▼テキサス州ヒューストンの空港に着き、長駆4時間以上を走る車に乗り換えて、博物館のあるフレデリックスバーグというニミッツ米海軍提督の故郷へ向かう。
 到着するとそのまま前夜祭に向かう予定になっていたから、機中も車中も楽な格好ではない。ちょい辛い。
 実際にはホテルに寄る時間が少しだけはあるのじゃないかと予感していたら、その通りになった。そこでシャワーを短く浴びて、前夜祭へ。
 まずベテランの衆院議員で高校時代にこのアメリカ南部に留学なさっていたという、国士の原田義昭代議士が英語でスピーチなさり、その英語が滑らかなことに感嘆しつつ、ぼくもスピーチに立った。
 これらの前に、志ある歴史家、ジョー・カバノー館長が、修正に修正を重ねた展示の前にぼくを案内してくださり、そのフェアな修正内容に感謝し、がっちりと握手した。

 ただし、昨年に数時間を掛けて展示を見たものの、こうした博物館は特にアメリカでは数時間ですべてを見ることなどまったく不可能だ。
 チェックできていない展示の方が、はるかに多い。
 この素晴らしい館長がこの5月末で引退なさることもあり、日本が関与を続けなければならない。
 博物館の関係者らによれば、中国が展示の書き換えに、強い意欲を持っているという。
 ニミッツ提督が日本海軍の東郷平八郎元帥を深く尊敬なさっていたこともあり、今のところは日本への尊敬も込められた展示となっている。
 しかし、いつ不正義、不公正、嘘の書き換えの危機に直面しても、おかしくない。
 それだからこそ、前夜祭とは言えスピーチも重視したし、わずかな連休の日々を今年も割いて、ここにやってきたのだけれど、国としての取り組みがもっともっと必要だ。

▼翌朝は、この博物館の日本庭園のリニューアル記念式典が開かれた。
 館長によれば「このリニューアルも青山議員の忠告を採り入れて見直した」という。
 衆議院の中山泰秀外交委員長(元外務副大臣)や新駐米大使に着任したばかりの杉山晋輔さん、そしてシェーファー元駐日大使、クロウダー元第七艦隊司令官(退役海軍中将)らがそれぞれ印象的で優れた挨拶をなさった。特に中山さんのユーモアが大受けだった。
 一回生議員に過ぎないぼくも、記念植樹を手伝い、同行した和服姿の青山千春博士と共に記念撮影に収まった。
 参加されたアメリカ側要人の奥さまが近づいてこられて、「ゆうべのあなたのスピーチは素晴らしかった。あなたがアメリカと日本が共有するフェアネスと正直さを的確に表現してくださったので、今日どうしても感謝を言いたかった」と仰った。
 おのれのスピーチの出来に不満で、やはり原稿無しの方が良かったなぁと内心で思っていたのだけれど、すこしだけは嬉しかった。