には、アンジェラ・ダックワース(『やり抜く力』)アダム・グラント(『Give & Take』)、キャロル・ドウェック(『マインドセット』)をはじめとするビッグネームからの賛辞が寄せられ、あいまいな共感をめぐる議論に一石を投じる本として世界中から絶賛の声が寄せられている。
 注目のこの本から、差別や紛争のような現代の大きな課題に共感力どうかかわるかという心理学的研究について紹介する。

(以下略、続きはソースでご確認下さい)

DIAMOND ONLINE 2021.8.21 3:15
https://diamond.jp/articles/-/279909