事の起こりは4月16日、フランスのサイト『Pourquoi Docteur』(どうして?ドクター) の音声インタビューだった。

「今日は本番組独占の爆弾発言があります」と司会者、その爆弾を落とすのは、エイズウイルス(HIV)を発見して、2008年にノーベル生理学・医学賞を受賞したフランス人教授、リュック・モンタニエ氏である。

氏は、新型コロナウイルスは人為的なものであり、武漢の研究所でつくられたのだろう――と述べたのだ。

ただし、この時点で既に誤解があるが、氏はそれが事故で流出したに違いないと言っており、生物兵器など悪意であったのかという質問には、はっきり「ノン」と答えている。

さらに、「コロナウイルスを使って、エイズワクチンをつくろうとしていたと考えるのが合理的な仮説だ」と述べているのだ。

次の日4月17日、24時間ニュースチャンネルのC-NEWSに出演して自説を述べて、一層大きな話題になった。
https://www.youtube.com/watch?v=ZVSN1D5TwOQ&;feature=youtu.be

ちなみに、モンタニエ氏はこの件に関して、論文は書いていない。上記メディアで発言しただけである。「論文を発表」というのは誤報である。

■世界的に著名な博士

(中略)

モンタニエ氏は、世界的に超有名な博士である。

1983年に病気の原因となるHIVウイルスを発見したのが、リュック・モンタニエ氏と、同僚のフランソワーズ・バレ=シヌシ氏だ。

以来、モンタニエ氏への賛辞は世界から贈られた。ノーベル賞を受賞する前から、世界各国の錚々たる団体から、賞が雨あられと授与された。

■モンタニエ教授の言い分

では、博士は、具体的に何を言ったのだろうか。

武漢の研究所は、2000年初頭からコロナウイルスに力を注いできた(筆者注:人に感染するコロナウイルスは、今の新型が7つめ)。

新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)のシーケンス(配列)の分析を行っているのは私だけではない。私の同僚で、バイオ数学者であるジャン=クロード・ペレーズも行っている。バイオ数学というのは、数学の論理を生物学にあてはめる学問である。

彼はウイルスの配列の細部にまで掘り下げた研究を発表した。でも彼が初めてではない。その前にインドの研究者グループが分析を公表した、いや、しようとしたのだ。科学的真実というのは重い。隠そうとしていても、現れるのだ。

見て驚いたのだが、そこには別のウイルスの配列が入っていたのだ。

それは自然に混ざったものではない。大元はコウモリのウイルスだから、それを組み替えたのだ。海鮮市場から出たというのは、美しい伝説だ。そのような可能性はない、乏しい。

最も合理的な仮説は、誰かがエイズ(HIV)のワクチンを作りたかった、そのためにコロナウイルスを使ったと考えることだ。

陰謀論ではない。陰謀論とは、何かを隠す人のことだ。

ウイルスは、武漢の研究所から「逃げた」ものだろう。

とにかく、誰かが――誰かを責めるのは私の役割ではないが、コロナウイルスを使って、エイズウイルスのワクチンを開発しようとしたのだ。

続きはソースで
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https://news.yahoo.co.jp/byline/saorii/20200422-00174202/