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19世紀に近くで噴火した時のティラ島(サントリーニ島)の様子。手前がティラ島で、カルデラの縁の一部だ。ここから160キロ以上離れた場所で、青銅器時代の噴火とそれによって引き起こされた津波の新たな証拠が見つかった。


 史上最大級の火山被害をもたらしたと推定されるこの「ミノア噴火」は、火山爆発指数で「超巨大」の7に区分され(最大指数は8)、その規模は広島型原爆の数百万発分に相当するとみる専門家もいる。
津波の犠牲者は数万人と推定されるが、なぜかこれまで遺骨は見つかっていなかった。

 恐ろしい災害の記憶は長い間語り継がれ、発生から1000年以上後になって書かれたプラトンのアトランティス伝説の下地にもなったと考えられている。また、旧約聖書の出エジプト記に記されている10の災いも、この噴火によるものではと考える学者もいる。
火山灰に埋もれたミノア人の古代都市アクロティリは、しばしば古代ローマのポンペイと比較され、今では人気の観光地になっている。


数日から数週間で津波は4度訪れた

 研究者たちは、数日から数週間の間に4回の津波がチェシュメ・バウララスを襲ったと結論付けた。米ハワイ大学ウィンドワード校の地質学と海洋学教授で、ナショナル ジオグラフィックのエクスプローラーでもあるフロイド・マッコイ氏は、今回の研究には参加していないが、この点が特に興味深いとしている。
ティラ島の噴火は4段階に分かれ、これまではそのうちのいずれかの段階で巨大津波が1回だけ起こったと考えられていた。
 ところが最新の論文は、2段階、3段階、あるいは4段階の噴火全てが津波を引き起こした可能性があることを示唆している。