都構想成立なら、日本最大都市は横浜市へ
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皆さん誤解されているようですが、現在の日本最大の都市は、形式上は「東京」でも「横浜」でもありません。
「特別区部」という概念は存在しますが、特別区部と言うのは事実上の都市域ではあるものの、れっきとした一つの組織ではないからです。
組織という事であれば、横浜市は最大の夜間人口を抱えている立派な自治体です。
ですが、夜間人口の多さは都市規模ではありません。

東京では最大の夜間人口を抱える区は世田谷区で、大阪は平野区です。
これが昼間人口になりますと、東京は港区が最大都市となります。
港区というのは紛れもなく一つの都市であり、しかも東京都で最大の都市であります。
何故なら、首長が選挙で選ばれ、区議会があります。
特別区部という単位の選挙も議会もありません。
一つの都市として扱えないから区部としているためでもあり、そういう点でも一都市とは扱えません。

ですので、現在の都市の大きさ順でみますと、「大阪市、横浜市、・・・港区、・・・」という順番となり、この昼間人口順というのは域内GDPなどの指標に近づきます。
域内GDPでも、「大阪市、横浜市(名古屋市)、・・・港区、・・・」という順番はそのまま同じです。
最大の県は東京都で、最大の都市は大阪市です。

大阪市においては、これが一つの都市という事では規模が大き過ぎるという事で、運動がなされているわけです。
都構想成就の暁には、横浜市がついに最大都市に躍り出る事になります。
大阪市が適正規模に分割されるからです。
よく「多くの自治体は政令市を目指している」と言われますが、都市なんてのは都道府県に負けないような大きさ、権限などを競うものではありません。
各都市は、規模や人口に差が生じないように足並みを揃える方が重要なのです。

大阪都中央区、大阪都北区というものは、下表の通り、昼間人口が東京都港区を上回ります。
これでも、相当な規模のはずです。
如何に今の大阪市が大き過ぎるかが分かります。
「横浜市では都構想という話が出ない」と仰る方もおりますが、関東地区では中枢機能は東京に集中しています。
安倍総理は、「東京と大阪を大きなハブにする」と言っています。

これまでの大阪における行政区の再編は、長くても30年以内です。
前回の再編が平成元年という事で、今上即位30年改元にあたり、これほどのタイミングは無いと考えられます。
偶然ですが、東京都の都心5区はヒエラルキーとしても、実は「千代田、中央、港、新宿、文京」の順番であり、昼間人口が大阪市とほぼ同じになります。

摂津國の古図がありますが、その中心街を称し、小さく「大坂町」とある。
これが最初の大阪市域となった。
この小さな大坂町が今の大阪市まで拡大した事は、長い目で見るとこれは途中段階に過ぎません。
今後、市外も含んで大阪都区部(いわゆる大阪)となる事は、都市としての進歩と言いますかね。
やはり、そうなる運命だと思います。