五感は少なすぎ?人間の感覚は最大で「33種類ある」
公開日2025.12.25 07:00:21 THURSDAY
https://nazology.kusuguru.co.jp/archives/189762
>>感覚についても、同じように再検討が進んでいるのです。
>>現代の研究が示しているのは、私たちの知覚体験のほとんどが「多感覚的」だという事実です。
>>見る、聞く、嗅ぐ、触るといった感覚は、別々に働いているわけではありません。
>>たとえば、シャンプーの香りが髪を「より滑らか」に感じさせたり、ヨーグルトの香りが低脂肪でも濃厚に感じられたりします。
>>これは嗅覚が触覚や味覚と結びつき、知覚そのものを書き換えているためです。
>>味覚も単独では成立しません。
>>私たちが「味わっている」と感じる体験の大部分は、実は嗅覚によるものです。
>>果物の風味には専用の味覚受容体があるわけではなく、舌と鼻が協力することで初めて成立しています。
>>つまり、五感という区分は、私たちの実際の体験を正確には表していないのです。
中略
>>代表的なのが「固有受容感覚」です。
>>これは目で見なくても、自分の手足がどこにあるかを把握できる感覚です。
>>また、平衡感覚は耳の前庭系だけでなく、視覚や固有受容感覚とも連動しています。
>>さらに「内受容感覚」と呼ばれる感覚もあります。
>>これは心拍数の変化や空腹感など、自分の体内状態を感じ取る感覚です。
>>私たちは常に体の内側から情報を受け取り、それをもとに行動を調整しています。
>>加えて、「主体感覚」や「所有感覚」も存在します。
>>手足を動かしたときに「自分が動かしている」と感じる感覚や、「この腕は自分のものだ」と感じる感覚です。
>>脳卒中の患者では、これらの感覚が失われ、自分の腕を他人のもののように感じる例も報告されています。
>>さらに触覚自体も、痛み、温度、かゆみ、圧力など、複数の感覚に分解できます。