病理的要因
染色体異常・自閉症などの先天性疾患、出産時の酸素不足・脳の圧迫などの周産期の事故、生後の高熱の後遺症などの、疾患・事故などが原因の知的障害。
脳性麻痺やてんかんなどの脳の器質的な障害や、心臓病などの内部障害を合併している(重複障害)者もおり、身体的にも健康ではないことが多い。染色体異常が原因の場合は知的障害が中度・重度であったり、外見的に特徴的な容貌であることも多い。
生理的要因
特に知能が低くなる疾患をもつわけではないが、たまたま知能指数が低くて障害とみなされる範囲(IQ69または75以下)である場合。生理的要因から偶然にも遺伝子の組み合わせで生まれたことなどが原因である。多くは合併症をもたず、健康状態は良好である。知的障害者の大部分はこのタイプであり、知的障害は軽度・中度であることが多い。
心理的要因
養育者の虐待や会話の不足など、発育環境が原因で発生する知的障害。リハビリによって知能が回復することもある。関連用語に「情緒障害」がある[注釈 2]。また、離島・山岳地帯・船上などの刺激が少ない環境で成育した児童も、IQが低くなる傾向にある(知能指数#生活環境を参照)。IQテストそのものが