2023年09月10日

天然ガス、メタンなどを原料とし、反応による二酸化炭素(CO2)を排出しないターコイズ水素が注目されている。あいち産業科学技術総合センター産業技術センターは、
メタン直接分解反応装置の開発に取り組み、1カ月以上の長期安定した水素製造が可能なことを確認。さらに、副生される炭素の用途開発も検討する。
中小規模の水素需要に適しており、実用化になればCO2削減に大きな効果を発揮しそうだ。(名古屋・鈴木俊彦)

天然ガス、メタンなど化石燃料を用いた水素製造技術として、これまでに水蒸気改質・シフト化反応によるオンサイト型水素ステーションが実用化されている。
同反応はCO2を排出し、カーボンニュートラル(温室効果ガス排出量実質ゼロ)とするためにはCO2回収装置が必要だ。

一方、メタン直接分解は反応によるCO2が発生せず、固体の炭素が生成される。CO2回収装置が不要となり、
比較的少ないコストで利用が見込める。都市ガス供給網を活用できるほか「メタン水素混燃なら既存の設備をある程度使える」(浜口裕昭主任研究員)と、
特に中小企業への普及に期待を寄せる。

センターで開発したメタン直接分解反応装置は、

https://newswitch.jp/p/38391