>>39
20年5月に実施した燃焼試験では、
[1]燃焼室内壁に亀裂が発生、
[2]液体水素ターボポンプのタービン動翼に疲労による亀裂が発生——という2つのトラブルに見舞われた。
このトラブル解決とそれに伴う設計変更のために、初号機打ち上げを20年度末から21年度末に1年延期した。
 
この延期決定後1年で、
[1]は解決のめどが立った。
[2]は設計を変更したポンプを装着したエンジン燃焼試験によって、
疲労を起こした振動に関しては解決できたものの、
新たに流体力学的な圧力・流量の変動とタービンディスクの変形振動が連成して起きるフラッター現象*が発生すると確認された。
タービンは2つのタービンディスクを持つ2段式だが、問題が発生したのは上流の第1段タービンディスクだ。
 
液体水素ターボポンプのトラブル対策と併せて設計変更した液体酸素ターボポンプでは、ポンプ単体の運転試験で、タービン入り口部の流れの不均一に起因すると思われる新たな振動が確認された。
 
 JAXAは、これら新たに確認できた問題点を解決するため、H3初号機の打ち上げは期間を定めずに延期する。