「頻繁にぼんやりしてしまう」ADHDとは異なる「認知的離脱症候群(CDS)」とは?
2025.12.13 12:00:53 SATURDAY
https://nazology.kusuguru.co.jp/archives/189119
>>教育の現場では、以前から「妙にぼんやりしていて行動が鈍い」という子どもが報告されることがありました。
>>こうした子どもたちは、声をかけても反応が遅かったり、そもそもぼーっとして話を聞いていなかったりします。
>>医学的な調査による本人たちへの聞き取りでは、「頭の中に霧がかかっているようで、ボーッとしてしまう(Mental Fog)」という回答が特徴的です。
>>この症状は、「認知的離脱症候群(CDS:Cognitive Disengagement Syndrome)」と呼ばれます。(以前は「緩慢認知テンポ(Sluggish Cognitive Tempo: SCT)」という名称でしたが、「Sluggish(遅延)」に「のろま」という侮蔑的なニュアンスがあるため、「Disengagement(離脱)」という表現に変更されています)
>>これまでは、これらの症状は明確に疾患と認定できるレベルのものではなかったため、ADHDの「不注意優勢型」というタイプだと診断されたり、あるいは単に「性格がのんびりしているだけ」と片付けられたりしていました。
>>対象となったのは、5歳から16歳までの子どもを持つ、5,525名の親(父親および母親)です。
>>この調査では、医師による診断記録を集めるのではなく、「CABI(Child and Adolescent Behavior Inventory)」と呼ばれる専門的なチェックリストを用い、親が子どもの日常的な行動を直接評価する形式がとられました。
>>親たちはこのリストに従って、我が子の様子について「空想にふけっている頻度」「ぼんやりしている頻度」といったCDSに関する15項目や、「落ち着きがない頻度」といったADHDに関する18項目などを、それぞれ点数で評価しました。
>>そして集められた5,500件以上の「評価データ」を分析して、研究チームは子どもたちを「CDS(認知的離脱)の傾向が強い子」、「ADHDの傾向が強い子」、「両方の傾向がある子」、そして「どちらもない子」の4つのグループに分類しました。
>>ADHD、特に多動や衝動性が強いタイプの場合、行動上のトラブルが、自分以外の周囲や他者といった「外」に向かう傾向があります。
>>これを専門用語では「外在化障害(Externalizing disorders)」と呼びますが、具体的には、衝動的な行動が周囲との摩擦を生んだり、あるいは反抗的な態度(反抗挑戦性障害など)として表れたりする傾向が、CDSに比べて統計的に強いことが確認されました。
>>一方で、CDSの子どもたちが抱える問題は、エネルギーが自分の「内」へと向かうのが最大の特徴でした。
>>こちらは「内在化障害(Internalizing disorders)」と呼ばれ、強い不安感や抑うつ、あるいは頭痛や腹痛といった身体の不調として表れるリスクが高いことが今回の研究で確認されました。
>>今回の研究では、メンタル面以外にもCDSに特徴的な傾向が2つ確認されました。