電気も水道もなし 北アイルランドの田舎で暮らす高齢女性、潮流の最先端に?
2019年9月29日 12:00 発信地:エニスキレン/英国

【9月29日 AFP】手回し式ラジオ、数枚のカラー写真、積み上げられた本──これらは、
マーガレット・ギャラガーさんが現代世界に暮らしている数少ないしるしだ。

 ギャラガーさんは生まれてから77年間ずっと、北アイルランド・ファーマナ州の田園地帯に
ある築200年のわらぶき屋根の家に住んでいる。水道や電気はなく、トイレは屋外だ。

「今の暮らし方以外、何も知りません。だから、持ったことのないものを欲しいと思う
こともありません」。白い石壁の自宅を紹介しながら、ギャラガーさんは話す。
「必要なのは、のどかなこの家で人生を全うするための健康だけです」

 ギャラガーさんの一日は、近くで湧き水をくんで来ることから始まる。
燃料のまきと泥炭をくべた暖炉で、1日3食を調理する。
暖炉の火と石油ランプとろうそく、これらがギャラガーさんの家を照らす明かりだ。

「ここが私の場所。満足しています」。
午前中にケーキを焼いた後、ギャラガーさんはそう語った。