2009年の30%シェアから年々落ちてきている理由は、
Firefox単体での落ち度ではなくChromeの登場という
ブラウザを取り巻く社会情勢の影響によるものである。

では、Chromeはなぜ圧倒的なシェアを獲得しうるよう
になったか。答えは簡単明白であって、その理由は2つ
ある。1つは登場した当初、他のブラウザよりシンプル
にネットの閲覧スピードが速いことを売りにしていた。
シンプルだから誰にも使いやすく、またネット回線が
少々遅くてもすばやくページが表示されることがウケた。
そして、ユーザーを釘付けにしてシェアを落とさずに
いられる、もうひとつの理由はGoogleのクラウドサービスとの連携の深さである。Googleサービスを使う人は
多い。そのサービスとの親和性が最もあるのはGoogleの
開発するブラウザであることは当たり前のことだ。

FirefoxがChromeにスピード、殊にプライバシーにおいて劣っているわけではないが、今の体制ではジリ貧が
続くことは目に見えている。「囲い込む」にはどうすればいいか。通販市場を席巻するAmazonとの深い連携を
図ることを活路としてChromeの独り勝ちを許さず、健全な競争のもと、ブラウザ界の発展に寄与してもらいたい
というのが俺の願いである。FirefoxもChromeも、
ともに良いブラウザなのだから切磋琢磨しうる心地よい
緊張関係にあるのが望ましいと考えるからである。