>>70
超重元素は原子番号が大きくなるほど不安定になって半減期が短くなるのが基本だけど、
原子核の陽子数や中性子数がある特定の数(魔法数)だとその原則から外れて安定性が
増す傾向があり、陽子数と中性子数が共に魔法数の場合は特に顕著に安定するのでは
ないかと考えられていて、ひょっとすると年単位の半減期を持ち目に見える物質として
合成し性質を調べることができるかもしれないと期待されている
候補の一つとしては陽子数126、中性子数184のウンビヘキシウム310(126番元素は
現時点ではまだ合成されていない)

このような不安定な超重元素の中で一部の同位体だけが突出して安定化する様子を、
海からにょっきり島が突き出ている様子にたとえて「安定の島」と呼ぶことがある
今のところ安定の島に当たる同位体は合成されていないので、↑の予測が正しいかどうかは
確かめられていないけど、それに近い同位体で半減期が長くなる傾向が観察されていて
安定の島の存在を示唆する結果は得られている模様