人間が牛乳でお腹を壊さなくなったのわずか数千年で獲得された進化だったと判明!

 奇妙なタイムラグに秘密が隠されていました。

 英国のブリストル大学(University of Bristol)で行われた研究によって、人類が牛乳などの乳製品を飲むようになった9000年前から、乳糖を分解する遺伝子が出現するのに4000年かかり、さらにその遺伝子が人々の間に普及するのに2000年かかったことが示されました。

 これまで乳糖を分解する遺伝子の獲得は、人類が家畜のミルクを飲むようになってから徐々に人々の間に広がる「穏やかな進化」だと思われてきました。

 しかし新たな研究は、乳製品の使用開始時期と乳糖分解能力の獲得時期には無視できないタイムラグがあり、単純な使用状況とは一致しない、何か別の要因が働いていることが示されました。

 しかし乳製品の使用開始が乳糖分解能力獲得のキッカケでないとしたら、いったい何が原因となったのでしょうか?

 研究内容の詳細は2022年7月27日に『Nature』にて掲載されました。

ナゾロジー 2022.07.30 Saturday
https://nazology.net/archives/112687