サメの絶滅を加速? コロナワクチンで狙われる肝油

 絶滅が危惧されているアカシュモクザメ(Sphyrna lewini)は、深さ300メートル以上の深海でも獲物を探す。
 サメには浮袋がないが、どうやって深海のすさまじい水圧のなかで浮力を保つのだろうか。

 その秘密は「スクアレン」とも呼ばれる肝臓の油にある。
 水より比重が軽く、多くのサメの生存に欠かせない浮力を提供するこの物質は、実は人間にとっても重要な役割を果たす。
 免疫反応を強めてワクチンの効果を高める「アジュバント」(抗原性補強剤)として使われているからだ。

 世界の製薬企業は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のワクチンを開発しようと躍起になっている。
 現在、少なくとも、202のワクチン候補のうち5つで、野生のサメから採ったスクアレンが使われている(開発が進んでいる米ファイザーと米モデルナのワクチンには使われていない)。

(以下略、続きはソースでご確認下さい)

ナショナルジオグラフィック日本版 2020/12/14
https://style.nikkei.com/article/DGXMZO66615910V21C20A1000000/