>>84
それにも実は二つ説があって、

古文書記録に忠実な文献学者は、愛でられる花が奈良時代の梅から平安時代の桜に変遷したという立場。

それに対して、民俗学とか文化人類学系の研究者、古典的なところでは折口信夫なんかの説は、
日本に農耕が広まって以来、庶民の間で愛でられていたのは穀霊の座とみなされてきた桜で、
梅はあくまでも唐風文化で珍重されただけ、平安時代になって唐風文化の衰退とともに
貴族層の間でも伝統的、土俗的に尊ばれていた桜を愛でる文化が復活してきた、という立場。