【後日談】
HIDEチャンらの音楽制作会社の失敗原因は明らかだった

「Am on F」で始まること、ルートは1音づつ下降することに固執しすぎた
そして「チェーン店のテーマソングはCメジャーでなければならない」という原則にも踏み込んでしまった
とにかく「特別にしなければ」というプレッシャーがHIDEチャンをがんじがらめにしてしまったのである
HIDEチャンはとにかく「空を飛んでいる感じ」にこだわった
言い換えるといわゆるジブリ感であろう───
ランラン、ランラララン・・・あの感じがどうしても欲しかった

「ドリアンで行く」
土壇場になってサビのスケールはAドリアンに変更された

A B D F# F E 〜〜
想いは必ずその通りになる

Am on F
で始まりCメジャーの曲調の中でサビはAドリアンスケールが乗る
しかしながら全体としてあくまでもCメジャー!
だってチェーン店のテーマ曲だから!

残る4人にはこの課題をクリアすることが困難だった
非常に難しい接続
HIDEチャンが言うように「F#以外は全部おなじでしょ!」というほど
簡単ではなかったのである

能力の限界とアイディアの限界、そしてチームワークの限界にぶつかりながらも
楽曲はレコーディングへと強行された

つづく