■動画
Giant Amazon Spider Preys on Opossum | Nat Geo Wild https://youtu.be/cuKfAFI19pg

■無脊椎動物が脊椎動物を襲う例を15件報告、最新研究

クモやムカデといった無脊椎動物は、思いのほか多く脊椎動物を食べる「アマゾンのハンター」であることが、新たな研究で示された。

 研究チームは、2019年2月28日付けの学術誌「Amphibian & Reptile Conservation」に、無脊椎動物が狩る側で、脊椎動物が狩られる側という15の事例を報告。クモなどの無脊椎動物が、オタマジャクシやトカゲ、ヘビを食べる写真と映像を撮影し、証拠を集めた。なかでも初の観察例として、タランチュラがオポッサムを捕食する姿を報告している。

 無脊椎動物が脊椎動物を襲ったという記録は以前からあるが、今回の研究では、いかに多くの脊椎動物が犠牲になっているかについて、より詳細なデータを提示している。「脊椎動物をエサとする無脊椎動物は珍しくありません。しかし、これまで両生類や爬虫類の死因として重大とは考えられていませんでした」と研究リーダーを務める米ミシガン大学の生物学者ルドルフ・フォン・メイ氏は言う。

「こうした関係について、私たちの知見が限られているのです」

■見つけた時には動いていた

 フォン・メイ氏の研究チームは、南米ペルー低地の熱帯雨林で、ほぼ夜間に調査を実施した。暗闇に覆われた森には、8本足のハンター、特に徘徊性のクモがあふれている。

「夜、目につくのは、ものすごい数のクモです。地面や葉、枝などあらゆる物の上にいます」とフォン・メイ氏は話す。「夜に調査を行うと、クモが獲物を抱えているのを目にすることがあります。通常は、コオロギやガなどの無脊椎動物ですが、時には、カエルやトカゲの場合もあります」

 また、研究チームは、ムカデに襲われた2匹のヘビの死骸を回収したこともあった。そのうちの1匹は、毒を持つサンゴヘビだった。

 これまで見たことのない光景を目の当たりにしたのも夜だった。巨大なタランチュラがオポッサムを捕食していたのだ。

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