6世紀の日本は温暖だったことが、屋久杉のデータから判明してるんだってば。

『4 〜 10 世紀における気候変動と人間活動』  吉野正敏
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jgeography/118/6/118_6_1221/_pdf

「気温の変動は屋久杉の年輪の炭素同位体比から推定した結果(北川, 1994, 1995a,
b; 福澤ほか, 1995;安田, 2004)である。この屋久杉の分析結果は、西南日本の気温変動を
量的に把握できる唯一のものである。弥生時代末、1 世紀から 2 世紀・3 世紀へと次第に
昇温して、4 世紀から 5 世紀の初めには、かなり温暖なピークが現れた。言い換えれ
ば、古墳時代のほぼ前半は温暖であった。しかし、後半、すなわち 5 世紀初めを除く 5
世紀から 6 世紀初めにかけては低温で、弥生時代の末期とほぼ同じ程度にまで下がっ
た。この低温な時代への変化はかなり明瞭であった。巨大古墳の出現はちょうどこの寒冷
期に対応している。
6 世紀初めから温暖化し、その後約 100 年続いた。期間は長くはないが、後述する平安
時代への温暖期に匹敵するほどの暖かさであった。」