>>81
そういうのを他人に求める前に、兆円単位の巨額を投じてILCをやると日本にどんな具体的なメリットがあるのかをまず君自身が説明してみたらどうだ?
まさか「名誉」とか「人類の知への貢献」なんてアホらしい建前論で済むと思ってないよな

ILCの建設費と数十年間に及ぶ運転・維持・保守費が必要になる
更に研究者の居住する施設(というよりビレッジとでも呼ぶべき規模だろう)の整備や意地も必要だ
それら全てのホスト国である日本負担分の総額は恐らく数兆円に上るだろう

それだけの巨額を投資して具体的にどのような経済的な見返りがあるのかな、将来の日本にとって?
具体的にどういう経済的見返りがあるかを説明してくれ
君が先のレスを具体性に欠くというのならば
君自身がまずILCによる経済的御利益つまり数兆円に及ぶ投資総額よりも多くの利益を具体的にどんな技術的内容でILCは未来の日本に対して産み出すのかをきちんと具体的に説明してくれ


そうそう、「これが実現したら大きな産業になり得る」という具体的テーマですぐに思いつくのを一つだけ挙げておこう
それはカーボンナノチューブ(CNT)を今のようなランダムな方法(要する色んなタイプのCNTの混合物を作ってから分離しようと努力する乱暴な方法)でなく、
有機合成的に狙ったタイプの特定のCNTだけを合成する方法を確立することだよ

これが実現すれば桁違いに強靭な素材を人類は手に入れることができる
しかも従来のような最長でも数ミリか数センチなんて短いものでなく、原理的には幾らでも長尺で性質が揃ったCNT繊維を製造できるようになる
このCNT繊維で織り物を作れば想像を絶する強度になるのは確かだし相当な耐熱性もある

だから長尺CNTをきちんと合成できれば、その桁違いの強度を活かした様々な応用が可能になる、その一つとして構想されているのは宇宙エレベータだ
つまり長尺CNTならば高度3万6千キロの静止軌道まで行けるエレベータのケーブルに使えるという構想だよ
私自身は宇宙エレベータそのものの実用性に関しては懐疑的だが、CNTは宇宙エレベータを実現できるほどの強度を持つのは確かだから
その桁外れの強度を構造材として活用すれば同じ強度を保つのに必要な構造材の重量を何桁も軽くできる

そして有機合成に向けての第一歩としてCNTの基本単位を有機合成化学的に合成するのは数年前に日本の研究者が世界で初めて成功している
しかし彼らが現時点で合成できたCNTの基本単位は一つのタイプについてだけだ
CNTには様々なタイプが存在して各々で特性が異なる可能性が高く、タイプが違えば基本単位の化学的性質も異なり合成方法も大きく変える必要が有り得る
更にその基本単位を積み重ねてチューブとして着実に伸ばし成長させるための新しい合成反応の探究と実用化のための研究開発も必要だ

だから性質が揃った単一タイプの長尺CNTの有機合成法の実用化というだけでも現実には非常に多くの研究すべきテーマが存在する

こういう類の話は材料科学には山ほどある、つまり従来よりも桁違いに優れた特性を有する物質が存在する可能性はあり、それを作り実用化できれば世界が一変すると言うレベルのテーマがね


さあ、君もILCが未来の日本に対して数兆円の投資に見合うどういう経済的な見返りがあるか具体的に説明してくれたまえ、君から挑発して来たのだから君も逃げるなよ