【ニコ生】浅井にしの Part1【笑顔でごはん食べるだけの配信してます!】

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1名無しさん@実況は禁止ですよ
垢版 |
2021/05/18(火) 09:54:16.09
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浅井にしの
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コミュ
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2021/06/25(金) 13:58:45.08
「鏡の向こう」


これは私が小学3年生の合同キャンプで体験した話です。

私が通っていた小学校は3年生の7月に、夏の合同キャンプを開催してから夏休みになるという流れがありました。
キャンプとは言ってもテントを張ってという本格的なものではなく、バンガローを何部屋か借りて2泊する程度でした。そこで飯盒でご飯を炊いてカレーを作ったり、バーベキューをしたりと楽しむのです。
私が泊まったバンガローには、なぜか大きな姿見の鏡がありました。
不思議な事に私達のいるバンガローにのみそれは設置してあり、他の友人が宿泊しているバンガローにはありませんでした。

1日目、晩御飯も終わって就寝時間になり、皆バンガローで休む事になりました。
しかし私は夜中に目覚めて、トイレへ行きたくなりました。
トイレは外にあったため、バンガローから出てから帰ってくると、誰かの視線を感じます。
誰か起きているのかな?と思い見てみても、友人は一人も起きていません。
気のせいか…と寝ようとした瞬間、ハッと気がつきました。
視線は鏡の方から感じるのです。
恐る恐る鏡を見てみると、そこには知らない女性が映っていました。
部屋の中にはいないのに、鏡には映っているのです。
恐怖のあまり私は叫びました。
すると寝ていた全員が起きて「どうしたの?」と聞いてきたので、私は
「そこの鏡に女がいた!」
と訴えました。

全員で鏡やら部屋の中やらを探しましたが、女性の姿は無く私が寝ぼけて見間違えたんじゃないか、という話になりました。
しかし私は一睡もできませんでした。
翌朝私は先生に昨晩の話をしました。
当然ながら先生が私の話を信じる訳もなく、無視されて終わりました。
そして2日目も終わりとなり、私は鏡の近くで眠りたくないので一番遠くの場所で眠りたいと我儘を言い、皆納得してくれました。
寝てからどのくらい経ったのでしょうか。
私達は、鏡から一番近い位置で寝ていたクラスメイト・Aの叫び声で全員飛び起きました。
何事かと見てみると、そこには信じられない光景が繰り広げられていました。
Aは私が昨晩鏡で見た女性に足を掴まれ、鏡の中へと引きずりこまれようとしているのです。
予想だにしない出来事に、一瞬誰も身動きを取れません。
しかしAの叫び声を再び聞いた男子たちが、Aを引っ張ろうとしましたが…力及ばず、Aはあっと言う間に鏡の向こう側へと行ってしまいました。
私達は、恐怖から動けずに鏡から遠い位置に固まって震えながら泣いていました。
男子の数人は、走って先生を呼びに行きました。
先生と男子が戻ってきて
「Aはどこにいる?!」
と聞いてきたので、鏡を指差します。
鏡の中には泣いているAの姿と、その横で不気味に笑う女が映っていました。
半ばパニック状態で、私達は急いでその場を立ち去りました。
先生は私達をバスへと誘導し、そのまま帰宅させました。
後に聞いた話によると、残った先生とキャンプ場の管理人達で話合いがされたそうです。
1つのバンガローにだけあった大きな鏡は何なのか。
そして鏡の中にいる女性は何者で、引きずり込まれたAを救出する方法はないのか。
しかしいくら問い出しても、管理人は姿見の鏡など見た事ないし、今までそんな話は聞いたこともないという返事しか返ってこなかったそうです。
鏡は大人たちが再びバンガローへ戻ってみると、跡形もなく消えていたのだとか。
結局、Aはキャンプ中のオリエンテーションで行方不明になったことになり、警察が出て捜査されましたが、20年経った今でも発見されていません。
当時は新聞にも載りましたし、先生たちも責任を取らされたんだと思います。いきなり担任が変わると言う修羅場もありました。
あの鏡と、そこに映っていた女性はなんだったのでしょうか…。
2021/06/25(金) 14:05:36.07
「人形の目」


この話は、僕の友人女性から聞いた子供の頃の実話です。

Kちゃんは、外で遊ぶ事が好きな活発な子でした。
ある日、Kちゃんは親戚のおばちゃんから1体の人形を貰ったそうです。

身長が30センチぐらいのフランス人形らしく、目がクリクリして可愛い顔が特徴です。
Kちゃんはよくフランス人形を外に持って出て遊ぶようになり、公園のベンチに座らせたり、寝ころばせてお医者さんごっこをしたりしていたそうです。


Kちゃんがフランス人形をもらってから2週間ぐらい経過した頃、一緒に遊んでいた友人たちは驚きます。
人形の目を見ると、片方の目玉がありません。

1人の友人が
「Kちゃん、人形の目玉どうしたの?」
と問うと
「目玉、家でくり抜いてきたの。」
と笑って答えます。
壊し癖といいますか、そういった側面のあるKちゃんなので皆それ以上はあまり気にせず、笑いながらいつも通り公園で遊びました。

しかしそれから公園へKちゃんが遊びに来なくなり、友人たちは心配したそうです。

1人の友人が、Kちゃんの家へ様子を見に行きました。
「Kちゃん、遊ぼう。」
呼ぶとKちゃんが現れたのですが、その目の片方は腫れあがっていて、まるで幽霊のお岩さんのようになっていたそうです。
「Kちゃん、その目どうしたの?」
と問うと
「目、1週間前くらいから痛くて腫れてしまったの。」
「病院に行ったら、ものもらいだからバイ菌が入ったらしい。もう少しで治るから。」
そうKちゃんは答えました。
それから10日ほど経つと、まだ片目を眼帯で隠しながらもKちゃんは公園へ来るようになりました。
しかし友人達はそれ以上に、Kちゃんが持っていたフランス人形の姿に唖然とします。
フランス人形は両目がありませんでした。
両目が無い人形を抱きかかえるKちゃんの姿は不気味過ぎて、今想像してもゾッとすると、この話を教えてくれた友人は語ります。
それからKちゃんは、また公園に来なくなりました。
心配してKちゃんの家に行くと、お母さんが対応してくれました。
「K、今病院に入院しているの。目の手術を受けないといけないの。」
手術するのは両目らしく、1ヶ月ほど入院する事になるそうです。
Kちゃんの目は痛みが続いて視力が低下していたそうで、放っておくと失明になる恐れがあるほどの状態だったそうです。
後日、友人皆で病院へ見舞いに行くと、両目を白いガーゼで巻いて寝ているKちゃんがいました。
手術は無事成功して、1ヶ月後にはまた元気なKちゃんが戻ってきました。
しかしその後も、Kちゃんは遊んだりしていると時たま目をおさえて「痛い、痛い。」と言う事がありました。
まだ完全に治っていないのかな…と心配していると、友人の1人が言いました。
「Kちゃん、目が痛いのフランス人形の目をくり抜いたからじゃない?」
Kちゃんはそれを聞いて家に帰ると、フランス人形の目玉を机の中から取り出し、お母さんに「目を付けたい」と伝えたそうです。
お母さんと一緒にボンドで目玉を取り付け、何とか綺麗に目は引っ付きました。
Kちゃんは心の中で
「お人形さん、ごめんなさい。目を取ってごめんなさい。」
と謝ったと言います。
その後、Kちゃんの目は痛みもなくなり、健康な状態に戻ったそうです。
因果関係は不明ですが、物を粗末に扱うと何かの力が自分に返ってくるのかもしれない、そう感じた話でした。
2021/06/25(金) 14:08:54.40
「手招きしてはいけない」


私が小さい頃に住んでいた家は、裏が墓地になっていました。
それになぜか夏でも涼しくて、子供ながらに不気味に思っていたのです。
母が言うには
「あなたが小学校に上がる前、玄関先で写真を撮ろうとしたら、ふっと後ろを向いて皆おいで!と何かを手招きしたのよ!」
ということもあったそうです。
その時撮った写真には、私の顔の横に手が写っていたりといわゆる心霊写真だったそうです。
急いでお寺へ持っていって供養してもらい、それ以降
「写真を撮る時は生きてる人間以外を手招きしないように。」
と言われ続けていました。
もしかするとあの頃の私には何かが見えていたのでしょうか。
そのような力には心当たりがないのですが、何度もそう言われるので常に気を付けていました。
でも高校2年の終わり、修学旅行で沖縄へ行った際にとんでもない写真が撮れてしまいました。
沖縄には3泊4日で、確かひめゆりの塔や首里城へ行きました。
その修学旅行の飛行機中、隣に居た友人にネタとして
「昔写真を撮る時に誰もいない所で手招きしたら、心霊写真が撮れた」
という話をしていたのです。
すると友人がそれを覚えていて、行く先々でふざけて「撮るよー」と誰もいない方へ手招きをしてから写真を撮っていました。
止めるように言ったのですが
「何も写りっこないよ〜」
と笑って止めませんでした。
さらにはそれを見ていた他のクラスメイトも、面白がってやっていたのです。
そしてその日泊まる宿は民宿で、大分年月が経ったような所でした。
部屋も畳み敷きで廊下の外は庭があり、夜になると何か出そうな雰囲気もあったのです。
夜中に男子も数名女子の部屋に来て、怖い話が始まりました。
そこで私が最初に手招きの話をした友人が、それを今やろうと言い出したのです。
もちろん私は止めたのですが、皆外へ肝試しへ行けない分盛り上がってしまったようでした。
庭を背景にしてカメラのタイマーをセットして、友人が
「撮るからおいで!」
と庭へ向かって手招きしてシャッターが下りたその時です。
いきなりバン!という破裂音と共に部屋の電気が消えました。
慌てて電気をつけると、手招きした友人だけがおらず、探すと庭に倒れていたのです。
気を失っているようで、慌てて養護教諭を呼んできましたが、そのまま目を覚まさないので病院へ運ばれました。
翌日担任から何があったのか聞かれ全てを話すと、宿の人に
「それはきっと怒って懲らしめられたんだろうね。」
と言われました。
何に怒られたのかは聞いても濁して答えてもらえませんでした。
「あんまり悪ふざけばかりすると、そうやって駄目だよって注意されるんだよ。」
と付け加えられ、それもそうだと思ったのです。
友人は翌日目を覚ましたそうですが、胸の真ん中辺りに人の手の形のアザが出来ていました。
誰かに思いっきり押されて凄い力で体が飛んでいく感覚があったと言います。
あの時面白がっていた友人に怒った「何か」が、友人を懲らしめる為にやったのかもしれません。
さらに事態はこれで終わりませんでした。
家に戻ってから修学旅行で撮った写真を現像して見てみると、全部に変な物が写っていたのです。
肩の所に顔や手のようなモノがあったり、足がもう1本多く写っている写真もありました。
学校で話をしてみると、カメラを持って行った皆の写真がどれもそういうモノが写り込んでいるようでした。
特に手招きした時に撮った写真が、最も酷かったようです。
顔が消えていたり、ぐにゃりと捩じるように写っていたり…とにかく禍々しい写真ばかりでした。
学校で依頼して同行したカメラマンの写真にもそういったモノが写り込んでいたようで、担任からは再度注意されました。
他のクラスは何もなく、私達のクラスだけがこのような状況だったので、クラス全体でお祓いを受ける事になりました。
私達がふざけてこんな事をしたので、怒ったモノがいたのでしょう。
決して「生きている人間以外を手招きしてはいけない」と改めて思いました。
2021/06/25(金) 14:15:39.61
「バスの親子」


これは私が、友達とファミレスで盛り上がって帰宅時間が遅くなった時の話です。

ついつい話が尽きず、気が付くと帰宅するバスの最終便の時刻が近づいていました。
なんとか乗車には間に合い、あとは家の近くまでバスに揺られるだけです。

バスには私の他に、小さな男の子と女性が乗っていました。きっと親子なのでしょう。
最後尾に座っていて、2人とも帽子を被っていたため表情は見えませんでしたが、どうやら戦隊ヒーロー物の話をして楽しんでいるようです。
私は特に気にせず、中間ぐらいの席に座り携帯を触って時間を潰します。


バスに乗ってしばらくすると、私は後ろから聞こえていた声が消えている事に気付きました。
それまで一度もバスは停車しておらず、乗客の出入りはありません。
あれ?っと思って振り返ると…そこには親子の姿など無かったのです。

私の血の気がサッと引き、冷や汗が吹き出ます。
反射的に席を、運転手さんのすぐ後ろへ移動させました。

そして停留所へ到着し、降りる際に居ても立っても居られず、私は運転手さんへ
「私と乗っていた親子連れ、どこで降りたんですか?」
と尋ねたんです。
すると運転手さんは変な顔をして
「親子?この便に乗ったお客さんはあなただけですよ。」
と言うんです。

そんなはずはない!確かに親子が乗っていた!
運転手さんにそう問い詰めようかと思いましたが、そんなことを言っても困らせるだけだと思い、私はバスを降ります。
きっと私が見間違えたのだろう…。
そう思う事にしたんです。

ここからはいつもの見慣れた帰り道なのですが、私は怖くなってしまって歩き出す事が出来ません。
自宅まではどんどん人気のない所に入っていくので、今の状況でそこへ踏み入るのはかなり勇気がいります。
ですがそんな事は言っていられず、帰らなければいけません。

私ってこんなに怖がりだったかな、と思いながら早足で歩いていると、笑い声が聞こえた気がしました。
思わず振り返って辺りを見回しても、暗い夜道には誰もいません。

私は走って帰りたい衝動をグッとこらえました。
こういう時に走って逃げるのはダメだと、どこかで聞いた事があったのです。
意識せず、自然体でいることが大切だと自分に言い聞かせ、歌を口ずさみながら帰ります。

夜の住宅街は、意外に音が聞こえてきます。
人の会話なのか、テレビの音なのか。
ふと気が付くと、その音に混じって会話している声が聞こえます。
男の子の声で、戦隊もののヒーローの事を話しているようです。

私はたまらず走り出しました。
ハイヒールを履いていたため、すぐにスピードが落ちてしまいますが、とにかく走って走って走りまくります。
恐怖から、もう振り向く事は出来ません。

家に到着して開口一番「塩ちょうだい!」と私は叫びました。
両親は驚いていましたが、私の剣幕に只ならぬ雰囲気を感じたようで、理由を聞かずに塩を振り撒いてくれました。

これ以降、私はバスが苦手になってしまい、乗らないようにしています。
親子の姿や声もその日だけの出来事でしたが…今思い返すだけでもゾッとしてしまいます。
2021/06/25(金) 14:17:38.65
「出ると噂の共同住宅」


私の実家は、築30年以上の共同住宅です。
母子家庭ではありましたが、私と弟は既に結婚して実家を離れ、今は母が1人で住んでいます。
私が2人目の子を出産するため、当時3歳だった娘を連れて里帰りした時の事でした。
母は仕事に出かけたので、2人で留守番をしていると娘が言います。

「ママ、おじさんがいるよ。」

えっ?と思って家の中を探しましたが…私達以外の人は誰も居ません。
「おじさんがいるの?ごめん、ママには見えない。」
と言うと、娘は
「そこにいるよ。2人だよ。」
と普通に答え、背筋がゾッとしました。
幸いにも娘は人見知りだったため、そのおじさん達と接触する気はないようでした。
母が帰ってきてその事を伝えると、怖がりの母は
「やだぁ!この前も怖いことがあったのに!」
と身をすくめます。
母はつい先日、同じ共同住宅に住む知り合いの家を訪ねたのですが、肝心の相手が不在で娘さんが対応してくれたのだそうです。
その後先方から電話があり、改めて要件を話していると、その人が変な事を言ってきました。
「さっきうちに来てくれた時、一緒に来た人って誰だったの?娘が、知らない人と2人で来た、って言ってたけど。」
母は間違いなく1人で訪ねて、連れなどいません。
「え?私1人で行ったのよ?」
「あれ?娘が横にもう1人知らない人がいたって言ってたけど?」
母はもうそれきり怖くて、深く詮索しないようにしていたそうです。
実はその共同住宅は、他にも「出る」と言う住人が複数人いる所なのです。
見えない人にはわからないのですが、そういった声が多く聞こえると気味が悪く感じてしまいます。
この話をある時、弟にもしてみました。
すると弟まで
「実は俺もあるんだよ…。」
と話し始めるのです。
まだ弟が実家に住んでいた頃、真夜中まで起きていた時の事です。
私達の部屋は3階にあり、弟の部屋は窓の真下が棟の入り口になっていました。
古い建物ですし、周りの音はいろいろと聞こえてくるのですが、真夜中となると静かなものです。
弟が言うには、少し遠くから自転車が走る音が聞こえてきたのだそうです。
生活サイクルは人それぞれですから、それは夜まで仕事をしている人もいれば、遅くまで遊んで帰ってくる若い人もいます。
その音自体には、特に違和感はなかったのです。
自転車はどうやら古い物のようで、キィキィと音を立てながら走ります。
他に雑音がありませんから尚更良く聞こえて、共同住宅の門からその自転車が入り、何棟かある建物の間を通り、弟の部屋の窓下の入り口付近まで来た事が分かったと弟は振り返ります。
(誰か帰ったのかな?)
弟は軽い気持ちでカーテンをめくって窓から真下を見たのですが…そこに自転車の姿がありません。
(あれ?おかしいな。確かここら辺まで来たと思ったのに。)
辺りも見回してみましたが、自転車などどこにも見つかりません。
すると次の瞬間、弟のすぐ後ろで

キィ…

さっきまで聞いていた自転車の音が、ハッキリと聞こえたそうです。
「やだ!それでどうしたの?」
「いやぁ俺も、もう全身がゾゾゾーってしてさ。怖くて振り返る事も出来なくて。敷いてあった布団に後ろ向きのまま、頭から突入して、朝までそのまま。」
その場所で悪い出来事があったとは特に聞いた事がありませんが、そういった曰くが無くとも、日常と非日常が溶け込んでいる場所なのかもしれません。
2021/06/25(金) 14:20:28.34
「OLの中古パソコン」


これは私が勤めている会社に出入りしている、フリーライターのSから聞いた話です。
Sは以前まで新聞記者として働いていたのですが、もっと自由にジャーナリストとして活動したいとフリーライターになった情熱のある記者です。
社会部にいたこともあり、現在の社会問題についていろいろと熱心に取材をしていました。
これまでと違い自由に取材をして記事を書けるようになったS本人は満足していたようですが、新聞記者を辞めてフリーライターになったことで収入は激減し不安定になりました。
それでも節約をしながら記者として頑張っていた時でした。
突然、愛用していたパソコンが壊れてしまったらしいのです。
思わぬ出費で参っている、とSから相談された私は
「もしもそんなにスペックにこだわらないならば、中古のPCを買ったらどうか」
とアドバイスしました。
Sは特にパソコンへこだわりがあるタイプでは無く、ただ記事を書くための道具として使用していました。
私のアドバイスにのったSは、早速私の会社のパソコンから中古品を買い求めます。
思った以上に使われていた業務用のパソコンなどは中古として売られており、スペックはそれなりですが、Sにとっては十分なようでした。
Sは1K、つまりキッチンと個室1つという一人暮らし向きの部屋に住んでいました。
風景の見晴らしだけはこだわっていたようで、大抵最上階の部屋を借ります。
その時も、最上階の5階に住まいを借りていました。
どこかのタワーマンションのようにゴージャスではありませんが、街をある程度一望出来る窓からの眺めを、私も自慢された事があります。
高所恐怖症の私には良さが理解できませんでしたが…。
そんなSの部屋ですから、カーテンも激安の薄っぺらい物なので、夜になると部屋の様子が伺い知れる状態でした。
ある日、22時頃になって遅い夕食を食べに、近所のラーメン屋へSは出かけました。
ふと帰り道でマンションを見上げると、自分の部屋から明かりが漏れていました。
部屋の明かりというよりは、テレビか何かをつけっぱなしにした時のような明るさだったと言います。
「パソコンの電源、つけっぱなしだったかな…」
確か消したはずだと思いながら部屋に着くと、案の定パソコンが起動していてモニターが室内を照らしています。
まぁ何かの拍子で勝手に起動したのだろうと思い、食後の眠気もあってあまり気にもせずパソコンの電源を落とし、Sは就寝しました。
夜中の2時ころ、人の気配を感じたSは薄目を開けたそうです。
するとパソコンが起動していて、長い髪のOL風な女性が椅子に座っていました。
夢でも見ているのだろうか…とSが思っていると、女性は何か呟いています。
聞き耳を立ててみると、女性はか細い声で
「開いて開いて」
と言っていたそうです。
すると彼女は、今度はSの方へスーっと近づいてきました。
こっちへ来るな!と思っても、Sは身動きどころか声一つ発せません。
Sに接近した女性は、耳元で
「開いて…開いて…」
と訴え続けたそうです。
Sが気づくと既に朝になっていました。
2021/06/25(金) 14:20:51.07
パソコンは起動したままだったと言います。
Sは現実とも夢ともつかない体験の中で、女性が「開いて」と言い続けていた事を思い出しながらパソコンに近寄ります。
すると昨晩まで気づきませんでしたが、女性のような名前の勤務報告書ファイルがたくさん入っているフォルダを見つけました。
たまにハードディスクをきちんと消去せずに転売する手抜き業者の存在が報道されますが、Sの買った中古パソコンもその類だったのかもしれません。
Sがその勤務報告書を見ていくと、どうやら某有名企業の下請け会社に女性は勤めていたようです。
有り得ない事に、彼女は月200時間を超える残業を強いられていた事がわかりました。
Sは昨晩のあの出来事が悪夢ではなく、過労死で亡くなったOLの悲痛な残留思念のように感じたと振り返ります。
それからこの件について調べ、雑誌でも特集として取り上げて結構大きなニュースになりました。
当然こんな話では通りませんので、発覚したきっかけは内部告発だと変更しました。
過労死で亡くなったOLが使っていた業務用パソコンが、データを消さないまま販売する手抜き業者を経て、元社会部のフリーライターの元にやって来たこの出来事は、私はとても偶然と思えませんでした。
Sと私は記事を公表する前に、彼女のお墓参りへ行ってきました。
彼女の意思をどの程度くみ取れたのかは分かりませんが、きちんと事実を明らかにすると誓い、今度こそ安らかに眠って下さいと伝えました。
Sのパソコンの前にまた女性が現れた事は今のところありませんので、きっと成仏してもらえたのだと思っています。
2021/06/25(金) 14:22:50.09
「観覧車の女性」


これは私が中学生だった頃の話です。

夏休みの真っ只中、宿題を全て終わらせていた私は、残りの休みを満喫するだけでした。
そんなある日、家でゴロゴロしていると友達から電話がかかってきました。
その友人も夏休みの宿題は終わったらしく、一緒に遊園地へ行こうと誘われました。
暇で仕方なかった私は、二つ返事で承諾したのです。
友人が家まで迎えに来てくれるというので、外出着に着替えた私は友達が来るのを待っていました。
それからほどなくしてインターホンが鳴り響き、慌てて出るとラフな恰好の友人が立っていました。
友人「おはよう。こんな良い天気の日には外出しないと損した気分になるよね。」
私「まぁ、確かに晴れた日に遊びに出かけたら得した気分にはなるかもしれないね。」
友人「そうでしょ?遊園地に誘った私に感謝してもいいんだよ!」
私「うん…それじゃ、遊園地に行こうか。立ち話も何だし。」
友人「…うん、それもそうだね。それじゃ、車に乗って。」
友達はどこか気落ちしたような表情で車に乗りました。
もしかしたら感謝の言葉が欲しかったのかもしれません。
ですがまだ遊園地に行ってもいない段階で、感謝の言葉を述べるのは早い気がします。
友達には悪いですが、感謝の言葉は最後に言うことにしました
友達の母親の運転で市内の遊園地に向かいました。
友達と他愛もないお喋りをしていると、ほどなく遊園地に到着です。
友人「遊園地といえばジェットコースター!ということでジェットコースターに乗ろうよ!」
私「いきなり?まあ、別にいいけど。」
友達の提案で、早速ジェットコースターに乗り込みます。
しかし実を言うと…私は絶叫系があまり得意ではありません。はっきり言って苦手です。
でも友達が誘ってくれたわけですし、得意じゃないからといって無下に断るわけにはいきません。
何とかジェットコースターの危機を乗り切った後、観覧車に乗ることにしました。
ゴンドラの窓から見える景色は綺麗なようで怖いな…と思っていると、もう半周しています。
あと少しで一周すると思った瞬間。

ドンッ!

鈍い音と衝撃が響き渡りました。
何の音だろうかと友達と顔を見合わせていると、窓に赤黒い液体が流れてきます。
続いて女性と思しき手と頭が窓の外に垂れ下がり、私は思わず悲鳴をあげました。
友達は腰を抜かしたようで、その場に座り込んでいます。友達の母親は有り得ないほど目を見開いていました。
地上に到着するや否や、私達は逃げるように外へ飛び出しました。
ところが後ろを振り返ると、ゴンドラの窓には血はおろか、女性の姿すらありません。
周囲を見回してみるも、先程の凄惨な状況は全く見当たりません。
何が何だかさっぱり分かりませんでしたが、既に遊ぶ気分ではなくなっていた私達はそのまま帰宅しました。
後で分かったことですが…その遊園地では10年ほど前にゴンドラから女性が落ちた事故があったらしいのです。
彼氏と口論になり突き落とされたらしく、女性は頂点の位置から落下。一番下にあったゴンドラに激突したとのことでした。
すぐに病院へ搬送されたようですが、その日のうちに息を引き取ったというのです。
私たちが見た女性が、10年前に亡くなったという女性だったのかは分かりません。
どのゴンドラに激突したのかも定かではありませんし、そもそもそのゴンドラはすでに撤去されているかもしれません。
あの日見た恐ろしい光景は、今でも目に焼き付いています。
友達はすっかりトラウマとなり、観覧車には絶対乗りたくないようです。
私も同じく、観覧車と聞いても恐怖の感情しかありません。
960名無しさん@実況は禁止ですよ
垢版 |
2021/06/25(金) 14:29:58.21
彼氏バレを無かった事にしたい浅井周辺がやってるのか?

殺害予告を通報されてビビった糖質がやってるのか?

どっちだ?
2021/06/25(金) 14:34:54.78
「僕の心霊体験談」


僕は現在建築関係の仕事をしています。
その中でもシステムバスの施工職人をしていて、大体1日で作業を終了しないといけないため、夜遅くまで仕事をすることが多々あります。
これは僕が新人の時の話で、田舎にある一軒家のお風呂を作っていたときの話です。

いつものように仕事をしていましたが、時間がかかり夜の12時まで作業をしていました。
普段なら夜の8時を過ぎると周りの住人の迷惑になるため、作業打ち切りで次の日に続きをやることになります。ですがそこは田舎で山のほうの遠い場所にあるし、この日に終わらせると次の日が休みになることもあり、管理会社に連絡を取り作業を続けることにしました。

10時ごろになると、僕の相方の先輩が家の用事があるため帰りたい、と言い始めました。
僕は新人ですがある程度の仕事はできるようになっていました。いつもなら作業が終われば先輩と一緒に帰っていましたが、今日は別々で帰ることになり僕は居残りで仕事をしていました。


先輩が帰ってから1時間程で作業も一段落し、最後の仕上げにお風呂の鏡を取付けて完成です。
やっと終わった〜と思って鏡に写った窓の外の風景をふと見た時…女の人が立っているのが見えました。

こんな山奥で、しかも時間は深夜。周りには住居もありません。
単なる見間違いだと思い込むようにし、怖くなった僕は急いで後片付けをし始めました。
まずは窓を閉め、なるべく鏡は見ないように仕事を済ませます。そして最後の確認をした時…窓ガラスに女の人のシルエットが見えていました。

さっきよりも近づいている!!

半ばパニックになりながら、逃げるように風呂をすぐ出て車に乗り込んで発進しました。

帰り道で冷静に考えながら、あの人は一体誰なのだろうと考えると本当に怖くなってきました。
そして最悪なことに気付きました。

僕の会社では仕事が終了すると、お風呂の保証書を風呂の湯船の底に置いていかないといけないのですが、それをすっかり忘れてしまっていました。
せっかくこんなに遅くまで作業したし、休みの明日にまた来るのも面倒です。悩んだ挙句、怖いけど戻って置いていくことにしました。

到着したら車のトランクから書類を取り出し、さっきの物件の鍵を開けて周りを見ないように一目散に風呂の扉を開け、湯船の中に書類を置こうとした時、僕の携帯が鳴りました。
「うわっ!」
あまりにビックリして痛いほど心臓は脈打ち、変な汗も吹き出してきます。
着信は地元の友達で、心霊体験が豊富で占いもやっている人からでした。
さっきのこともあって、丁度話をしたい人からだったのですぐに電話を取りました。

「お前今○○にいるだろ?そこ本当にやばいからすぐに戻ってこい。」

電話で開口一番にそんなこを言われたので、僕は猛ダッシュして車に戻りエンジンをかけようとしましたが…なかなかかかりません。
これはいよいよやばいなと感じたときエンジンがかかり、ヘッドライトを照らすとすぐ車の目の前にワンピースを着た、かなり身長の大きな女が立っていました。
アクセル全開でバックして車を出し、夢中で地元に帰りました。

後日、先輩にこんなことがありましたと話をしました。すると先輩は真っ青になりながら
「やっぱりか。実はな…」
と続けました。

聞いてみると、先輩もそのあたりの山のふもとの別の物件で作業していた時、同じように女の顔が鏡に映ることがよくあったらしく、夜遅くまでの作業は絶対にしたくないと思っていたみたいです(ちなみに僕と行った日は本当に用事があったようです)。
電話を掛けてくれた友達の話では、大昔そのあたりの集落で一家心中した家があったらしいです。
その家族の霊魂が固まったものが、僕の目の前に現れたのだそうです。

これまでは全く幽霊を信じなかったし、テレビ番組で取り上げられているのもどうせ嘘だろうと思いながら見ていました。
ですが自分で体験をした後は、幽霊の話も信じるようになりました。
もう二度と怖い体験はしたくないと思います。
2021/06/25(金) 14:35:35.39
アンパンマン日記
6月11日
【7:12】バタコの笑い声で起床。まだ眠い。顔を洗う。顔が濡れて力が出ない。歯はみがかない。俺には歯がない。
【7:22】朝食のかわりに顔にアンコを詰める。頭が重い。イヤになる。「パトロールに行っておいで」ジャムの言葉だ。うるさいんだよ。俺は警察じゃないただのパンなんだよ。「気を付けて!」うるせぇんだよこのバタコが。
【8:00】ダルいパトロール出発。庭ではうるせぇ犬がわめいている殺すぞ。
【9:43】「助けて〜!」カレーが叫んでいる。俺にどうしろっていうんだよ。
【9:45】カレー救出。バタコにビーフシチューを入れられたらしい。うだつの上がらない奴だ。
【11:03】今日は曇りだ。気分が盛り上がらない。早く工場へ帰りたい。
【11:46】バタコがニヤニヤしている
【12:03】早朝パトロール終了。帰宅。
【12:15】お腹がすいた。頭にアンコを詰める。また頭が大きくなる。
【13:11】みんなで談笑。バタコの笑い声にみんながいらつく。
【14:27】バイキン男 登場。
【14:28】「よ〜く来たな、アンパンマン!」 相変わらず元気な奴だ。「やめろ〜!カバ子ちゃんを離すんだ!」本当はどうでもいい。カレー早くこい。
【15:40】カビルンルンに襲われる。臭い。顔が湿って力が出ない。
【15:41】「アンパンマーン大丈夫〜!」バタコだ。タイミングが良すぎる。どこから見ていたんだ?
【15:42】「新しい顔よ〜!」さようなら、アンパンマン127号、こんにちはアンパンマン128号。バタコがニヤニヤしている。
【16:00】「いくぞ〜!あ〜んぱ〜んち!!」ただの右ストレートだ。「バァイバァイキ〜ン〜…!」このセリフには飽き飽きしている。
【16:58】戦闘終了。「大丈夫?」格好だけ聞いてみる。
【18:31】カレーが来た。「アンパンマン!助けに来たよ!」遅すぎる。帰れ。うだつの上がらない奴だ。
【20:30】帰宅。工場前で犬が127号を食べていた。バタコがニヤニヤしてこっちを見ている。いやがらせか?殺すか?
【21:56】バタコの部屋が烏賊臭い。
【21:57】ジャムの部屋も烏賊臭い。
【22:19】犬が野良猫に食い物を分けて貰っていた。バタコがニヤニヤして見ている。
【0:35】あーまた明日も地獄だ。永眠。
美味しんぼ日記
【7:12】栗田の「シャッキリポン!」と言う声で起床。まだ眠い。
顔を洗う。歯はみがかない。歯磨き粉は味覚を狂わせるのだ。
【7:22】朝食は自分で作る。めんどくさい。イヤになる。
「会社に行っておいで」ちよの言葉だ。うるさいんだよ。俺は海原の若旦那じゃない!ただの新聞記者だ。
「気を付けて!」おまえも出勤しろ、栗田。
【7:35】ダルい会社出発。庭ではうるせぇジェフがわめいている殺すぞ。
【7:43】「助けて〜!」副部長が叫んでいる。俺にどうしろっていうんだよ。
【7:50】副部長救出。酒を飲んで酔った勢いで社長を殴ったらしい。うだつの上がらない奴だ。
【8:03】今日は曇りだ。気分が盛り上がらない。早くアパートへ帰りたい。
【8:46】栗田がニヤニヤしている
【9:30】会社に到着。
【9:45】お腹がすいた。究極のメニュー作りと称して経費で飯を食いに行く。
【10:11】みんなで談笑。部長の渋い声にみんながとまどう。
【11:20】海原雄山 登場。
【11:22】「ふっ、貴様の作る料理は重大な点が無視されている!」 相変わらず元気な奴だ。
「くそう!こうなったら勝負だ!」本当はどうでもいい。栗田早くこい。
【11:40】究極のメニューが思いつかない。
【11:42】「山岡さ〜ん、大丈夫〜!」栗田だ。タイミングが良すぎる。どこから見ていたんだ?
【11:43】「日本人は基本的に生野菜は好きではないのよ!」雄山の入れ知恵か。
【11:45】「ふふふ・・・、これが至高のサラダだ!!」ただのトマトだ。
「ふっ・・・、まだまだだな。」このセリフには飽き飽きしている。
【11:49】審査終了。「アンキモ!アンキモ!」落ち付け、俺。
【11:53】副部長が来た。「あれ?究極と至高の対決は?」遅すぎる。帰れ。うだつの上がらない奴だ。
【12:30】昼休み。俺だけなんだか一人ぼっち。嫌がらせか?いじめか?
2021/06/25(金) 14:36:02.56
その日オイラは高田馬場でうち合わせをしていたのだが
打ち合わせは18:00からだったのだが行くまではピンピンしてたのだが
19:30になったらイキナリ腹が痛くなってきてクライアントに
すんませんトイレいってきますゆうてトイレに駆け込みウンコして
戻ってきてもまだ腹が痛くてクライアントにすんませんも一回トイレ
ゆうてトイレにいったら今度はゲェゲェ吐いて戻してウンコして
ウンコがまたジョンジョロジョロリンて尻からションベンしてんのか
俺はてな感じででも大事な打ち合わせは続いていたので我慢して
会議室に戻ったらなんかクライアントと部下が深刻な話ししててでも
腹が痛くてそれどころでなくてそうこうしてるうちに油汗がダラダラ
垂れてきてどうすべかなあとか思ってたらクライアントにアンタは
具合悪そうだからもう帰れとゆわれてすいませんすいませんお先に
失礼しますとかいって帰ったのだが後から聞いた話ではホントに
土のような顔色していたようなので帰ってよかったとか思うのだが
高田馬場からいつもはバスで帰るところなのだが尻が尋常では
ない状態だったのでこれはバスの揺れには耐えられないだろうとか
判断して高田馬場JR駅に向かってフラフラ歩き出したのだがその途中
でドンドン便意が高まりそれにもまして嘔吐しまくりで50mおきに
ゲロ吐きながら歩いていたのですれ違う通行人はさぞや不快だったとか
思いつつゲロ吐きながら歩いていたらゲロ吐く圧力で尻が圧力に耐え
切れずなんかミぃとか出てきたのでこりゃいよいよヤバイなとか思いつつ
高田馬場駅前の大きなビルに駆け込んでトイレを探すも1階にはトイレ
は無く、2階のトイレは満杯、3階に上がったらまたこれがトイレねえ
もんだから神も仏もあるもんかとか思いつつ2階の100円ショップで
パンツを買い2階のトイレにいったらまだトイレがいっぱいでどうやら
浮浪者のクソ野郎がそこのトイレに住んでいるらしく出てくる気配が
ないのでもう駄目だぁとか思ったら片方のトイレから人が出てきたので
ああ助かったウンコウンコとか思いつつトイレに駆け込み下半身裸に
なってウンコジョンジョロリンリン出しまくってゆっくり丁寧に尻を
拭いてズボン履いて駅に向かい切符を買ってホームに行くとこれがまた
吐き気で吐き気でどうしようもなくホームから線路にゲェゲェ吐くの
だが乗客はだれも声もかけてくれずああさみしいこれが東京砂漠かとか
思いながらなんとか地元の駅まで到着ここでもまたゲェゲェ吐くので
いい加減気管に胃液が入って気管が腫れ上がって苦しいやら息できない
やらああ神様私何か悪いことでもしましたかとか思いつつ改札前で
とうとう立っていられなくなり座り込むもやっぱり誰も声かけてくれないので
ああもうこれは自力でなんとかするしかないなと思いつつ両膝に手を
置き相撲取りがシコ踏むような体制で這うように駅前のタクシー乗り場
に向かいタクシーに乗り込むといい加減気管が腫れ上がってホントに
息できなくなってゼヒィゼヒィ○○までゼヒィお願いゼヒィしますとか
いいながらタクシーで家まで帰ったらニョーボ子供が風呂に入ってて
アルジがゼヒゼヒ言ってるのに出てきやしねえので勝手に布団引いて
横になってたのだがいよいよ息ができなくなってきたころニョーボが
出てきて流石に一目で尋常でないなと判断そのまま一家総出で近所の
緊急病院に車で移動近所でも評判のヤブ医者なので一抹の不安を持ちつつ
医者がゆうにはまずは点滴あと血中酸素濃度が低いので酸素吸入とか
ゆわれたので酸素吸入しながら胃腸を整える点滴を打ってそうこうしてる
うちに子供寝ちゃったのでオイラのベッドの隣りで寝てる子供達を後目に
ああ酸素吸入はキモチいいなあとか思いつつ寝てしまって目が覚めたら
午前3時で薬もらって帰ってきたのでもう今は元気です。毎日酒飲んでます。
もらってきた薬には「ビオフェルミン」って書いてあったけど気にしない
2021/06/25(金) 14:36:37.71
1904年8月
私は自宅で不審な日記を見つけた。
我が家は、6年前結婚してすぐに妻と選んで購入した中古住宅だ。
妻と二人の娘は一昨年の船旅中の事故により他界。
二人の愛娘は後日別々の場所に打ち上げられたが、結局は還ってこなかった。
先日、改築のため大工を呼ぶと、妻の部屋の天井裏から日記が出てきたと手渡された。
その日記は間違いなく妻の字で書かれていた。

日記の内容はこうだ。

−−−−
7/15:今日から私と貴方の生活が始まりますね
(私と妻の結婚記念日だ)
9/21:貴方のために今の私が作られました。
12/9:それでも私は貴方を放さない。
2/23:もうすぐです。
2/29:理解して頂けましたか?
−−−−
私は恐怖のあまり、遠い街へと引っ越した。


※2/29(閏年)は家に住み始めてから妻が死ぬまでの間にはない。つまり死んだ妻が日記を書いていることになる

今日は親友のA君が転校するのでお別れ会をやった。
みんなと別れるのが寂しいのか、A君はちょっと落ち込んでるみたいだった。

お別れ会はとても素晴らしいものだった。
途中、歌が得意なM君が歌を歌って盛り上げてくれたり、学級委員のS子が詩の朗読をして雰囲気を作ってくれた。

そして、お別れ会のクライマックス。
親友の僕がA君にプレゼンとを手渡す瞬間だ。

プレゼンとはクラス全員で書いた寄せ書き。
昨日、出席番号順で周ってきたその白い綺麗な色紙に、僕は今までの思いを込めて

「ありがとう」と、一言だけ書いた。

親友なのにそれだけ?と思うかもしれないけど、その言葉だけで気持ちは十分伝わるはず。
僕は綺麗な袋に入った色紙をA君に渡した。

「元気でね、A君・・・」

「今までありがとう、W君・・・」

A君はちょっと照れたような表情を浮かべて、袋の中の寄せ書きを見た後、感極まったのか号泣してしまった。

そんなA君を見て、たまらず僕も号泣してしまった。
プレゼンとをこんなに喜んでもらえるなんて、本当に嬉しい。

二人して泣いてる姿が滑稽だったのか、クラスの皆がニヤニヤしながらこっちを見ている。
僕は急に恥ずかしくなって、照れ笑いをした。

本当に、とても素晴らしいお別れ会になりました


※出席番号順で周ってきたその白い綺麗な色紙・・・W君の出席番号は最後の方、つまり誰も書いてくれていない
2021/06/25(金) 14:37:10.04
客「マックポテトどSで」
店「それが客の口のきき方なのぉ? ポテトが欲しかったらぁ“おねがいします”――でしょ?」
客「マックポテトどSで、お、お願いします」
店「そぉ、ポテトが欲しいのねぇ。客のクセに店員におねだりだなんて、いやらしい客っ!」
客「店員様、申し訳ありません。このいやしい客めに、どうかお仕置きください」
店「いいでしょう。――どんなマックポテトが欲しいのか、そのいじきたない口で言ってみなさい」
客「あ、熱々で、そ、外はカリカリ……な、中は……中はホクホクの――」
店「さっさと続けなさい」
客「――な、中はホクホクで、その、こ香ばしく揚がったポテトをお願いします」
店「やだっ、ホントに言ったわ。やらしい。
はずかしくないのかしら、こんな店のレジでそんなことを口にするなんてっ」
客「は、恥ずかしいです。でも、人に見られてると思うとその
――余計にポテトが欲しくなるんです……」
店「お仕置きも済んだことだし、ポテトをあげるわ。でも、その前に――」
客「は、はい」
店「出したいのでしょう? いいわよ、見ていてあげるから、
お前のその粗末なものから、汚いものをレジにぶちまけなさい」
客「こ、ここでですか? わ、わかりました。――――――こ、これでいいですか?」
店「アハハハハッ。ホントに出したわ。お前は根っからの客ね、
客だわ客よ。それにしてもぉ、こんなに出すなんてぇ
何を考えてるの? そんなに出したかったのぉ? 230円も出すなんて。
今は特別価格150円なのに」
客「す、すいません。ありがとうございました」
店「まあいいわ。また客になりたかったらいつでも来るといいわ。
その代わり今度はどSコーラも頼むのよ?」
客「コーラどMで」
店「お客様ぁっ。もっと強くっ罵って下さい!お願いしますぅ。」
客「コーラどMよこせ。さっさとしろ、この屑!」
店「あぁ、申し訳ありませんお客様、店員の分際でこんな――」
客「聞こえなかったのか?このとろくさい店員がっ!どうやらお仕置きが必要なようだな。」
店「かっ、かしこまりましたぁ!急ぎますから、どうかお仕置きだけは……。」
客「おっと待った、注文の復唱がまだだ。どんな商品か言ってみろ。」
店「つ、冷たくて、そ、外はビショビショ……な、中の―――」
客「どうした?続きは?」
店「――中の氷まで太いストローが挿してある、甘い液で満たされたコーラです……。」
客「クックック、まさかホントに言うとはなぁ。店のレジだぞ?正気とは思えねぇな。」
店「ひ、酷いですぅ。でも、ご主人様なら――嬉しいですぅ……。」
客「おいおい。客を主人呼ばわりとはな、とんだ店員を見つけたもんだ。ああ、それよりも――」
店「は、はい。」
客「欲しいんだろう?ほら、お客様の大事なものから、欲望の塊をレジにぶちまけてさしあげるぜ!ヒャッハーッ!」
店「ああっ、ありがとうございますぅ!こんなにいっぱい……100円も出していただけるなんて、原価約5円なのに」
客「随分といやらしい商売だ、まあいい。これでお前のコーラは俺のものだな。」
店「またお越しくださいませぇ。いつでもお待ちしてます……今度は、どMポテトでお願いしますね?」
2021/06/25(金) 14:39:02.15
「出ると噂の共同住宅」


私の実家は、築30年以上の共同住宅です。
母子家庭ではありましたが、私と弟は既に結婚して実家を離れ、今は母が1人で住んでいます。
私が2人目の子を出産するため、当時3歳だった娘を連れて里帰りした時の事でした。
母は仕事に出かけたので、2人で留守番をしていると娘が言います。

「ママ、おじさんがいるよ。」

えっ?と思って家の中を探しましたが…私達以外の人は誰も居ません。
「おじさんがいるの?ごめん、ママには見えない。」
と言うと、娘は
「そこにいるよ。2人だよ。」
と普通に答え、背筋がゾッとしました。
幸いにも娘は人見知りだったため、そのおじさん達と接触する気はないようでした。
母が帰ってきてその事を伝えると、怖がりの母は
「やだぁ!この前も怖いことがあったのに!」
と身をすくめます。
母はつい先日、同じ共同住宅に住む知り合いの家を訪ねたのですが、肝心の相手が不在で娘さんが対応してくれたのだそうです。
その後先方から電話があり、改めて要件を話していると、その人が変な事を言ってきました。
「さっきうちに来てくれた時、一緒に来た人って誰だったの?娘が、知らない人と2人で来た、って言ってたけど。」
母は間違いなく1人で訪ねて、連れなどいません。
「え?私1人で行ったのよ?」
「あれ?娘が横にもう1人知らない人がいたって言ってたけど?」
母はもうそれきり怖くて、深く詮索しないようにしていたそうです。
実はその共同住宅は、他にも「出る」と言う住人が複数人いる所なのです。
見えない人にはわからないのですが、そういった声が多く聞こえると気味が悪く感じてしまいます。
この話をある時、弟にもしてみました。
すると弟まで
「実は俺もあるんだよ…。」
と話し始めるのです。
まだ弟が実家に住んでいた頃、真夜中まで起きていた時の事です。
私達の部屋は3階にあり、弟の部屋は窓の真下が棟の入り口になっていました。
古い建物ですし、周りの音はいろいろと聞こえてくるのですが、真夜中となると静かなものです。
弟が言うには、少し遠くから自転車が走る音が聞こえてきたのだそうです。
生活サイクルは人それぞれですから、それは夜まで仕事をしている人もいれば、遅くまで遊んで帰ってくる若い人もいます。
その音自体には、特に違和感はなかったのです。
自転車はどうやら古い物のようで、キィキィと音を立てながら走ります。
他に雑音がありませんから尚更良く聞こえて、共同住宅の門からその自転車が入り、何棟かある建物の間を通り、弟の部屋の窓下の入り口付近まで来た事が分かったと弟は振り返ります。
(誰か帰ったのかな?)
弟は軽い気持ちでカーテンをめくって窓から真下を見たのですが…そこに自転車の姿がありません。
(あれ?おかしいな。確かここら辺まで来たと思ったのに。)
辺りも見回してみましたが、自転車などどこにも見つかりません。
すると次の瞬間、弟のすぐ後ろで

キィ…

さっきまで聞いていた自転車の音が、ハッキリと聞こえたそうです。
「やだ!それでどうしたの?」
「いやぁ俺も、もう全身がゾゾゾーってしてさ。怖くて振り返る事も出来なくて。敷いてあった布団に後ろ向きのまま、頭から突入して、朝までそのまま。」
その場所で悪い出来事があったとは特に聞いた事がありませんが、そういった曰くが無くとも、日常と非日常が溶け込んでいる場所なのかもしれません。
2021/06/25(金) 14:39:55.25
客「マックポテトどSで」
店「それが客の口のきき方なのぉ? ポテトが欲しかったらぁ“おねがいします”――でしょ?」
客「マックポテトどSで、お、お願いします」
店「そぉ、ポテトが欲しいのねぇ。客のクセに店員におねだりだなんて、いやらしい客っ!」
客「店員様、申し訳ありません。このいやしい客めに、どうかお仕置きください」
店「いいでしょう。――どんなマックポテトが欲しいのか、そのいじきたない口で言ってみなさい」
客「あ、熱々で、そ、外はカリカリ……な、中は……中はホクホクの――」
店「さっさと続けなさい」
客「――な、中はホクホクで、その、こ香ばしく揚がったポテトをお願いします」
店「やだっ、ホントに言ったわ。やらしい。
はずかしくないのかしら、こんな店のレジでそんなことを口にするなんてっ」
客「は、恥ずかしいです。でも、人に見られてると思うとその
――余計にポテトが欲しくなるんです……」
店「お仕置きも済んだことだし、ポテトをあげるわ。でも、その前に――」
客「は、はい」
店「出したいのでしょう? いいわよ、見ていてあげるから、
お前のその粗末なものから、汚いものをレジにぶちまけなさい」
客「こ、ここでですか? わ、わかりました。――――――こ、これでいいですか?」
店「アハハハハッ。ホントに出したわ。お前は根っからの客ね、
客だわ客よ。それにしてもぉ、こんなに出すなんてぇ
何を考えてるの? そんなに出したかったのぉ? 230円も出すなんて。
今は特別価格150円なのに」
客「す、すいません。ありがとうございました」
店「まあいいわ。また客になりたかったらいつでも来るといいわ。
その代わり今度はどSコーラも頼むのよ?」
客「コーラどMで」
店「お客様ぁっ。もっと強くっ罵って下さい!お願いしますぅ。」
客「コーラどMよこせ。さっさとしろ、この屑!」
店「あぁ、申し訳ありませんお客様、店員の分際でこんな――」
客「聞こえなかったのか?このとろくさい店員がっ!どうやらお仕置きが必要なようだな。」
店「かっ、かしこまりましたぁ!急ぎますから、どうかお仕置きだけは……。」
客「おっと待った、注文の復唱がまだだ。どんな商品か言ってみろ。」
店「つ、冷たくて、そ、外はビショビショ……な、中の―――」
客「どうした?続きは?」
店「――中の氷まで太いストローが挿してある、甘い液で満たされたコーラです……。」
客「クックック、まさかホントに言うとはなぁ。店のレジだぞ?正気とは思えねぇな。」
店「ひ、酷いですぅ。でも、ご主人様なら――嬉しいですぅ……。」
客「おいおい。客を主人呼ばわりとはな、とんだ店員を見つけたもんだ。ああ、それよりも――」
店「は、はい。」
客「欲しいんだろう?ほら、お客様の大事なものから、欲望の塊をレジにぶちまけてさしあげるぜ!ヒャッハーッ!」
店「ああっ、ありがとうございますぅ!こんなにいっぱい……100円も出していただけるなんて、原価約5円なのに」
客「随分といやらしい商売だ、まあいい。これでお前のコーラは俺のものだな。」
店「またお越しくださいませぇ。いつでもお待ちしてます……今度は、どMポテトでお願いしますね?」
2021/06/25(金) 14:41:47.34
その日オイラは高田馬場でうち合わせをしていたのだが
打ち合わせは18:00からだったのだが行くまではピンピンしてたのだが
19:30になったらイキナリ腹が痛くなってきてクライアントに
すんませんトイレいってきますゆうてトイレに駆け込みウンコして
戻ってきてもまだ腹が痛くてクライアントにすんませんも一回トイレ
ゆうてトイレにいったら今度はゲェゲェ吐いて戻してウンコして
ウンコがまたジョンジョロジョロリンて尻からションベンしてんのか
俺はてな感じででも大事な打ち合わせは続いていたので我慢して
会議室に戻ったらなんかクライアントと部下が深刻な話ししててでも
腹が痛くてそれどころでなくてそうこうしてるうちに油汗がダラダラ
垂れてきてどうすべかなあとか思ってたらクライアントにアンタは
具合悪そうだからもう帰れとゆわれてすいませんすいませんお先に
失礼しますとかいって帰ったのだが後から聞いた話ではホントに
土のような顔色していたようなので帰ってよかったとか思うのだが
高田馬場からいつもはバスで帰るところなのだが尻が尋常では
ない状態だったのでこれはバスの揺れには耐えられないだろうとか
判断して高田馬場JR駅に向かってフラフラ歩き出したのだがその途中
でドンドン便意が高まりそれにもまして嘔吐しまくりで50mおきに
ゲロ吐きながら歩いていたのですれ違う通行人はさぞや不快だったとか
思いつつゲロ吐きながら歩いていたらゲロ吐く圧力で尻が圧力に耐え
切れずなんかミぃとか出てきたのでこりゃいよいよヤバイなとか思いつつ
高田馬場駅前の大きなビルに駆け込んでトイレを探すも1階にはトイレ
は無く、2階のトイレは満杯、3階に上がったらまたこれがトイレねえ
もんだから神も仏もあるもんかとか思いつつ2階の100円ショップで
パンツを買い2階のトイレにいったらまだトイレがいっぱいでどうやら
浮浪者のクソ野郎がそこのトイレに住んでいるらしく出てくる気配が
ないのでもう駄目だぁとか思ったら片方のトイレから人が出てきたので
ああ助かったウンコウンコとか思いつつトイレに駆け込み下半身裸に
なってウンコジョンジョロリンリン出しまくってゆっくり丁寧に尻を
拭いてズボン履いて駅に向かい切符を買ってホームに行くとこれがまた
吐き気で吐き気でどうしようもなくホームから線路にゲェゲェ吐くの
だが乗客はだれも声もかけてくれずああさみしいこれが東京砂漠かとか
思いながらなんとか地元の駅まで到着ここでもまたゲェゲェ吐くので
いい加減気管に胃液が入って気管が腫れ上がって苦しいやら息できない
やらああ神様私何か悪いことでもしましたかとか思いつつ改札前で
とうとう立っていられなくなり座り込むもやっぱり誰も声かけてくれないので
ああもうこれは自力でなんとかするしかないなと思いつつ両膝に手を
置き相撲取りがシコ踏むような体制で這うように駅前のタクシー乗り場
に向かいタクシーに乗り込むといい加減気管が腫れ上がってホントに
息できなくなってゼヒィゼヒィ○○までゼヒィお願いゼヒィしますとか
いいながらタクシーで家まで帰ったらニョーボ子供が風呂に入ってて
アルジがゼヒゼヒ言ってるのに出てきやしねえので勝手に布団引いて
横になってたのだがいよいよ息ができなくなってきたころニョーボが
出てきて流石に一目で尋常でないなと判断そのまま一家総出で近所の
緊急病院に車で移動近所でも評判のヤブ医者なので一抹の不安を持ちつつ
医者がゆうにはまずは点滴あと血中酸素濃度が低いので酸素吸入とか
ゆわれたので酸素吸入しながら胃腸を整える点滴を打ってそうこうしてる
うちに子供寝ちゃったのでオイラのベッドの隣りで寝てる子供達を後目に
ああ酸素吸入はキモチいいなあとか思いつつ寝てしまって目が覚めたら
午前3時で薬もらって帰ってきたのでもう今は元気です。毎日酒飲んでます。
もらってきた薬には「ビオフェルミン」って書いてあったけど気にしない
2021/06/25(金) 14:42:16.16
アンパンマン日記
6月11日
【7:12】バタコの笑い声で起床。まだ眠い。顔を洗う。顔が濡れて力が出ない。歯はみがかない。俺には歯がない。
【7:22】朝食のかわりに顔にアンコを詰める。頭が重い。イヤになる。「パトロールに行っておいで」ジャムの言葉だ。うるさいんだよ。俺は警察じゃないただのパンなんだよ。「気を付けて!」うるせぇんだよこのバタコが。
【8:00】ダルいパトロール出発。庭ではうるせぇ犬がわめいている殺すぞ。
【9:43】「助けて〜!」カレーが叫んでいる。俺にどうしろっていうんだよ。
【9:45】カレー救出。バタコにビーフシチューを入れられたらしい。うだつの上がらない奴だ。
【11:03】今日は曇りだ。気分が盛り上がらない。早く工場へ帰りたい。
【11:46】バタコがニヤニヤしている
【12:03】早朝パトロール終了。帰宅。
【12:15】お腹がすいた。頭にアンコを詰める。また頭が大きくなる。
【13:11】みんなで談笑。バタコの笑い声にみんながいらつく。
【14:27】バイキン男 登場。
【14:28】「よ〜く来たな、アンパンマン!」 相変わらず元気な奴だ。「やめろ〜!カバ子ちゃんを離すんだ!」本当はどうでもいい。カレー早くこい。
【15:40】カビルンルンに襲われる。臭い。顔が湿って力が出ない。
【15:41】「アンパンマーン大丈夫〜!」バタコだ。タイミングが良すぎる。どこから見ていたんだ?
【15:42】「新しい顔よ〜!」さようなら、アンパンマン127号、こんにちはアンパンマン128号。バタコがニヤニヤしている。
【16:00】「いくぞ〜!あ〜んぱ〜んち!!」ただの右ストレートだ。「バァイバァイキ〜ン〜…!」このセリフには飽き飽きしている。
【16:58】戦闘終了。「大丈夫?」格好だけ聞いてみる。
【18:31】カレーが来た。「アンパンマン!助けに来たよ!」遅すぎる。帰れ。うだつの上がらない奴だ。
【20:30】帰宅。工場前で犬が127号を食べていた。バタコがニヤニヤしてこっちを見ている。いやがらせか?殺すか?
【21:56】バタコの部屋が烏賊臭い。
【21:57】ジャムの部屋も烏賊臭い。
【22:19】犬が野良猫に食い物を分けて貰っていた。バタコがニヤニヤして見ている。
【0:35】あーまた明日も地獄だ。永眠。



美味しんぼ日記
【7:12】栗田の「シャッキリポン!」と言う声で起床。まだ眠い。
顔を洗う。歯はみがかない。歯磨き粉は味覚を狂わせるのだ。
【7:22】朝食は自分で作る。めんどくさい。イヤになる。
「会社に行っておいで」ちよの言葉だ。うるさいんだよ。俺は海原の若旦那じゃない!ただの新聞記者だ。
「気を付けて!」おまえも出勤しろ、栗田。
【7:35】ダルい会社出発。庭ではうるせぇジェフがわめいている殺すぞ。
【7:43】「助けて〜!」副部長が叫んでいる。俺にどうしろっていうんだよ。
【7:50】副部長救出。酒を飲んで酔った勢いで社長を殴ったらしい。うだつの上がらない奴だ。
【8:03】今日は曇りだ。気分が盛り上がらない。早くアパートへ帰りたい。
【8:46】栗田がニヤニヤしている
【9:30】会社に到着。
【9:45】お腹がすいた。究極のメニュー作りと称して経費で飯を食いに行く。
【10:11】みんなで談笑。部長の渋い声にみんながとまどう。
【11:20】海原雄山 登場。
【11:22】「ふっ、貴様の作る料理は重大な点が無視されている!」 相変わらず元気な奴だ。
「くそう!こうなったら勝負だ!」本当はどうでもいい。栗田早くこい。
【11:40】究極のメニューが思いつかない。
【11:42】「山岡さ〜ん、大丈夫〜!」栗田だ。タイミングが良すぎる。どこから見ていたんだ?
【11:43】「日本人は基本的に生野菜は好きではないのよ!」雄山の入れ知恵か。
【11:45】「ふふふ・・・、これが至高のサラダだ!!」ただのトマトだ。
「ふっ・・・、まだまだだな。」このセリフには飽き飽きしている。
【11:49】審査終了。「アンキモ!アンキモ!」落ち付け、俺。
【11:53】副部長が来た。「あれ?究極と至高の対決は?」遅すぎる。帰れ。うだつの上がらない奴だ。
【12:30】昼休み。俺だけなんだか一人ぼっち。嫌がらせか?いじめか?
2021/06/25(金) 14:42:51.05
「見えるカフェ店員」


私には小学校、中学校、高校と同じ学校へ通った友達がいます。
彼女のお姉さんは2つ年上で、子供の時はよく遊んでもらっていたものです。

そのお姉さんは中学校の頃には頭角を現し、頭が良くて運動も出来、そして美人。まさに才色兼備という感じで、誰もが羨む存在となっていました。
友達家族にとっても自慢の姉で、一方の私はお姉さんと同じ学年なのにだらしのない兄の存在が恥ずかしいと思ってしまうほどでした。

ところが、そのお姉さんが有名大学へ入学後、就職も決まって卒業目前の時でした。
交通事故で亡くなってしまったのです。


お姉さんのお葬式にはかなり大勢の参列者が来て全員涙にくれ、現実を受け止められていない。どこか異様な雰囲気すら漂っていた気がします。
私は友達4人と順番にお焼香をあげましたが、悲しむ友達の顔もろくに見ることが出来ず、棺に納められたお姉さんの美しい顔をただただ見つめ、信じられない現実に涙が止まりません。
ひまわりに囲まれて、太陽の光に照らされたお姉さんのキラキラした笑顔の写真に目をやると、私は手が震えて止まらなくなりました。

そうして葬儀を終えた後、少し落ち着きたいと思い4人でお茶が出来る場所を探しましたが、辺りは住宅街で適当な場所が見当たりません。
うろうろ探していると、駅の方向に向かっているはずが何処にいるのか分からなくなってしまいました。
スマホで地図を見るものの、地理に疎い私達では活用できません。

しばらくあてもなく歩いてると、電気の点いている看板が見えてカフェのような店を発見します。
脚も疲れたし、とりあえず入ることにしました。

入口の木のドアがとても分厚くて重く、引っ張って開けるのに時間がかかりました。
チャリチャリと鈴の音がして、店員らしき人が背を向けて立っているのが見えます。
ところが、私達が入っても身動き一つしません。

リアクションに困り、友達の1人が「良いですか?」と声をかけた時でした。
「ちょっと待って!」
突き刺さるような勢いの声で言われ、私達は全員驚いて凍り付きました。

振り向いて近づく男性は60代位で背が異様に低く、顔は青白く目はぎょろぎょろしていました。
多分この時、全員がこの店を出ようと思ったに違いありません。

「グレーの人がついて来てる。待って。」
私達を見ると、そう言って店員はキッチンに入って行きました。

「グレーの人?」
「何何??」
「もう出ようよ。」
口々に逃げ出すことを話し合っていると、戻ってきた店員はいきなりシャーっと私達に向かって塩をかけたのです。

その瞬間でした。
ザーッと何かが、私の体の中を通り過ぎていくのを感じました。
今までに無い感覚に戸惑いましたが、その時は怖いので黙っていました。

店員は「どうぞ」と何事も無かったかのように、私達にテーブル席を案内します。
そして
「同じ位の子だね。お友達かね。可哀そうに。」
と呟き、水を置いて立ち去りました。
お葬式の直後でしたから、私達全員がお姉さんの幽霊を連想してゾッとせずにはいられませんでした。
私はそれ以上にさっきのザーッという感覚は何だったのか、気になって食事は頼まず、唯一注文したコーヒーを口にしても味わう事も出来ずに呆然と座っていました。

こうして思い出してみると、この時お姉さんの幽霊は私達について来て、私の中を通過した、とでもいうのでしょうか。
そしてカフェの店員さんには、幽霊がグレーに見えるという事なのでしょうか。
いろいろと確かめたいと思うものの、もう一度あのカフェに入る勇気がありません。
2021/06/25(金) 14:43:28.78
「噂の公衆電話」

私が中学生の時。
馴染みの友人2人と家に集まって、オールの勢いで他愛のない会話をしていました。
その際に誰からともなく地元で話題の「出る」という公衆電話の話になったのです。

友人宅から歩いて30分かかるかどうかの距離で、住宅街から少し外れた場所にポツンとあり、遠目から見ると何の変哲もない公衆電話。
これに何故か突然「出る」という噂が広まっていました。

「本当に出るのか見に行こうぜ。」
話題に飢えていた私達でしたから、勢いで突撃してみる事にしたのです。



時刻は深夜2時くらいだったでしょうか。
こんな時間ですから、公衆電話までの道のりは誰にも会う事なく到着です。

暗闇に浮かび上がる公衆電話はそれだけでも不気味で、本当に何かが出そうな雰囲気はありましたが…特に異変はありません。
そこで中も調べてみようと近づいた時でした。

「おぉぉ!て!て!」

友人の1人が大きな声を上げて私達の腕を引っ張り、来た道を猛ダッシュで戻ろうとしたのです。
何が起きたのか分からないまま、私達は駆け出して最寄りのコンビニへ雪崩込みます。

一体何があったのか、急に大声を上げた友人に話を訊きました。
「お前達見えなかった?!公衆電話の受話器に手だけくっついてたよ!」
そう言われても、見たのはその友人だけ。
本当に見たと震えあがる友人を横目に、私ともう1人はすっかり興覚めです。
「そんな演出とかいらないって。」
「いや手だけあったんだって!マジで!」
そんな押し問答をしていると、手を見たという友人の電話が一瞬鳴りました。
取り出して画面を見たその友人は、青い顔をして画面を私達の方へ向けてきます。
え?と思って見ると、そこには

不在着信 公衆電話

と表示されていました。

更に信じられない事に、私達の携帯にも公衆電話からの着信が来たのです。
所謂ワンギリというもので、すぐ切れるので通話は出来ません。
それが数分くらいのタイミングで、何度も私達の携帯へかかってきます。

これはマズいと感じた私達3人は携帯電話の電源を落とし、友人の家へ戻ってゲームや馬鹿な話で場を繋ぎ、そのまま朝を迎えました。
日が昇って恐る恐る携帯電話の電源を立ち上げましたが、その後は一度も公衆電話からの着信はありません。

この話をしても誰も信じてくれず、公衆電話の出るという噂もしばらくして聞かなくなりました。
手を見たという友人の話は本当なのか分かりませんが、公衆電話からワンギリがかかってきた恐怖は今でも忘れられません。
そもそも何の前触れも無く、なぜ突然その公衆電話に出るという噂が流れたのでしょうか…。
2021/06/25(金) 14:44:26.76
1904年8月
私は自宅で不審な日記を見つけた。
我が家は、6年前結婚してすぐに妻と選んで購入した中古住宅だ。
妻と二人の娘は一昨年の船旅中の事故により他界。
二人の愛娘は後日別々の場所に打ち上げられたが、結局は還ってこなかった。
先日、改築のため大工を呼ぶと、妻の部屋の天井裏から日記が出てきたと手渡された。
その日記は間違いなく妻の字で書かれていた。

日記の内容はこうだ。

−−−−
7/15:今日から私と貴方の生活が始まりますね
(私と妻の結婚記念日だ)
9/21:貴方のために今の私が作られました。
12/9:それでも私は貴方を放さない。
2/23:もうすぐです。
2/29:理解して頂けましたか?
−−−−
私は恐怖のあまり、遠い街へと引っ越した。


※2/29(閏年)は家に住み始めてから妻が死ぬまでの間にはない。つまり死んだ妻が日記を書いていることになる

今日は親友のA君が転校するのでお別れ会をやった。
みんなと別れるのが寂しいのか、A君はちょっと落ち込んでるみたいだった。

お別れ会はとても素晴らしいものだった。
途中、歌が得意なM君が歌を歌って盛り上げてくれたり、学級委員のS子が詩の朗読をして雰囲気を作ってくれた。

そして、お別れ会のクライマックス。
親友の僕がA君にプレゼンとを手渡す瞬間だ。

プレゼンとはクラス全員で書いた寄せ書き。
昨日、出席番号順で周ってきたその白い綺麗な色紙に、僕は今までの思いを込めて

「ありがとう」と、一言だけ書いた。

親友なのにそれだけ?と思うかもしれないけど、その言葉だけで気持ちは十分伝わるはず。
僕は綺麗な袋に入った色紙をA君に渡した。

「元気でね、A君・・・」

「今までありがとう、W君・・・」

A君はちょっと照れたような表情を浮かべて、袋の中の寄せ書きを見た後、感極まったのか号泣してしまった。

そんなA君を見て、たまらず僕も号泣してしまった。
プレゼンとをこんなに喜んでもらえるなんて、本当に嬉しい。

二人して泣いてる姿が滑稽だったのか、クラスの皆がニヤニヤしながらこっちを見ている。
僕は急に恥ずかしくなって、照れ笑いをした。

本当に、とても素晴らしいお別れ会になりました


※出席番号順で周ってきたその白い綺麗な色紙・・・W君の出席番号は最後の方、つまり誰も書いてくれていない
2021/06/25(金) 14:45:06.36
その日オイラは高田馬場でうち合わせをしていたのだが
打ち合わせは18:00からだったのだが行くまではピンピンしてたのだが
19:30になったらイキナリ腹が痛くなってきてクライアントに
すんませんトイレいってきますゆうてトイレに駆け込みウンコして
戻ってきてもまだ腹が痛くてクライアントにすんませんも一回トイレ
ゆうてトイレにいったら今度はゲェゲェ吐いて戻してウンコして
ウンコがまたジョンジョロジョロリンて尻からションベンしてんのか
俺はてな感じででも大事な打ち合わせは続いていたので我慢して
会議室に戻ったらなんかクライアントと部下が深刻な話ししててでも
腹が痛くてそれどころでなくてそうこうしてるうちに油汗がダラダラ
垂れてきてどうすべかなあとか思ってたらクライアントにアンタは
具合悪そうだからもう帰れとゆわれてすいませんすいませんお先に
失礼しますとかいって帰ったのだが後から聞いた話ではホントに
土のような顔色していたようなので帰ってよかったとか思うのだが
高田馬場からいつもはバスで帰るところなのだが尻が尋常では
ない状態だったのでこれはバスの揺れには耐えられないだろうとか
判断して高田馬場JR駅に向かってフラフラ歩き出したのだがその途中
でドンドン便意が高まりそれにもまして嘔吐しまくりで50mおきに
ゲロ吐きながら歩いていたのですれ違う通行人はさぞや不快だったとか
思いつつゲロ吐きながら歩いていたらゲロ吐く圧力で尻が圧力に耐え
切れずなんかミぃとか出てきたのでこりゃいよいよヤバイなとか思いつつ
高田馬場駅前の大きなビルに駆け込んでトイレを探すも1階にはトイレ
は無く、2階のトイレは満杯、3階に上がったらまたこれがトイレねえ
もんだから神も仏もあるもんかとか思いつつ2階の100円ショップで
パンツを買い2階のトイレにいったらまだトイレがいっぱいでどうやら
浮浪者のクソ野郎がそこのトイレに住んでいるらしく出てくる気配が
ないのでもう駄目だぁとか思ったら片方のトイレから人が出てきたので
ああ助かったウンコウンコとか思いつつトイレに駆け込み下半身裸に
なってウンコジョンジョロリンリン出しまくってゆっくり丁寧に尻を
拭いてズボン履いて駅に向かい切符を買ってホームに行くとこれがまた
吐き気で吐き気でどうしようもなくホームから線路にゲェゲェ吐くの
だが乗客はだれも声もかけてくれずああさみしいこれが東京砂漠かとか
思いながらなんとか地元の駅まで到着ここでもまたゲェゲェ吐くので
いい加減気管に胃液が入って気管が腫れ上がって苦しいやら息できない
やらああ神様私何か悪いことでもしましたかとか思いつつ改札前で
とうとう立っていられなくなり座り込むもやっぱり誰も声かけてくれないので
ああもうこれは自力でなんとかするしかないなと思いつつ両膝に手を
置き相撲取りがシコ踏むような体制で這うように駅前のタクシー乗り場
に向かいタクシーに乗り込むといい加減気管が腫れ上がってホントに
息できなくなってゼヒィゼヒィ○○までゼヒィお願いゼヒィしますとか
いいながらタクシーで家まで帰ったらニョーボ子供が風呂に入ってて
アルジがゼヒゼヒ言ってるのに出てきやしねえので勝手に布団引いて
横になってたのだがいよいよ息ができなくなってきたころニョーボが
出てきて流石に一目で尋常でないなと判断そのまま一家総出で近所の
緊急病院に車で移動近所でも評判のヤブ医者なので一抹の不安を持ちつつ
医者がゆうにはまずは点滴あと血中酸素濃度が低いので酸素吸入とか
ゆわれたので酸素吸入しながら胃腸を整える点滴を打ってそうこうしてる
うちに子供寝ちゃったのでオイラのベッドの隣りで寝てる子供達を後目に
ああ酸素吸入はキモチいいなあとか思いつつ寝てしまって目が覚めたら
午前3時で薬もらって帰ってきたのでもう今は元気です。毎日酒飲んでます。
もらってきた薬には「ビオフェルミン」って書いてあったけど気にしない
2021/06/25(金) 14:45:38.89
「見えるカフェ店員」


私には小学校、中学校、高校と同じ学校へ通った友達がいます。
彼女のお姉さんは2つ年上で、子供の時はよく遊んでもらっていたものです。

そのお姉さんは中学校の頃には頭角を現し、頭が良くて運動も出来、そして美人。まさに才色兼備という感じで、誰もが羨む存在となっていました。
友達家族にとっても自慢の姉で、一方の私はお姉さんと同じ学年なのにだらしのない兄の存在が恥ずかしいと思ってしまうほどでした。

ところが、そのお姉さんが有名大学へ入学後、就職も決まって卒業目前の時でした。
交通事故で亡くなってしまったのです。


お姉さんのお葬式にはかなり大勢の参列者が来て全員涙にくれ、現実を受け止められていない。どこか異様な雰囲気すら漂っていた気がします。
私は友達4人と順番にお焼香をあげましたが、悲しむ友達の顔もろくに見ることが出来ず、棺に納められたお姉さんの美しい顔をただただ見つめ、信じられない現実に涙が止まりません。
ひまわりに囲まれて、太陽の光に照らされたお姉さんのキラキラした笑顔の写真に目をやると、私は手が震えて止まらなくなりました。

そうして葬儀を終えた後、少し落ち着きたいと思い4人でお茶が出来る場所を探しましたが、辺りは住宅街で適当な場所が見当たりません。
うろうろ探していると、駅の方向に向かっているはずが何処にいるのか分からなくなってしまいました。
スマホで地図を見るものの、地理に疎い私達では活用できません。

しばらくあてもなく歩いてると、電気の点いている看板が見えてカフェのような店を発見します。
脚も疲れたし、とりあえず入ることにしました。

入口の木のドアがとても分厚くて重く、引っ張って開けるのに時間がかかりました。
チャリチャリと鈴の音がして、店員らしき人が背を向けて立っているのが見えます。
ところが、私達が入っても身動き一つしません。

リアクションに困り、友達の1人が「良いですか?」と声をかけた時でした。
「ちょっと待って!」
突き刺さるような勢いの声で言われ、私達は全員驚いて凍り付きました。

振り向いて近づく男性は60代位で背が異様に低く、顔は青白く目はぎょろぎょろしていました。
多分この時、全員がこの店を出ようと思ったに違いありません。

「グレーの人がついて来てる。待って。」
私達を見ると、そう言って店員はキッチンに入って行きました。

「グレーの人?」
「何何??」
「もう出ようよ。」
口々に逃げ出すことを話し合っていると、戻ってきた店員はいきなりシャーっと私達に向かって塩をかけたのです。

その瞬間でした。
ザーッと何かが、私の体の中を通り過ぎていくのを感じました。
今までに無い感覚に戸惑いましたが、その時は怖いので黙っていました。

店員は「どうぞ」と何事も無かったかのように、私達にテーブル席を案内します。
そして
「同じ位の子だね。お友達かね。可哀そうに。」
と呟き、水を置いて立ち去りました。
お葬式の直後でしたから、私達全員がお姉さんの幽霊を連想してゾッとせずにはいられませんでした。
私はそれ以上にさっきのザーッという感覚は何だったのか、気になって食事は頼まず、唯一注文したコーヒーを口にしても味わう事も出来ずに呆然と座っていました。

こうして思い出してみると、この時お姉さんの幽霊は私達について来て、私の中を通過した、とでもいうのでしょうか。
そしてカフェの店員さんには、幽霊がグレーに見えるという事なのでしょうか。
いろいろと確かめたいと思うものの、もう一度あのカフェに入る勇気がありません。
2021/06/25(金) 14:46:06.67
葬式で笑ってしまうのを我慢できない
《戦場に潜む各種トラップ》

・自爆型トラップ
(何でもない普通の事で何故か笑ってしまう、いわばこのスレの基本的なやつ)
・不可抗力型トラップ
(蝿、おなら、靴下の穴、転倒、ハゲ頭、餅ミサイルなど、普通に笑える事で普通に笑う)
・非日常型トラップ
(普段あまり見る機会のない、寺社関係の珍しいもののインパクトにやられて笑ってしまう)
 1:ランバン、中近東、鳴り物、デラデラ、サンマなどの音響攻撃タイプ
 2:焼香、BOSEのスピーカー、浮かれポスター、デスメタルぬりえなどの精神攻撃タイプ
・ゲリラ奇襲型トラップ
(子供、猫、犬、ルンバ、親族や参列者、スタッフなどが何かを巻き起こして笑いを誘う)
・特殊ゲリラ型「局地戦用人型最終兵器オショウゲリオン」
(暴走すると、もどしたりしゃっくりをしたり、燃えたり、ガラスを突き破ったりする)
(坊主バンド、合掌団、蹴鞠6人衆、御詠歌隊などの量産型にも警戒の必要あり)
・無差別テロ型トラップ
(その場に存在する人間ほぼ全てに何らかの影響を及ぼし、場の空気をぶち壊すハプニング)
 1:パチンコ屋の宣伝ワゴン、焼きイモ屋、熊注意報の放送など、外部からの爆撃タイプ
 2:携帯の着信音、喋るファンヒーター、フラワーロックなど、内部からの爆撃タイプ
・感染性潜在型トラップ
(このスレの存在を思い出して、つい笑ったりネタを探してしまったりして、敢えて地雷を踏む)
・感染性劇症型トラップ
(まれに勃発する、トラップの二次被害や三次被害によって修羅場が発生するバイオハザード)
・核兵器型トラップ
(落とした棺桶からご遺体ダイブ、読経中の祭壇崩壊、床抜け等、普通はあり得ない爆撃型)
・むしろ俺がトラップ
(うっかり何かをしでかして、自分自身が周囲に笑いを巻き起こす立場になる、いわゆる自爆テロ型)
2021/06/25(金) 14:46:44.96
「会社の温泉旅行」


これは大分昔に、私が勤めていた会社で温泉旅行に行った時の話です。

大型バスに乗り込んで現地に到着すると、社長は幹事を呼びつけていました。
「私が言った所はここじゃないよ。」
何件も旅館が並ぶ通りでしたが、薄暗い夕方だというのに明かりがついている宿がありません。
その中をバスが通り、着いた宿でした。
「会社も経費節約だね…。」
「寂しい所…。怖いくらい…。」
皆でヒソヒソと話合っていると、社長自らがフロントに向かって確認をしています。
すると奥から女将らしき人物が現れて、社長へ話かけました。
「まあまあ、お坊ちゃん!忘れずに来て頂いて嬉しゅうございます。さあ、どうぞどうぞ。」
その様子から、どうやら社長の知り合いがやっている宿だということになり、宿泊が決まりました。
総勢60人の小さい会社でしたが、毎年良い所へ旅行に行かせてもらっていました。
でも正直、今年はちょっとハズレかなという印象です。
各自割り当てられた部屋に入ると、木造の昔ながらの旅館です。
他の宿泊客はおらず、私達の貸し切りでした。
温泉はなかなか風情があって、湯船の真ん中に観音像があり、照明はちょっと暗過ぎるかなという感じでした。
掃除が行き届いていないようで、床の縁にはカビがあったり、廊下の飾り棚は埃がかぶっています。
「ここは昔は賑やかな旅館街でしたが、今ではすっかり寂れてしまいました。」
宴会場で、女将がそんな挨拶をしました。
「先代はお元気ですか?」
そう社長が言うと、女将は飛び上がらんばかりに喜びました。
「お坊っちゃま、先代にはひいきにして頂きました。今日は精一杯用意させて頂きました。賑やかにお過ごし下さいませ。」
100畳ほどのだだっ広い座敷で宴会が始まると、女将が涙を拭う仕草が見えました。
料理は冷めていましたが、宴会になればそんなことは気になりません。
仲居さん方のテキパキした働きで滞りなくお開きになりましたが、経営が厳しいのかなと思うと変な詮索は出来ません。
騒ぎ過ぎた疲れからか、部屋へ戻るなり皆眠ってしまったと言っていました。
「みんな!出発だ!早くしなさい!」
翌朝、会社の幹部達が慌てふためいた様子で起こしてまわっています。
顔を洗う時間もなく、バスに乗らされてゆく私達。
一体どうしたのだろうと思っていると、社長がバスのマイクで説明を始めました。
「ここは昔ね、先代が懇意にしていた旅館なんだよ。たまには使ってみようかと、私が幹事に言った。確かにね。でも今は場所を移動して、別な所で経営しているんだ。」
そして幹事役だった社員が続けます。
「朝、支払いをして欲しいと仲居さんの1人から声をかけられたんだ。」
仲居さんの話によると、宿の女将さんはもう既に亡くなっている方だというのです。
衰退してゆく宿で、最後の少数客まで対応し気丈に頑張っていたけど、見かけないと思ったら宿の一室で自殺していたそうです。
私達が宿泊するより前、その宿で働いていた仲居さん達の枕元に女将さんが立っていたそうです。
「お客さんが来るから、宿を開けて欲しい。」
そう言って、毎晩現れる。
気味が悪いが、生前良くしてくれた女将さんがあまりにもお願いするものだから、供養だと思って宿を開ける準備をした。
するとそこへ、私達が団体で押し掛けて来たというのです。
仕出し屋は、もうやっていないはずの旅館から60人の宴会の注文が来て驚いたそうです。
それでも場所だけ使うという話で、ひょっとして女将の親族かなんかかなと思って電話の注文を受けたといいます。
更に不思議な事に、私達は女将さんを確かに見ていたはずなのに、仲居さんは誰一人として女将さんに会っていないのだとか…。
その朝はばらばらにその辺りの店で朝食を食べ、観光の日程はキャンセル。バスの帰り足では、一応御祓に行きました。
「悪かったね。でも料理は仕出し屋のだから大丈夫だし、仲居さんの働きも見事なものだったろう。昔を知ってる会社の旅行で、女将も嬉しかったんだろうなぁ。」
社長が詫びながら、そうぽつんと言った事が忘れられません。
2021/06/25(金) 14:47:14.09
アンパンマン日記
6月11日
【7:12】バタコの笑い声で起床。まだ眠い。顔を洗う。顔が濡れて力が出ない。歯はみがかない。俺には歯がない。
【7:22】朝食のかわりに顔にアンコを詰める。頭が重い。イヤになる。「パトロールに行っておいで」ジャムの言葉だ。うるさいんだよ。俺は警察じゃないただのパンなんだよ。「気を付けて!」うるせぇんだよこのバタコが。
【8:00】ダルいパトロール出発。庭ではうるせぇ犬がわめいている殺すぞ。
【9:43】「助けて〜!」カレーが叫んでいる。俺にどうしろっていうんだよ。
【9:45】カレー救出。バタコにビーフシチューを入れられたらしい。うだつの上がらない奴だ。
【11:03】今日は曇りだ。気分が盛り上がらない。早く工場へ帰りたい。
【11:46】バタコがニヤニヤしている
【12:03】早朝パトロール終了。帰宅。
【12:15】お腹がすいた。頭にアンコを詰める。また頭が大きくなる。
【13:11】みんなで談笑。バタコの笑い声にみんながいらつく。
【14:27】バイキン男 登場。
【14:28】「よ〜く来たな、アンパンマン!」 相変わらず元気な奴だ。「やめろ〜!カバ子ちゃんを離すんだ!」本当はどうでもいい。カレー早くこい。
【15:40】カビルンルンに襲われる。臭い。顔が湿って力が出ない。
【15:41】「アンパンマーン大丈夫〜!」バタコだ。タイミングが良すぎる。どこから見ていたんだ?
【15:42】「新しい顔よ〜!」さようなら、アンパンマン127号、こんにちはアンパンマン128号。バタコがニヤニヤしている。
【16:00】「いくぞ〜!あ〜んぱ〜んち!!」ただの右ストレートだ。「バァイバァイキ〜ン〜…!」このセリフには飽き飽きしている。
【16:58】戦闘終了。「大丈夫?」格好だけ聞いてみる。
【18:31】カレーが来た。「アンパンマン!助けに来たよ!」遅すぎる。帰れ。うだつの上がらない奴だ。
【20:30】帰宅。工場前で犬が127号を食べていた。バタコがニヤニヤしてこっちを見ている。いやがらせか?殺すか?
【21:56】バタコの部屋が烏賊臭い。
【21:57】ジャムの部屋も烏賊臭い。
【22:19】犬が野良猫に食い物を分けて貰っていた。バタコがニヤニヤして見ている。
【0:35】あーまた明日も地獄だ。永眠。



美味しんぼ日記
【7:12】栗田の「シャッキリポン!」と言う声で起床。まだ眠い。
顔を洗う。歯はみがかない。歯磨き粉は味覚を狂わせるのだ。
【7:22】朝食は自分で作る。めんどくさい。イヤになる。
「会社に行っておいで」ちよの言葉だ。うるさいんだよ。俺は海原の若旦那じゃない!ただの新聞記者だ。
「気を付けて!」おまえも出勤しろ、栗田。
【7:35】ダルい会社出発。庭ではうるせぇジェフがわめいている殺すぞ。
【7:43】「助けて〜!」副部長が叫んでいる。俺にどうしろっていうんだよ。
【7:50】副部長救出。酒を飲んで酔った勢いで社長を殴ったらしい。うだつの上がらない奴だ。
【8:03】今日は曇りだ。気分が盛り上がらない。早くアパートへ帰りたい。
【8:46】栗田がニヤニヤしている
【9:30】会社に到着。
【9:45】お腹がすいた。究極のメニュー作りと称して経費で飯を食いに行く。
【10:11】みんなで談笑。部長の渋い声にみんながとまどう。
【11:20】海原雄山 登場。
【11:22】「ふっ、貴様の作る料理は重大な点が無視されている!」 相変わらず元気な奴だ。
「くそう!こうなったら勝負だ!」本当はどうでもいい。栗田早くこい。
【11:40】究極のメニューが思いつかない。
【11:42】「山岡さ〜ん、大丈夫〜!」栗田だ。タイミングが良すぎる。どこから見ていたんだ?
【11:43】「日本人は基本的に生野菜は好きではないのよ!」雄山の入れ知恵か。
【11:45】「ふふふ・・・、これが至高のサラダだ!!」ただのトマトだ。
「ふっ・・・、まだまだだな。」このセリフには飽き飽きしている。
【11:49】審査終了。「アンキモ!アンキモ!」落ち付け、俺。
【11:53】副部長が来た。「あれ?究極と至高の対決は?」遅すぎる。帰れ。うだつの上がらない奴だ。
【12:30】昼休み。俺だけなんだか一人ぼっち。嫌がらせか?いじめか?
2021/06/25(金) 14:48:27.88
その日オイラは高田馬場でうち合わせをしていたのだが
打ち合わせは18:00からだったのだが行くまではピンピンしてたのだが
19:30になったらイキナリ腹が痛くなってきてクライアントに
すんませんトイレいってきますゆうてトイレに駆け込みウンコして
戻ってきてもまだ腹が痛くてクライアントにすんませんも一回トイレ
ゆうてトイレにいったら今度はゲェゲェ吐いて戻してウンコして
ウンコがまたジョンジョロジョロリンて尻からションベンしてんのか
俺はてな感じででも大事な打ち合わせは続いていたので我慢して
会議室に戻ったらなんかクライアントと部下が深刻な話ししててでも
腹が痛くてそれどころでなくてそうこうしてるうちに油汗がダラダラ
垂れてきてどうすべかなあとか思ってたらクライアントにアンタは
具合悪そうだからもう帰れとゆわれてすいませんすいませんお先に
失礼しますとかいって帰ったのだが後から聞いた話ではホントに
土のような顔色していたようなので帰ってよかったとか思うのだが
高田馬場からいつもはバスで帰るところなのだが尻が尋常では
ない状態だったのでこれはバスの揺れには耐えられないだろうとか
判断して高田馬場JR駅に向かってフラフラ歩き出したのだがその途中
でドンドン便意が高まりそれにもまして嘔吐しまくりで50mおきに
ゲロ吐きながら歩いていたのですれ違う通行人はさぞや不快だったとか
思いつつゲロ吐きながら歩いていたらゲロ吐く圧力で尻が圧力に耐え
切れずなんかミぃとか出てきたのでこりゃいよいよヤバイなとか思いつつ
高田馬場駅前の大きなビルに駆け込んでトイレを探すも1階にはトイレ
は無く、2階のトイレは満杯、3階に上がったらまたこれがトイレねえ
もんだから神も仏もあるもんかとか思いつつ2階の100円ショップで
パンツを買い2階のトイレにいったらまだトイレがいっぱいでどうやら
浮浪者のクソ野郎がそこのトイレに住んでいるらしく出てくる気配が
ないのでもう駄目だぁとか思ったら片方のトイレから人が出てきたので
ああ助かったウンコウンコとか思いつつトイレに駆け込み下半身裸に
なってウンコジョンジョロリンリン出しまくってゆっくり丁寧に尻を
拭いてズボン履いて駅に向かい切符を買ってホームに行くとこれがまた
吐き気で吐き気でどうしようもなくホームから線路にゲェゲェ吐くの
だが乗客はだれも声もかけてくれずああさみしいこれが東京砂漠かとか
思いながらなんとか地元の駅まで到着ここでもまたゲェゲェ吐くので
いい加減気管に胃液が入って気管が腫れ上がって苦しいやら息できない
やらああ神様私何か悪いことでもしましたかとか思いつつ改札前で
とうとう立っていられなくなり座り込むもやっぱり誰も声かけてくれないので
ああもうこれは自力でなんとかするしかないなと思いつつ両膝に手を
置き相撲取りがシコ踏むような体制で這うように駅前のタクシー乗り場
に向かいタクシーに乗り込むといい加減気管が腫れ上がってホントに
息できなくなってゼヒィゼヒィ○○までゼヒィお願いゼヒィしますとか
いいながらタクシーで家まで帰ったらニョーボ子供が風呂に入ってて
アルジがゼヒゼヒ言ってるのに出てきやしねえので勝手に布団引いて
横になってたのだがいよいよ息ができなくなってきたころニョーボが
出てきて流石に一目で尋常でないなと判断そのまま一家総出で近所の
緊急病院に車で移動近所でも評判のヤブ医者なので一抹の不安を持ちつつ
医者がゆうにはまずは点滴あと血中酸素濃度が低いので酸素吸入とか
ゆわれたので酸素吸入しながら胃腸を整える点滴を打ってそうこうしてる
うちに子供寝ちゃったのでオイラのベッドの隣りで寝てる子供達を後目に
ああ酸素吸入はキモチいいなあとか思いつつ寝てしまって目が覚めたら
午前3時で薬もらって帰ってきたのでもう今は元気です。毎日酒飲んでます。
もらってきた薬には「ビオフェルミン」って書いてあったけど気にしない
2021/06/25(金) 14:50:23.03
「噂の公衆電話」

私が中学生の時。
馴染みの友人2人と家に集まって、オールの勢いで他愛のない会話をしていました。
その際に誰からともなく地元で話題の「出る」という公衆電話の話になったのです。

友人宅から歩いて30分かかるかどうかの距離で、住宅街から少し外れた場所にポツンとあり、遠目から見ると何の変哲もない公衆電話。
これに何故か突然「出る」という噂が広まっていました。

「本当に出るのか見に行こうぜ。」
話題に飢えていた私達でしたから、勢いで突撃してみる事にしたのです。



時刻は深夜2時くらいだったでしょうか。
こんな時間ですから、公衆電話までの道のりは誰にも会う事なく到着です。

暗闇に浮かび上がる公衆電話はそれだけでも不気味で、本当に何かが出そうな雰囲気はありましたが…特に異変はありません。
そこで中も調べてみようと近づいた時でした。

「おぉぉ!て!て!」

友人の1人が大きな声を上げて私達の腕を引っ張り、来た道を猛ダッシュで戻ろうとしたのです。
何が起きたのか分からないまま、私達は駆け出して最寄りのコンビニへ雪崩込みます。

一体何があったのか、急に大声を上げた友人に話を訊きました。
「お前達見えなかった?!公衆電話の受話器に手だけくっついてたよ!」
そう言われても、見たのはその友人だけ。
本当に見たと震えあがる友人を横目に、私ともう1人はすっかり興覚めです。
「そんな演出とかいらないって。」
「いや手だけあったんだって!マジで!」
そんな押し問答をしていると、手を見たという友人の電話が一瞬鳴りました。
取り出して画面を見たその友人は、青い顔をして画面を私達の方へ向けてきます。
え?と思って見ると、そこには

不在着信 公衆電話

と表示されていました。

更に信じられない事に、私達の携帯にも公衆電話からの着信が来たのです。
所謂ワンギリというもので、すぐ切れるので通話は出来ません。
それが数分くらいのタイミングで、何度も私達の携帯へかかってきます。

これはマズいと感じた私達3人は携帯電話の電源を落とし、友人の家へ戻ってゲームや馬鹿な話で場を繋ぎ、そのまま朝を迎えました。
日が昇って恐る恐る携帯電話の電源を立ち上げましたが、その後は一度も公衆電話からの着信はありません。

この話をしても誰も信じてくれず、公衆電話の出るという噂もしばらくして聞かなくなりました。
手を見たという友人の話は本当なのか分かりませんが、公衆電話からワンギリがかかってきた恐怖は今でも忘れられません。
そもそも何の前触れも無く、なぜ突然その公衆電話に出るという噂が流れたのでしょうか…。
2021/06/25(金) 14:50:57.66
「会社の温泉旅行」


これは大分昔に、私が勤めていた会社で温泉旅行に行った時の話です。

大型バスに乗り込んで現地に到着すると、社長は幹事を呼びつけていました。
「私が言った所はここじゃないよ。」
何件も旅館が並ぶ通りでしたが、薄暗い夕方だというのに明かりがついている宿がありません。
その中をバスが通り、着いた宿でした。
「会社も経費節約だね…。」
「寂しい所…。怖いくらい…。」
皆でヒソヒソと話合っていると、社長自らがフロントに向かって確認をしています。
すると奥から女将らしき人物が現れて、社長へ話かけました。
「まあまあ、お坊ちゃん!忘れずに来て頂いて嬉しゅうございます。さあ、どうぞどうぞ。」
その様子から、どうやら社長の知り合いがやっている宿だということになり、宿泊が決まりました。
総勢60人の小さい会社でしたが、毎年良い所へ旅行に行かせてもらっていました。
でも正直、今年はちょっとハズレかなという印象です。
各自割り当てられた部屋に入ると、木造の昔ながらの旅館です。
他の宿泊客はおらず、私達の貸し切りでした。
温泉はなかなか風情があって、湯船の真ん中に観音像があり、照明はちょっと暗過ぎるかなという感じでした。
掃除が行き届いていないようで、床の縁にはカビがあったり、廊下の飾り棚は埃がかぶっています。
「ここは昔は賑やかな旅館街でしたが、今ではすっかり寂れてしまいました。」
宴会場で、女将がそんな挨拶をしました。
「先代はお元気ですか?」
そう社長が言うと、女将は飛び上がらんばかりに喜びました。
「お坊っちゃま、先代にはひいきにして頂きました。今日は精一杯用意させて頂きました。賑やかにお過ごし下さいませ。」
100畳ほどのだだっ広い座敷で宴会が始まると、女将が涙を拭う仕草が見えました。
料理は冷めていましたが、宴会になればそんなことは気になりません。
仲居さん方のテキパキした働きで滞りなくお開きになりましたが、経営が厳しいのかなと思うと変な詮索は出来ません。
騒ぎ過ぎた疲れからか、部屋へ戻るなり皆眠ってしまったと言っていました。
「みんな!出発だ!早くしなさい!」
翌朝、会社の幹部達が慌てふためいた様子で起こしてまわっています。
顔を洗う時間もなく、バスに乗らされてゆく私達。
一体どうしたのだろうと思っていると、社長がバスのマイクで説明を始めました。
「ここは昔ね、先代が懇意にしていた旅館なんだよ。たまには使ってみようかと、私が幹事に言った。確かにね。でも今は場所を移動して、別な所で経営しているんだ。」
そして幹事役だった社員が続けます。
「朝、支払いをして欲しいと仲居さんの1人から声をかけられたんだ。」
仲居さんの話によると、宿の女将さんはもう既に亡くなっている方だというのです。
衰退してゆく宿で、最後の少数客まで対応し気丈に頑張っていたけど、見かけないと思ったら宿の一室で自殺していたそうです。
私達が宿泊するより前、その宿で働いていた仲居さん達の枕元に女将さんが立っていたそうです。
「お客さんが来るから、宿を開けて欲しい。」
そう言って、毎晩現れる。
気味が悪いが、生前良くしてくれた女将さんがあまりにもお願いするものだから、供養だと思って宿を開ける準備をした。
するとそこへ、私達が団体で押し掛けて来たというのです。
仕出し屋は、もうやっていないはずの旅館から60人の宴会の注文が来て驚いたそうです。
それでも場所だけ使うという話で、ひょっとして女将の親族かなんかかなと思って電話の注文を受けたといいます。
更に不思議な事に、私達は女将さんを確かに見ていたはずなのに、仲居さんは誰一人として女将さんに会っていないのだとか…。
その朝はばらばらにその辺りの店で朝食を食べ、観光の日程はキャンセル。バスの帰り足では、一応御祓に行きました。
「悪かったね。でも料理は仕出し屋のだから大丈夫だし、仲居さんの働きも見事なものだったろう。昔を知ってる会社の旅行で、女将も嬉しかったんだろうなぁ。」
社長が詫びながら、そうぽつんと言った事が忘れられません。
2021/06/25(金) 14:51:47.28
「鏡の向こう」


これは私が小学3年生の合同キャンプで体験した話です。

私が通っていた小学校は3年生の7月に、夏の合同キャンプを開催してから夏休みになるという流れがありました。
キャンプとは言ってもテントを張ってという本格的なものではなく、バンガローを何部屋か借りて2泊する程度でした。そこで飯盒でご飯を炊いてカレーを作ったり、バーベキューをしたりと楽しむのです。
私が泊まったバンガローには、なぜか大きな姿見の鏡がありました。
不思議な事に私達のいるバンガローにのみそれは設置してあり、他の友人が宿泊しているバンガローにはありませんでした。

1日目、晩御飯も終わって就寝時間になり、皆バンガローで休む事になりました。
しかし私は夜中に目覚めて、トイレへ行きたくなりました。
トイレは外にあったため、バンガローから出てから帰ってくると、誰かの視線を感じます。
誰か起きているのかな?と思い見てみても、友人は一人も起きていません。
気のせいか…と寝ようとした瞬間、ハッと気がつきました。
視線は鏡の方から感じるのです。
恐る恐る鏡を見てみると、そこには知らない女性が映っていました。
部屋の中にはいないのに、鏡には映っているのです。
恐怖のあまり私は叫びました。
すると寝ていた全員が起きて「どうしたの?」と聞いてきたので、私は
「そこの鏡に女がいた!」
と訴えました。

全員で鏡やら部屋の中やらを探しましたが、女性の姿は無く私が寝ぼけて見間違えたんじゃないか、という話になりました。
しかし私は一睡もできませんでした。
翌朝私は先生に昨晩の話をしました。
当然ながら先生が私の話を信じる訳もなく、無視されて終わりました。
そして2日目も終わりとなり、私は鏡の近くで眠りたくないので一番遠くの場所で眠りたいと我儘を言い、皆納得してくれました。
寝てからどのくらい経ったのでしょうか。
私達は、鏡から一番近い位置で寝ていたクラスメイト・Aの叫び声で全員飛び起きました。
何事かと見てみると、そこには信じられない光景が繰り広げられていました。
Aは私が昨晩鏡で見た女性に足を掴まれ、鏡の中へと引きずりこまれようとしているのです。
予想だにしない出来事に、一瞬誰も身動きを取れません。
しかしAの叫び声を再び聞いた男子たちが、Aを引っ張ろうとしましたが…力及ばず、Aはあっと言う間に鏡の向こう側へと行ってしまいました。
私達は、恐怖から動けずに鏡から遠い位置に固まって震えながら泣いていました。
男子の数人は、走って先生を呼びに行きました。
先生と男子が戻ってきて
「Aはどこにいる?!」
と聞いてきたので、鏡を指差します。
鏡の中には泣いているAの姿と、その横で不気味に笑う女が映っていました。
半ばパニック状態で、私達は急いでその場を立ち去りました。
先生は私達をバスへと誘導し、そのまま帰宅させました。
後に聞いた話によると、残った先生とキャンプ場の管理人達で話合いがされたそうです。
1つのバンガローにだけあった大きな鏡は何なのか。
そして鏡の中にいる女性は何者で、引きずり込まれたAを救出する方法はないのか。
しかしいくら問い出しても、管理人は姿見の鏡など見た事ないし、今までそんな話は聞いたこともないという返事しか返ってこなかったそうです。
鏡は大人たちが再びバンガローへ戻ってみると、跡形もなく消えていたのだとか。
結局、Aはキャンプ中のオリエンテーションで行方不明になったことになり、警察が出て捜査されましたが、20年経った今でも発見されていません。
当時は新聞にも載りましたし、先生たちも責任を取らされたんだと思います。いきなり担任が変わると言う修羅場もありました。
あの鏡と、そこに映っていた女性はなんだったのでしょうか…。
2021/06/25(金) 14:52:16.38
そろそろ次スレか
2021/06/25(金) 14:52:19.52
「手招きしてはいけない」


私が小さい頃に住んでいた家は、裏が墓地になっていました。
それになぜか夏でも涼しくて、子供ながらに不気味に思っていたのです。
母が言うには
「あなたが小学校に上がる前、玄関先で写真を撮ろうとしたら、ふっと後ろを向いて皆おいで!と何かを手招きしたのよ!」
ということもあったそうです。
その時撮った写真には、私の顔の横に手が写っていたりといわゆる心霊写真だったそうです。
急いでお寺へ持っていって供養してもらい、それ以降
「写真を撮る時は生きてる人間以外を手招きしないように。」
と言われ続けていました。
もしかするとあの頃の私には何かが見えていたのでしょうか。
そのような力には心当たりがないのですが、何度もそう言われるので常に気を付けていました。
でも高校2年の終わり、修学旅行で沖縄へ行った際にとんでもない写真が撮れてしまいました。
沖縄には3泊4日で、確かひめゆりの塔や首里城へ行きました。
その修学旅行の飛行機中、隣に居た友人にネタとして
「昔写真を撮る時に誰もいない所で手招きしたら、心霊写真が撮れた」
という話をしていたのです。
すると友人がそれを覚えていて、行く先々でふざけて「撮るよー」と誰もいない方へ手招きをしてから写真を撮っていました。
止めるように言ったのですが
「何も写りっこないよ〜」
と笑って止めませんでした。
さらにはそれを見ていた他のクラスメイトも、面白がってやっていたのです。
そしてその日泊まる宿は民宿で、大分年月が経ったような所でした。
部屋も畳み敷きで廊下の外は庭があり、夜になると何か出そうな雰囲気もあったのです。
夜中に男子も数名女子の部屋に来て、怖い話が始まりました。
そこで私が最初に手招きの話をした友人が、それを今やろうと言い出したのです。
もちろん私は止めたのですが、皆外へ肝試しへ行けない分盛り上がってしまったようでした。
庭を背景にしてカメラのタイマーをセットして、友人が
「撮るからおいで!」
と庭へ向かって手招きしてシャッターが下りたその時です。
いきなりバン!という破裂音と共に部屋の電気が消えました。
慌てて電気をつけると、手招きした友人だけがおらず、探すと庭に倒れていたのです。
気を失っているようで、慌てて養護教諭を呼んできましたが、そのまま目を覚まさないので病院へ運ばれました。
翌日担任から何があったのか聞かれ全てを話すと、宿の人に
「それはきっと怒って懲らしめられたんだろうね。」
と言われました。
何に怒られたのかは聞いても濁して答えてもらえませんでした。
「あんまり悪ふざけばかりすると、そうやって駄目だよって注意されるんだよ。」
と付け加えられ、それもそうだと思ったのです。
友人は翌日目を覚ましたそうですが、胸の真ん中辺りに人の手の形のアザが出来ていました。
誰かに思いっきり押されて凄い力で体が飛んでいく感覚があったと言います。
あの時面白がっていた友人に怒った「何か」が、友人を懲らしめる為にやったのかもしれません。
さらに事態はこれで終わりませんでした。
家に戻ってから修学旅行で撮った写真を現像して見てみると、全部に変な物が写っていたのです。
肩の所に顔や手のようなモノがあったり、足がもう1本多く写っている写真もありました。
学校で話をしてみると、カメラを持って行った皆の写真がどれもそういうモノが写り込んでいるようでした。
特に手招きした時に撮った写真が、最も酷かったようです。
顔が消えていたり、ぐにゃりと捩じるように写っていたり…とにかく禍々しい写真ばかりでした。
学校で依頼して同行したカメラマンの写真にもそういったモノが写り込んでいたようで、担任からは再度注意されました。
他のクラスは何もなく、私達のクラスだけがこのような状況だったので、クラス全体でお祓いを受ける事になりました。
私達がふざけてこんな事をしたので、怒ったモノがいたのでしょう。
決して「生きている人間以外を手招きしてはいけない」と改めて思いました。
2021/06/25(金) 14:53:08.69
「出ると噂の共同住宅」


私の実家は、築30年以上の共同住宅です。
母子家庭ではありましたが、私と弟は既に結婚して実家を離れ、今は母が1人で住んでいます。
私が2人目の子を出産するため、当時3歳だった娘を連れて里帰りした時の事でした。
母は仕事に出かけたので、2人で留守番をしていると娘が言います。

「ママ、おじさんがいるよ。」

えっ?と思って家の中を探しましたが…私達以外の人は誰も居ません。
「おじさんがいるの?ごめん、ママには見えない。」
と言うと、娘は
「そこにいるよ。2人だよ。」
と普通に答え、背筋がゾッとしました。
幸いにも娘は人見知りだったため、そのおじさん達と接触する気はないようでした。
母が帰ってきてその事を伝えると、怖がりの母は
「やだぁ!この前も怖いことがあったのに!」
と身をすくめます。
母はつい先日、同じ共同住宅に住む知り合いの家を訪ねたのですが、肝心の相手が不在で娘さんが対応してくれたのだそうです。
その後先方から電話があり、改めて要件を話していると、その人が変な事を言ってきました。
「さっきうちに来てくれた時、一緒に来た人って誰だったの?娘が、知らない人と2人で来た、って言ってたけど。」
母は間違いなく1人で訪ねて、連れなどいません。
「え?私1人で行ったのよ?」
「あれ?娘が横にもう1人知らない人がいたって言ってたけど?」
母はもうそれきり怖くて、深く詮索しないようにしていたそうです。
実はその共同住宅は、他にも「出る」と言う住人が複数人いる所なのです。
見えない人にはわからないのですが、そういった声が多く聞こえると気味が悪く感じてしまいます。
この話をある時、弟にもしてみました。
すると弟まで
「実は俺もあるんだよ…。」
と話し始めるのです。
まだ弟が実家に住んでいた頃、真夜中まで起きていた時の事です。
私達の部屋は3階にあり、弟の部屋は窓の真下が棟の入り口になっていました。
古い建物ですし、周りの音はいろいろと聞こえてくるのですが、真夜中となると静かなものです。
弟が言うには、少し遠くから自転車が走る音が聞こえてきたのだそうです。
生活サイクルは人それぞれですから、それは夜まで仕事をしている人もいれば、遅くまで遊んで帰ってくる若い人もいます。
その音自体には、特に違和感はなかったのです。
自転車はどうやら古い物のようで、キィキィと音を立てながら走ります。
他に雑音がありませんから尚更良く聞こえて、共同住宅の門からその自転車が入り、何棟かある建物の間を通り、弟の部屋の窓下の入り口付近まで来た事が分かったと弟は振り返ります。
(誰か帰ったのかな?)
弟は軽い気持ちでカーテンをめくって窓から真下を見たのですが…そこに自転車の姿がありません。
(あれ?おかしいな。確かここら辺まで来たと思ったのに。)
辺りも見回してみましたが、自転車などどこにも見つかりません。
すると次の瞬間、弟のすぐ後ろで

キィ…

さっきまで聞いていた自転車の音が、ハッキリと聞こえたそうです。
「やだ!それでどうしたの?」
「いやぁ俺も、もう全身がゾゾゾーってしてさ。怖くて振り返る事も出来なくて。敷いてあった布団に後ろ向きのまま、頭から突入して、朝までそのまま。」
その場所で悪い出来事があったとは特に聞いた事がありませんが、そういった曰くが無くとも、日常と非日常が溶け込んでいる場所なのかもしれません。
2021/06/25(金) 14:54:01.67
浪人て無敵だは
2021/06/25(金) 14:54:17.66
「会社の温泉旅行」


これは大分昔に、私が勤めていた会社で温泉旅行に行った時の話です。

大型バスに乗り込んで現地に到着すると、社長は幹事を呼びつけていました。
「私が言った所はここじゃないよ。」
何件も旅館が並ぶ通りでしたが、薄暗い夕方だというのに明かりがついている宿がありません。
その中をバスが通り、着いた宿でした。
「会社も経費節約だね…。」
「寂しい所…。怖いくらい…。」
皆でヒソヒソと話合っていると、社長自らがフロントに向かって確認をしています。
すると奥から女将らしき人物が現れて、社長へ話かけました。
「まあまあ、お坊ちゃん!忘れずに来て頂いて嬉しゅうございます。さあ、どうぞどうぞ。」
その様子から、どうやら社長の知り合いがやっている宿だということになり、宿泊が決まりました。
総勢60人の小さい会社でしたが、毎年良い所へ旅行に行かせてもらっていました。
でも正直、今年はちょっとハズレかなという印象です。
各自割り当てられた部屋に入ると、木造の昔ながらの旅館です。
他の宿泊客はおらず、私達の貸し切りでした。
温泉はなかなか風情があって、湯船の真ん中に観音像があり、照明はちょっと暗過ぎるかなという感じでした。
掃除が行き届いていないようで、床の縁にはカビがあったり、廊下の飾り棚は埃がかぶっています。
「ここは昔は賑やかな旅館街でしたが、今ではすっかり寂れてしまいました。」
宴会場で、女将がそんな挨拶をしました。
「先代はお元気ですか?」
そう社長が言うと、女将は飛び上がらんばかりに喜びました。
「お坊っちゃま、先代にはひいきにして頂きました。今日は精一杯用意させて頂きました。賑やかにお過ごし下さいませ。」
100畳ほどのだだっ広い座敷で宴会が始まると、女将が涙を拭う仕草が見えました。
料理は冷めていましたが、宴会になればそんなことは気になりません。
仲居さん方のテキパキした働きで滞りなくお開きになりましたが、経営が厳しいのかなと思うと変な詮索は出来ません。
騒ぎ過ぎた疲れからか、部屋へ戻るなり皆眠ってしまったと言っていました。
「みんな!出発だ!早くしなさい!」
翌朝、会社の幹部達が慌てふためいた様子で起こしてまわっています。
顔を洗う時間もなく、バスに乗らされてゆく私達。
一体どうしたのだろうと思っていると、社長がバスのマイクで説明を始めました。
「ここは昔ね、先代が懇意にしていた旅館なんだよ。たまには使ってみようかと、私が幹事に言った。確かにね。でも今は場所を移動して、別な所で経営しているんだ。」
そして幹事役だった社員が続けます。
「朝、支払いをして欲しいと仲居さんの1人から声をかけられたんだ。」
仲居さんの話によると、宿の女将さんはもう既に亡くなっている方だというのです。
衰退してゆく宿で、最後の少数客まで対応し気丈に頑張っていたけど、見かけないと思ったら宿の一室で自殺していたそうです。
私達が宿泊するより前、その宿で働いていた仲居さん達の枕元に女将さんが立っていたそうです。
「お客さんが来るから、宿を開けて欲しい。」
そう言って、毎晩現れる。
気味が悪いが、生前良くしてくれた女将さんがあまりにもお願いするものだから、供養だと思って宿を開ける準備をした。
するとそこへ、私達が団体で押し掛けて来たというのです。
仕出し屋は、もうやっていないはずの旅館から60人の宴会の注文が来て驚いたそうです。
それでも場所だけ使うという話で、ひょっとして女将の親族かなんかかなと思って電話の注文を受けたといいます。
更に不思議な事に、私達は女将さんを確かに見ていたはずなのに、仲居さんは誰一人として女将さんに会っていないのだとか…。
その朝はばらばらにその辺りの店で朝食を食べ、観光の日程はキャンセル。バスの帰り足では、一応御祓に行きました。
「悪かったね。でも料理は仕出し屋のだから大丈夫だし、仲居さんの働きも見事なものだったろう。昔を知ってる会社の旅行で、女将も嬉しかったんだろうなぁ。」
社長が詫びながら、そうぽつんと言った事が忘れられません。
2021/06/25(金) 14:55:33.24
「こっくりさんの体験記」



これは私が小学校低学年だった時の話です。

近所付き合いが良好だったため、学校から帰宅すると他人が自宅にいる事も当たり前な時代でした。
その中の1人に、都市伝説やオカルトなどが好きなお兄さんが居て、よく怖い話も聞かされていたものです。

とある日の週末、いつものように近所の大人が集まって麻雀が始まります。大人は毎週の徹夜麻雀が日課となっていました。
子供もつられて集まり、近くの空き地で遊んでいるとオカルト好きなお兄さんが来て、いつものように話を披露してきます。
好奇心の塊だった私達はお兄さんの姿を見れば集まり、皆で食い入るように話を聞くのです。
お兄さんのオカルト知識は幅広く、いつも知らない内容ばかりで飽きるという事がありません。
その日の最後は、学校でこっくりさんを行って集団で気を失ったというものでした。


この話を聞いた1人の子が
「今夜、本当にそうなるかこっくりさんをやろう!」
と言い出しました。
怖いから嫌だと反対するグループと、逆にノリノリでやろうと賛同する子に分かれましたが、何かあっても大人が集まっている所でやれば大丈夫だという結論に至り、夕飯後に決行することとなりました。
一旦解散し各々の家でお風呂と夕飯を済ませ、再び集合します。

大人達が麻雀に夢中になっているのを横目に私達は2階へ上がって、聞いたようにこっくりさんの準備を淡々としていきます。
そして1人1つの質問をすると約束して、こっくりさんを呼び出しました。

最初は失敗したのか、無反応。
2度、3度と挑戦しますが、10円玉が動く気配すらありません。
諦めながらもこれで最後にしようと呼び出すと、うんともすんとも動かなかった10円玉が微かに動き出しました。

ゆっくりと「はい」に動くコインを見て、誰か動かしていないか視線で会話しますが、勝手に動いているようです。
1人1つの質問をするとこっくりさんに告げると、ゆっくりと「はい」に移動します。
そして思い思いの質問をしていきました。

失くした物の場所や明日の天気などなど。
他愛ない質問ばかりで、次第に最初の雰囲気から変わって面白半分の状態になっていました。
きっと誰かがわざと動かしているんだろうなと、誰もが感じていたと思います。

しかしとある子がテストについての質問をした時、状況が変わりました。
コインは「こ・ろ・す」の文字を順番に移動し、直後に大きな地震が発生しました。

地震に驚いた私達はこっくりさんの途中で指を離すと、走って大人の元へ泣きながら向かいました。
何事かと大人はびっくりしていましたが、大きな地震が来て怖いと訴えるものの、話が通じません。
地震など起きていなかったのです。

もしかしてこっくりさんの祟りかと震えあがった私達は、まだ誰も終わらせていないこっくりさんの紙を、そのまま破り捨てました。
そんな事をして大丈夫だったのか分かりませんでしたが、そうするしかありませんでした。

その後、私達も無事に大人にまで成長しましたが、自分達の子供には
「こっくりさんをしてはいけない」
と教えています。
2021/06/25(金) 14:56:50.31
「出ると噂の共同住宅」


私の実家は、築30年以上の共同住宅です。
母子家庭ではありましたが、私と弟は既に結婚して実家を離れ、今は母が1人で住んでいます。
私が2人目の子を出産するため、当時3歳だった娘を連れて里帰りした時の事でした。
母は仕事に出かけたので、2人で留守番をしていると娘が言います。

「ママ、おじさんがいるよ。」

えっ?と思って家の中を探しましたが…私達以外の人は誰も居ません。
「おじさんがいるの?ごめん、ママには見えない。」
と言うと、娘は
「そこにいるよ。2人だよ。」
と普通に答え、背筋がゾッとしました。
幸いにも娘は人見知りだったため、そのおじさん達と接触する気はないようでした。
母が帰ってきてその事を伝えると、怖がりの母は
「やだぁ!この前も怖いことがあったのに!」
と身をすくめます。
母はつい先日、同じ共同住宅に住む知り合いの家を訪ねたのですが、肝心の相手が不在で娘さんが対応してくれたのだそうです。
その後先方から電話があり、改めて要件を話していると、その人が変な事を言ってきました。
「さっきうちに来てくれた時、一緒に来た人って誰だったの?娘が、知らない人と2人で来た、って言ってたけど。」
母は間違いなく1人で訪ねて、連れなどいません。
「え?私1人で行ったのよ?」
「あれ?娘が横にもう1人知らない人がいたって言ってたけど?」
母はもうそれきり怖くて、深く詮索しないようにしていたそうです。
実はその共同住宅は、他にも「出る」と言う住人が複数人いる所なのです。
見えない人にはわからないのですが、そういった声が多く聞こえると気味が悪く感じてしまいます。
この話をある時、弟にもしてみました。
すると弟まで
「実は俺もあるんだよ…。」
と話し始めるのです。
まだ弟が実家に住んでいた頃、真夜中まで起きていた時の事です。
私達の部屋は3階にあり、弟の部屋は窓の真下が棟の入り口になっていました。
古い建物ですし、周りの音はいろいろと聞こえてくるのですが、真夜中となると静かなものです。
弟が言うには、少し遠くから自転車が走る音が聞こえてきたのだそうです。
生活サイクルは人それぞれですから、それは夜まで仕事をしている人もいれば、遅くまで遊んで帰ってくる若い人もいます。
その音自体には、特に違和感はなかったのです。
自転車はどうやら古い物のようで、キィキィと音を立てながら走ります。
他に雑音がありませんから尚更良く聞こえて、共同住宅の門からその自転車が入り、何棟かある建物の間を通り、弟の部屋の窓下の入り口付近まで来た事が分かったと弟は振り返ります。
(誰か帰ったのかな?)
弟は軽い気持ちでカーテンをめくって窓から真下を見たのですが…そこに自転車の姿がありません。
(あれ?おかしいな。確かここら辺まで来たと思ったのに。)
辺りも見回してみましたが、自転車などどこにも見つかりません。
すると次の瞬間、弟のすぐ後ろで

キィ…

さっきまで聞いていた自転車の音が、ハッキリと聞こえたそうです。
「やだ!それでどうしたの?」
「いやぁ俺も、もう全身がゾゾゾーってしてさ。怖くて振り返る事も出来なくて。敷いてあった布団に後ろ向きのまま、頭から突入して、朝までそのまま。」
その場所で悪い出来事があったとは特に聞いた事がありませんが、そういった曰くが無くとも、日常と非日常が溶け込んでいる場所なのかもしれません。
2021/06/25(金) 14:57:23.81
アンパンマン日記
6月11日
【7:12】バタコの笑い声で起床。まだ眠い。顔を洗う。顔が濡れて力が出ない。歯はみがかない。俺には歯がない。
【7:22】朝食のかわりに顔にアンコを詰める。頭が重い。イヤになる。「パトロールに行っておいで」ジャムの言葉だ。うるさいんだよ。俺は警察じゃないただのパンなんだよ。「気を付けて!」うるせぇんだよこのバタコが。
【8:00】ダルいパトロール出発。庭ではうるせぇ犬がわめいている殺すぞ。
【9:43】「助けて〜!」カレーが叫んでいる。俺にどうしろっていうんだよ。
【9:45】カレー救出。バタコにビーフシチューを入れられたらしい。うだつの上がらない奴だ。
【11:03】今日は曇りだ。気分が盛り上がらない。早く工場へ帰りたい。
【11:46】バタコがニヤニヤしている
【12:03】早朝パトロール終了。帰宅。
【12:15】お腹がすいた。頭にアンコを詰める。また頭が大きくなる。
【13:11】みんなで談笑。バタコの笑い声にみんながいらつく。
【14:27】バイキン男 登場。
【14:28】「よ〜く来たな、アンパンマン!」 相変わらず元気な奴だ。「やめろ〜!カバ子ちゃんを離すんだ!」本当はどうでもいい。カレー早くこい。
【15:40】カビルンルンに襲われる。臭い。顔が湿って力が出ない。
【15:41】「アンパンマーン大丈夫〜!」バタコだ。タイミングが良すぎる。どこから見ていたんだ?
【15:42】「新しい顔よ〜!」さようなら、アンパンマン127号、こんにちはアンパンマン128号。バタコがニヤニヤしている。
【16:00】「いくぞ〜!あ〜んぱ〜んち!!」ただの右ストレートだ。「バァイバァイキ〜ン〜…!」このセリフには飽き飽きしている。
【16:58】戦闘終了。「大丈夫?」格好だけ聞いてみる。
【18:31】カレーが来た。「アンパンマン!助けに来たよ!」遅すぎる。帰れ。うだつの上がらない奴だ。
【20:30】帰宅。工場前で犬が127号を食べていた。バタコがニヤニヤしてこっちを見ている。いやがらせか?殺すか?
【21:56】バタコの部屋が烏賊臭い。
【21:57】ジャムの部屋も烏賊臭い。
【22:19】犬が野良猫に食い物を分けて貰っていた。バタコがニヤニヤして見ている。
【0:35】あーまた明日も地獄だ。永眠。



美味しんぼ日記
【7:12】栗田の「シャッキリポン!」と言う声で起床。まだ眠い。
顔を洗う。歯はみがかない。歯磨き粉は味覚を狂わせるのだ。
【7:22】朝食は自分で作る。めんどくさい。イヤになる。
「会社に行っておいで」ちよの言葉だ。うるさいんだよ。俺は海原の若旦那じゃない!ただの新聞記者だ。
「気を付けて!」おまえも出勤しろ、栗田。
【7:35】ダルい会社出発。庭ではうるせぇジェフがわめいている殺すぞ。
【7:43】「助けて〜!」副部長が叫んでいる。俺にどうしろっていうんだよ。
【7:50】副部長救出。酒を飲んで酔った勢いで社長を殴ったらしい。うだつの上がらない奴だ。
【8:03】今日は曇りだ。気分が盛り上がらない。早くアパートへ帰りたい。
【8:46】栗田がニヤニヤしている
【9:30】会社に到着。
【9:45】お腹がすいた。究極のメニュー作りと称して経費で飯を食いに行く。
【10:11】みんなで談笑。部長の渋い声にみんながとまどう。
【11:20】海原雄山 登場。
【11:22】「ふっ、貴様の作る料理は重大な点が無視されている!」 相変わらず元気な奴だ。
「くそう!こうなったら勝負だ!」本当はどうでもいい。栗田早くこい。
【11:40】究極のメニューが思いつかない。
【11:42】「山岡さ〜ん、大丈夫〜!」栗田だ。タイミングが良すぎる。どこから見ていたんだ?
【11:43】「日本人は基本的に生野菜は好きではないのよ!」雄山の入れ知恵か。
【11:45】「ふふふ・・・、これが至高のサラダだ!!」ただのトマトだ。
「ふっ・・・、まだまだだな。」このセリフには飽き飽きしている。
【11:49】審査終了。「アンキモ!アンキモ!」落ち付け、俺。
【11:53】副部長が来た。「あれ?究極と至高の対決は?」遅すぎる。帰れ。うだつの上がらない奴だ。
【12:30】昼休み。俺だけなんだか一人ぼっち。嫌がらせか?いじめか?
2021/06/25(金) 14:58:44.55
アンパンマン日記
6月11日
【7:12】バタコの笑い声で起床。まだ眠い。顔を洗う。顔が濡れて力が出ない。歯はみがかない。俺には歯がない。
【7:22】朝食のかわりに顔にアンコを詰める。頭が重い。イヤになる。「パトロールに行っておいで」ジャムの言葉だ。うるさいんだよ。俺は警察じゃないただのパンなんだよ。「気を付けて!」うるせぇんだよこのバタコが。
【8:00】ダルいパトロール出発。庭ではうるせぇ犬がわめいている殺すぞ。
【9:43】「助けて〜!」カレーが叫んでいる。俺にどうしろっていうんだよ。
【9:45】カレー救出。バタコにビーフシチューを入れられたらしい。うだつの上がらない奴だ。
【11:03】今日は曇りだ。気分が盛り上がらない。早く工場へ帰りたい。
【11:46】バタコがニヤニヤしている
【12:03】早朝パトロール終了。帰宅。
【12:15】お腹がすいた。頭にアンコを詰める。また頭が大きくなる。
【13:11】みんなで談笑。バタコの笑い声にみんながいらつく。
【14:27】バイキン男 登場。
【14:28】「よ〜く来たな、アンパンマン!」 相変わらず元気な奴だ。「やめろ〜!カバ子ちゃんを離すんだ!」本当はどうでもいい。カレー早くこい。
【15:40】カビルンルンに襲われる。臭い。顔が湿って力が出ない。
【15:41】「アンパンマーン大丈夫〜!」バタコだ。タイミングが良すぎる。どこから見ていたんだ?
【15:42】「新しい顔よ〜!」さようなら、アンパンマン127号、こんにちはアンパンマン128号。バタコがニヤニヤしている。
【16:00】「いくぞ〜!あ〜んぱ〜んち!!」ただの右ストレートだ。「バァイバァイキ〜ン〜…!」このセリフには飽き飽きしている。
【16:58】戦闘終了。「大丈夫?」格好だけ聞いてみる。
【18:31】カレーが来た。「アンパンマン!助けに来たよ!」遅すぎる。帰れ。うだつの上がらない奴だ。
【20:30】帰宅。工場前で犬が127号を食べていた。バタコがニヤニヤしてこっちを見ている。いやがらせか?殺すか?
【21:56】バタコの部屋が烏賊臭い。
【21:57】ジャムの部屋も烏賊臭い。
【22:19】犬が野良猫に食い物を分けて貰っていた。バタコがニヤニヤして見ている。
【0:35】あーまた明日も地獄だ。永眠。



美味しんぼ日記
【7:12】栗田の「シャッキリポン!」と言う声で起床。まだ眠い。
顔を洗う。歯はみがかない。歯磨き粉は味覚を狂わせるのだ。
【7:22】朝食は自分で作る。めんどくさい。イヤになる。
「会社に行っておいで」ちよの言葉だ。うるさいんだよ。俺は海原の若旦那じゃない!ただの新聞記者だ。
「気を付けて!」おまえも出勤しろ、栗田。
【7:35】ダルい会社出発。庭ではうるせぇジェフがわめいている殺すぞ。
【7:43】「助けて〜!」副部長が叫んでいる。俺にどうしろっていうんだよ。
【7:50】副部長救出。酒を飲んで酔った勢いで社長を殴ったらしい。うだつの上がらない奴だ。
【8:03】今日は曇りだ。気分が盛り上がらない。早くアパートへ帰りたい。
【8:46】栗田がニヤニヤしている
【9:30】会社に到着。
【9:45】お腹がすいた。究極のメニュー作りと称して経費で飯を食いに行く。
【10:11】みんなで談笑。部長の渋い声にみんながとまどう。
【11:20】海原雄山 登場。
【11:22】「ふっ、貴様の作る料理は重大な点が無視されている!」 相変わらず元気な奴だ。
「くそう!こうなったら勝負だ!」本当はどうでもいい。栗田早くこい。
【11:40】究極のメニューが思いつかない。
【11:42】「山岡さ〜ん、大丈夫〜!」栗田だ。タイミングが良すぎる。どこから見ていたんだ?
【11:43】「日本人は基本的に生野菜は好きではないのよ!」雄山の入れ知恵か。
【11:45】「ふふふ・・・、これが至高のサラダだ!!」ただのトマトだ。
「ふっ・・・、まだまだだな。」このセリフには飽き飽きしている。
【11:49】審査終了。「アンキモ!アンキモ!」落ち付け、俺。
【11:53】副部長が来た。「あれ?究極と至高の対決は?」遅すぎる。帰れ。うだつの上がらない奴だ。
【12:30】昼休み。俺だけなんだか一人ぼっち。嫌がらせか?いじめか?
2021/06/25(金) 14:59:18.51
「住人の忘れ物」


私はアパート等の空室を、次に入居される方のために掃除する家業をしています。
この時も普段通り、依頼があって入居前の部屋へ行きました。

そこは1DKの物件で、前住人が長い期間居住していた割には綺麗で、掃除も楽な所でした。
夕方5時頃に仕上げて最後の点検をしていると、靴箱の上の天袋が少し開いていて何かが見えたのです。
中を確認してみると、縄のような物と文字が書かれたお札、穴がある古銭がバラバラと出てきました。

「え?なぜこんな場所に?」
疑問を抱えながら全て取り出すと、小さなダンボール1箱分にもなりました。
一緒に掃除をしていたメンバーも
「何かのまじないかなぁ。」
と、不審そうに見ています。

とりあえず私は不動産屋に写真付きで「忘れ物がありました」とだけ連絡し、物は自分の倉庫へ保管しておきました。


その後これといった進展もないまま、その部屋のことはすっかり忘れていました。
ところが数週間後、転居後の掃除の依頼があって向かうと、同じ部屋だったんです。
つい最近自分が手掛けた部屋ですからまだ綺麗な状態で、掃除はあっという間に終わりました。

「なにかありましたか?」
気になった私は不動産屋の担当に尋ねてみると、思わぬ返答がありました。
「まぁ幽霊が出たとかなんとか。そんなこと今まで無かった物件なのにさ。クレームをつけて、家賃も踏み倒して慌てて出て行ったんだ。」
そう渋い顔で話していました。

私も仕事柄そういった話を耳にはしていましたが、自分の案件で起きたのは初めてです。
正直気味が悪かったですが、仕事ですので断る事も出来ません。
手早く後片付けをして、私達は足早に次の仕事場へ移動しました。

それから程なく、また同じ不動産屋から電話が入りました。
「また幽霊だってよ。」
吐き捨てるように言って電話は切れ、私達も気乗りしないまま部屋へ向かいます。

案の定、部屋は綺麗なままで掃除もほぼ必要ない状態です。
一体何なのだろうと考えていると、私はあの忘れ物を思い出しました。

「そういえばこの部屋、忘れ物があって報告していましたが…その後どうしたんです?」
「あ〜。連絡したんですけど、必要な物は手元に揃っているので処分して下さい、って言われたんですよね。」
直感ではありますが、その忘れ物が原因だと判断した私は
「もう一度、前の住人と話をして説明した方が良いのでは?」
と提案し、電話で連絡してもらいました。

詳しく説明すると、その住人は「それは私の先祖だ」と言っていました。
昔から自分に憑いているが、これといった影響も無いので、天袋に入れたまますっかり忘れてしまっていたのだとか。

「悪い者じゃありませんから、お気になさらないで下さい。」
「そう言われましても、こちらとしては困ります。なんとかなりませんか。」
「お札と古銭がないと、どうにも…。私ももう要らないと思っていたので。そちらでは処分してしまったんですよね。」
そのやり取りを聞いて、私は話に割って入りました。
「全て、まだ倉庫に有りますよ!」

処分に困っていた私としても、持ち主に返却できるのは願ったり叶ったりでした。
こうして部屋に出ていた幽霊もいなくなり、今では何事もなく使用されているようです。

転居なさる際は、忘れ物がないか十分にご確認下さい。
2021/06/25(金) 14:59:50.56
「この家、時々足音みたいのが聞こえてくるんよ。」

それを聞いた私はハッと思い出し
「私もそれ聞いた事ある!」
と会話に割り込みます。

母が最初に足音を聞いたのは、私が里帰りするよりも3年くらい前だったそうです。
昼間、リビングにいると小さな子どもが素足で走るような足音が聞こえてきた。
しかし実家の向かいに3〜4歳くらいの小さなお子さんがいたので、そこから聞こえてくる足音かなとあまり気に留めていなかったようです。
足音は忘れた頃にまた鳴り響き、母が言うには「座敷わらし」ではないかということです。
座敷わらしと聞くと幸運のイメージもありますので、怖さは無くなります。
特に根拠はないようですが、母はそう思うようにして波風立てず、共存を図っているようでした。
不思議な事に父は聞いた事が無いそうで、今まで確証が持てず黙っていた秘密が明らかになったのです。
こうして夜も更け、お風呂の時間となった時でした。

姉が何やらずっと探し物をしています。
どうやら持ってきた子供のパジャマのズボンが無くなったらしいのです。
実家でバッグを開けた時に取り出し、お風呂上がりにすぐに着せられるようにと、確かにリビングを出てすぐの廊下へ置いたそうなのです。
さっきまであったものが急に無くなるはずはないので、皆で探します。
ですが結局、そのパジャマのズボンは家のどこにもありませんでした。
「確かにさっきまでここにあったのに…。」
姉は腑に落ちなかったようですが、その日は別のパジャマを履かせて寝ることにしました。

翌朝、少し遅めに私が起きてくると、姉が開口一番に尋ねてきました。
「ねぇ、このズボンここに置いた?」
話を聞くと、昨晩探し回っていたパジャマのズボンが見つかったようです。
見つかった場所は、リビングの斜め前にある和室。
和室には祖父(母方の父)の仏壇があるのですが、その前に脱ぎ捨てられたような形で落ちていたようです。
姉は家の人全員に「昨日無いって言ってたズボン、ここに置いた?」と聞き回っていましたが、誰も触ってないという返答でした。

こんな目立つ場所に落ちていたなら、皆で探し回った時に発見出来ないはずがありません。
パジャマのズボンは濃いピンク色だったので、他の衣類に混じったとしても目立ちます。
「ひょっとすると、足音の犯人が隠したのでは?」
そんな憶測も飛び交いましたが、冗談に聞こえない不思議さのある出来事でした。

私はその後も、母と会話する度に足音の事を尋ねています。
母は
「今もまだ、時々聞こえる。」
と言っていました。

私の実家に住み着いている何者かは、まだそこに居るようです…。
2021/06/25(金) 15:00:36.09
「鏡の向こう」


これは私が小学3年生の合同キャンプで体験した話です。

私が通っていた小学校は3年生の7月に、夏の合同キャンプを開催してから夏休みになるという流れがありました。
キャンプとは言ってもテントを張ってという本格的なものではなく、バンガローを何部屋か借りて2泊する程度でした。そこで飯盒でご飯を炊いてカレーを作ったり、バーベキューをしたりと楽しむのです。
私が泊まったバンガローには、なぜか大きな姿見の鏡がありました。
不思議な事に私達のいるバンガローにのみそれは設置してあり、他の友人が宿泊しているバンガローにはありませんでした。

1日目、晩御飯も終わって就寝時間になり、皆バンガローで休む事になりました。
しかし私は夜中に目覚めて、トイレへ行きたくなりました。
トイレは外にあったため、バンガローから出てから帰ってくると、誰かの視線を感じます。
誰か起きているのかな?と思い見てみても、友人は一人も起きていません。
気のせいか…と寝ようとした瞬間、ハッと気がつきました。
視線は鏡の方から感じるのです。
恐る恐る鏡を見てみると、そこには知らない女性が映っていました。
部屋の中にはいないのに、鏡には映っているのです。
恐怖のあまり私は叫びました。
すると寝ていた全員が起きて「どうしたの?」と聞いてきたので、私は
「そこの鏡に女がいた!」
と訴えました。

全員で鏡やら部屋の中やらを探しましたが、女性の姿は無く私が寝ぼけて見間違えたんじゃないか、という話になりました。
しかし私は一睡もできませんでした。
翌朝私は先生に昨晩の話をしました。
当然ながら先生が私の話を信じる訳もなく、無視されて終わりました。
そして2日目も終わりとなり、私は鏡の近くで眠りたくないので一番遠くの場所で眠りたいと我儘を言い、皆納得してくれました。
寝てからどのくらい経ったのでしょうか。
私達は、鏡から一番近い位置で寝ていたクラスメイト・Aの叫び声で全員飛び起きました。
何事かと見てみると、そこには信じられない光景が繰り広げられていました。
Aは私が昨晩鏡で見た女性に足を掴まれ、鏡の中へと引きずりこまれようとしているのです。
予想だにしない出来事に、一瞬誰も身動きを取れません。
しかしAの叫び声を再び聞いた男子たちが、Aを引っ張ろうとしましたが…力及ばず、Aはあっと言う間に鏡の向こう側へと行ってしまいました。
私達は、恐怖から動けずに鏡から遠い位置に固まって震えながら泣いていました。
男子の数人は、走って先生を呼びに行きました。
先生と男子が戻ってきて
「Aはどこにいる?!」
と聞いてきたので、鏡を指差します。
鏡の中には泣いているAの姿と、その横で不気味に笑う女が映っていました。
半ばパニック状態で、私達は急いでその場を立ち去りました。
先生は私達をバスへと誘導し、そのまま帰宅させました。
後に聞いた話によると、残った先生とキャンプ場の管理人達で話合いがされたそうです。
1つのバンガローにだけあった大きな鏡は何なのか。
そして鏡の中にいる女性は何者で、引きずり込まれたAを救出する方法はないのか。
しかしいくら問い出しても、管理人は姿見の鏡など見た事ないし、今までそんな話は聞いたこともないという返事しか返ってこなかったそうです。
鏡は大人たちが再びバンガローへ戻ってみると、跡形もなく消えていたのだとか。
結局、Aはキャンプ中のオリエンテーションで行方不明になったことになり、警察が出て捜査されましたが、20年経った今でも発見されていません。
当時は新聞にも載りましたし、先生たちも責任を取らされたんだと思います。いきなり担任が変わると言う修羅場もありました。
あの鏡と、そこに映っていた女性はなんだったのでしょうか…。
2021/06/25(金) 15:02:07.73
「この家、時々足音みたいのが聞こえてくるんよ。」

それを聞いた私はハッと思い出し
「私もそれ聞いた事ある!」
と会話に割り込みます。

母が最初に足音を聞いたのは、私が里帰りするよりも3年くらい前だったそうです。
昼間、リビングにいると小さな子どもが素足で走るような足音が聞こえてきた。
しかし実家の向かいに3〜4歳くらいの小さなお子さんがいたので、そこから聞こえてくる足音かなとあまり気に留めていなかったようです。
足音は忘れた頃にまた鳴り響き、母が言うには「座敷わらし」ではないかということです。
座敷わらしと聞くと幸運のイメージもありますので、怖さは無くなります。
特に根拠はないようですが、母はそう思うようにして波風立てず、共存を図っているようでした。
不思議な事に父は聞いた事が無いそうで、今まで確証が持てず黙っていた秘密が明らかになったのです。
こうして夜も更け、お風呂の時間となった時でした。

姉が何やらずっと探し物をしています。
どうやら持ってきた子供のパジャマのズボンが無くなったらしいのです。
実家でバッグを開けた時に取り出し、お風呂上がりにすぐに着せられるようにと、確かにリビングを出てすぐの廊下へ置いたそうなのです。
さっきまであったものが急に無くなるはずはないので、皆で探します。
ですが結局、そのパジャマのズボンは家のどこにもありませんでした。
「確かにさっきまでここにあったのに…。」
姉は腑に落ちなかったようですが、その日は別のパジャマを履かせて寝ることにしました。

翌朝、少し遅めに私が起きてくると、姉が開口一番に尋ねてきました。
「ねぇ、このズボンここに置いた?」
話を聞くと、昨晩探し回っていたパジャマのズボンが見つかったようです。
見つかった場所は、リビングの斜め前にある和室。
和室には祖父(母方の父)の仏壇があるのですが、その前に脱ぎ捨てられたような形で落ちていたようです。
姉は家の人全員に「昨日無いって言ってたズボン、ここに置いた?」と聞き回っていましたが、誰も触ってないという返答でした。

こんな目立つ場所に落ちていたなら、皆で探し回った時に発見出来ないはずがありません。
パジャマのズボンは濃いピンク色だったので、他の衣類に混じったとしても目立ちます。
「ひょっとすると、足音の犯人が隠したのでは?」
そんな憶測も飛び交いましたが、冗談に聞こえない不思議さのある出来事でした。

私はその後も、母と会話する度に足音の事を尋ねています。
母は
「今もまだ、時々聞こえる。」
と言っていました。

私の実家に住み着いている何者かは、まだそこに居るようです…。
2021/06/25(金) 15:02:20.76
通報したわ
2021/06/25(金) 15:02:36.70
「霊感がある私の話」


私は昔から霊感が強い体質です。
普段は金縛りにあったり、他人が見えない霧のような物が見えたりといった程度なのですが…
2つ、不可解な体験をしましたのでお話したいと思います。

1つは私がまだ幼稚園児で冬の寒い日のこと。
夜の11時をまわった頃、寝ていた私が突然暴れるように苦しみだしたといいます。
心臓を押さえながら
「死ぬ。はぁはぁ苦しい…助けてくれぇ…。」
と悶える姿に家族がパニックとなったそうですが、何よりも恐ろしかったのは私の声でした。
まだ声変わりも程遠い幼児の私が、しゃがれた老人のような声で喋っていたのだそうです。

様子を見つつ救急車を呼ぼうか迷っていると、10分ほどで静かに寝息をたて始めた私。
ところが家族がホッとしたその瞬間、家の電話が鳴りだしたそうです。

電話は遠く離れた田舎に住む親戚からで、今さっき祖父に発作が起きて危篤だという連絡でした。
数年前から心臓を悪くしていた祖父は、親戚と同居しながら介護を受けていたのですが、ちょうど私が暴れ出し落ち着くまでの時間に同じような状況で苦しみだしたと言います。
祖父はそのまま回復せず、亡くなりました。

両親は言っていました。
「あの時の声は、よくよく振り返るとお爺さんのものだったのかも…。」


2つ目は、小学校2年生の夏のことです。
地元の少年野球チームに所属していた私は、保護者同伴の夏合宿に参加していました。
4階立てのホテルの1階と2階をほぼ貸し切るような状態で使うこととなり、私の部屋は2階でした。
荷物を置いたら早速練習が始まり、2泊3日の合宿中は朝から晩まで野球で汗を流し、夜は花火をしてと非常に楽しめるイベントだったのを覚えています。

最終日の夜、電気を消して布団へ横になると体は一気に硬直し、仰向けの状態で私は金縛りになりました。
どうせまたいつもの金縛りだとタカをくくっていたのですが…何やら不穏な気配を感じます。
よく見をこらしてみると、真っ暗な天井に蜘蛛の巣のような模様の黒い霧がかかっていました。

その蜘蛛の巣の中心、ちょうど真下には私がいます。
普通ではない状況に何か起きると直感的に感じたものの、身体は足のつま先まで全く動きません。
脂汗をかきながら天井を見上げていると、蜘蛛の巣の外側が少しずつ揺れているのに気づきました。
なんと大きな蜘蛛が、巣の中心部分へと近づいて来るのです。

「あぁ、蜘蛛の巣に捕らえられた蝶々の気分はこんな感じなんだな…」
私はそんな事を思いました。
もはや恐怖というより、圧倒的な絶望や諦めといった気分です。

確実に死んだ。
そう思った瞬間、巣の揺れが一気に大きくなって金縛りが解けました。

急いで身体を確認するも、なんら異変はありません。
部屋には同級生も泊まっていましたが、無事でしたので「寝ぼけて見た夢だったのだろう」と一安心しました。

朝になり、皆で朝食を食べに食堂へ向かうと、ロビーは警察官が数人いて慌ただしい雰囲気です。
何事かと会話を聞いていると
「人が亡くなった。」
と聞こえてきました。
他の宿泊客はホテルマンに問い詰めていました。

後に聞いた話によると、私の寝ていたちょうど真上にある、3階の部屋で男性が亡くなったそうです。
あの蜘蛛は私ではなく、上の宿泊客を狙っていたのだと分かった時、震えが止まりませんでした。
2021/06/25(金) 15:03:07.43
「映った顔」



これは、私が職場から帰ろうとした時に起きた出来事です。

私の職場には複数の監視カメラが設置されています。
そのカメラに映りこんだ風景は、事務所にある1台のモニターへ全て集約されており、見ることができるようになっています。

営業時間も終わり、残るは私1人だけ。
鍵を閉めるため各持場をチェックしようと、モニターを見た時でした。

とある監視カメラの映像だけが、ユラユラとチラついて乱れています。
そのカメラはA区画にあるものでした。
何だろう?と思い目を見張ると、人影のようなものが映ったように見えました。

皆帰ったはず。まさか…侵入者でも?

何かあってからでは遅いと思った私は、人影のいたA区画へ向かいました。


現地に着くと、シン…と静まり返っていて、人はおろか生物の気配など微塵もありません。
一応電気をつけて確認しましたが、異常はありませんでした。
4mほど上の壁際に設置された監視カメラを見上げるも、問題なく正常に動作しているようです。

「ただの見間違いかな。」

事務所へ戻って再度モニターを確認しました。
するとやはり、A区画の映像だけはチラついて見えます。

多少映像が乱れているから、人影が見えたような気がしたのだろう。
そう思った矢先でした。

「ウワッ!!」

私は声をあげて驚き、心臓は痛いくらい激しく鼓動を打って冷や汗が全身から噴き出ました。
なんとA区画の監視カメラの映像に、青白い人の顔がドアップで映り込んだのです。

気がつくと私は、記憶も定かではないほど一目散に会社から逃げ出していました。

さっき見た顔は一体何なのか。誰もいなかったはずなのに…。
そもそも、4mほどの高さがある監視カメラの目の前に顔が映るなんて有り得ません。
足場になるような物や脚立なんて、A区画には置いていませんから。

私はその会社へ長く勤めていますが、変な噂は聞いたことがありません。
また異変が起きた事も一度もありません。
次の日に出社してA区画の監視カメラ映像をみると、チラついて乱れてもいませんでした。

あの日のことは、単なる私の見間違いだと思うのですが…。
今でも思い出すだけでゾッとしますし、A区画へ1人で行くことに抵抗があります。
2021/06/25(金) 15:03:43.60
「人形の目」


この話は、僕の友人女性から聞いた子供の頃の実話です。

Kちゃんは、外で遊ぶ事が好きな活発な子でした。
ある日、Kちゃんは親戚のおばちゃんから1体の人形を貰ったそうです。

身長が30センチぐらいのフランス人形らしく、目がクリクリして可愛い顔が特徴です。
Kちゃんはよくフランス人形を外に持って出て遊ぶようになり、公園のベンチに座らせたり、寝ころばせてお医者さんごっこをしたりしていたそうです。


Kちゃんがフランス人形をもらってから2週間ぐらい経過した頃、一緒に遊んでいた友人たちは驚きます。
人形の目を見ると、片方の目玉がありません。

1人の友人が
「Kちゃん、人形の目玉どうしたの?」
と問うと
「目玉、家でくり抜いてきたの。」
と笑って答えます。
壊し癖といいますか、そういった側面のあるKちゃんなので皆それ以上はあまり気にせず、笑いながらいつも通り公園で遊びました。

しかしそれから公園へKちゃんが遊びに来なくなり、友人たちは心配したそうです。

1人の友人が、Kちゃんの家へ様子を見に行きました。
「Kちゃん、遊ぼう。」
呼ぶとKちゃんが現れたのですが、その目の片方は腫れあがっていて、まるで幽霊のお岩さんのようになっていたそうです。
「Kちゃん、その目どうしたの?」
と問うと
「目、1週間前くらいから痛くて腫れてしまったの。」
「病院に行ったら、ものもらいだからバイ菌が入ったらしい。もう少しで治るから。」
そうKちゃんは答えました。
それから10日ほど経つと、まだ片目を眼帯で隠しながらもKちゃんは公園へ来るようになりました。
しかし友人達はそれ以上に、Kちゃんが持っていたフランス人形の姿に唖然とします。
フランス人形は両目がありませんでした。
両目が無い人形を抱きかかえるKちゃんの姿は不気味過ぎて、今想像してもゾッとすると、この話を教えてくれた友人は語ります。
それからKちゃんは、また公園に来なくなりました。
心配してKちゃんの家に行くと、お母さんが対応してくれました。
「K、今病院に入院しているの。目の手術を受けないといけないの。」
手術するのは両目らしく、1ヶ月ほど入院する事になるそうです。
Kちゃんの目は痛みが続いて視力が低下していたそうで、放っておくと失明になる恐れがあるほどの状態だったそうです。
後日、友人皆で病院へ見舞いに行くと、両目を白いガーゼで巻いて寝ているKちゃんがいました。
手術は無事成功して、1ヶ月後にはまた元気なKちゃんが戻ってきました。
しかしその後も、Kちゃんは遊んだりしていると時たま目をおさえて「痛い、痛い。」と言う事がありました。
まだ完全に治っていないのかな…と心配していると、友人の1人が言いました。
「Kちゃん、目が痛いのフランス人形の目をくり抜いたからじゃない?」
Kちゃんはそれを聞いて家に帰ると、フランス人形の目玉を机の中から取り出し、お母さんに「目を付けたい」と伝えたそうです。
お母さんと一緒にボンドで目玉を取り付け、何とか綺麗に目は引っ付きました。
Kちゃんは心の中で
「お人形さん、ごめんなさい。目を取ってごめんなさい。」
と謝ったと言います。
その後、Kちゃんの目は痛みもなくなり、健康な状態に戻ったそうです。
因果関係は不明ですが、物を粗末に扱うと何かの力が自分に返ってくるのかもしれない、そう感じた話でした。
2021/06/25(金) 15:04:13.26
「OLの中古パソコン」


これは私が勤めている会社に出入りしている、フリーライターのSから聞いた話です。
Sは以前まで新聞記者として働いていたのですが、もっと自由にジャーナリストとして活動したいとフリーライターになった情熱のある記者です。
社会部にいたこともあり、現在の社会問題についていろいろと熱心に取材をしていました。
これまでと違い自由に取材をして記事を書けるようになったS本人は満足していたようですが、新聞記者を辞めてフリーライターになったことで収入は激減し不安定になりました。
それでも節約をしながら記者として頑張っていた時でした。
突然、愛用していたパソコンが壊れてしまったらしいのです。
思わぬ出費で参っている、とSから相談された私は
「もしもそんなにスペックにこだわらないならば、中古のPCを買ったらどうか」
とアドバイスしました。
Sは特にパソコンへこだわりがあるタイプでは無く、ただ記事を書くための道具として使用していました。
私のアドバイスにのったSは、早速私の会社のパソコンから中古品を買い求めます。
思った以上に使われていた業務用のパソコンなどは中古として売られており、スペックはそれなりですが、Sにとっては十分なようでした。
Sは1K、つまりキッチンと個室1つという一人暮らし向きの部屋に住んでいました。
風景の見晴らしだけはこだわっていたようで、大抵最上階の部屋を借ります。
その時も、最上階の5階に住まいを借りていました。
どこかのタワーマンションのようにゴージャスではありませんが、街をある程度一望出来る窓からの眺めを、私も自慢された事があります。
高所恐怖症の私には良さが理解できませんでしたが…。
そんなSの部屋ですから、カーテンも激安の薄っぺらい物なので、夜になると部屋の様子が伺い知れる状態でした。
ある日、22時頃になって遅い夕食を食べに、近所のラーメン屋へSは出かけました。
ふと帰り道でマンションを見上げると、自分の部屋から明かりが漏れていました。
部屋の明かりというよりは、テレビか何かをつけっぱなしにした時のような明るさだったと言います。
「パソコンの電源、つけっぱなしだったかな…」
確か消したはずだと思いながら部屋に着くと、案の定パソコンが起動していてモニターが室内を照らしています。
まぁ何かの拍子で勝手に起動したのだろうと思い、食後の眠気もあってあまり気にもせずパソコンの電源を落とし、Sは就寝しました。
夜中の2時ころ、人の気配を感じたSは薄目を開けたそうです。
するとパソコンが起動していて、長い髪のOL風な女性が椅子に座っていました。
夢でも見ているのだろうか…とSが思っていると、女性は何か呟いています。
聞き耳を立ててみると、女性はか細い声で
「開いて開いて」
と言っていたそうです。
すると彼女は、今度はSの方へスーっと近づいてきました。
こっちへ来るな!と思っても、Sは身動きどころか声一つ発せません。
Sに接近した女性は、耳元で
「開いて…開いて…」
と訴え続けたそうです。
Sが気づくと既に朝になっていました。
2021/06/25(金) 15:04:23.80
おわり
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16歳の水野カイトが封印の刀を見つけ、時間が裂けて黒い風と亡霊の侍が現れ、霊の時雨と契約して呪われた刀の継承者となる場面

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