>>19
その画像の (7) が肝だな

> (7) この様に生じた [・OH](活性酸素)、[O2-](スーパーオキサイド)
>   が細胞壁を破り、細胞質が流出することで細菌(細胞)は死滅する。

二酸化チタンと銀の触媒作用によって、空気中の H2O や O2 から
酸化力の強いフリーラジカル ・OH, O2- をまず作ります、と

こうしてできた ・OH や O2- が、花粉や細菌の細胞を作っているたんぱく質を
壊して無害化します、という触れこみなのね


ツッコミどころ

・銀や TiO2 は花粉などのたんぱく質を壊す反応を触媒するわけではなくて、
 あくまでもフリーラジカルの生成を触媒するのみ

・ ・OH や O2- が強い酸化力を持つのは本当だが、酸化力が強いゆえに
 空気中やそこらへんにあるさまざまな分子とすぐに反応して消滅してしまうはず

 だから、仮にマスクの上でこれらのラジカルが生成されたとしても、
 花粉や細菌に接触するまで存在していられるかというのはきわめて不確実

 (これは、同じようにラジカルの酸化力で有害物質を壊すと言っている
 パナソニックのナノイーやシャープのプラズマクラスター、ダイキンの
 ストリーマなどにも当てはまる、きわめて怪しい点)

・フリーラジカルの酸化力が話通りに働くとすると、
 マスクの不織布(たいていはポリオレフィン繊維でできている)や
 人体の細胞にも働いてしまうはず
 ラジカルが相手を識別して破壊したりしなかったりする仕組みはないから

 だから、この話が本当ならマスクの不織布も変質・劣化するはずだし、
 鼻や口腔、唇の粘膜細胞も侵されてひりひりと炎症を起こすはず

・花粉の細胞が話通りに分解されたとして、分解後の細胞片は
 アレルゲンとしての性質を失うのだろうか?
 まさか100%完全に CO2 と H2O(と窒素酸化物)に分解されるはずもない

・ラジカルがたんぱく質分子を切断する化学反応のことを「水に変える」と
 形容するのは正しいか?

 ・OH は相手から H を奪って H2O になるので、反応後に水分子ができるのは
 まぁ本当だが、それなら都市ガスが燃えて CO2 と H2O ができる反応だって
 「メタンを水に変える」と言ってよいことになる