カタゾウムシは物凄く硬く指で目一杯潰そうとしてもなかなか潰れず
台湾の蘭嶼の部族はこれを潰せるかどうかで力自慢を競った、なんて話がある
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硬いだけでなく酸にも強く、鳥に飲み込まれても消化されずに生きたまま出て来ると言われる
砂肝による砂の磨り潰しにも耐えるのだ。砂って石英が多いから硬度7か
だからといってカタゾウムシがモース硬度で7以上というわけではないだろうがw

更に消化管内で足で引っかいたりして鳥はお腹が痛くなるので二度と食べない、とされる
それゆえ複数種の昆虫が擬態している
上の画像にもカミキリムシが混ざっている

カタゾウムシの仲間は後翅が退化し飛ぶことが出来ない
それで小さな島ごと、下手すると山系ごとに種分化している
だから島と山の多いフィリピンで物凄い種類数になった

偉い学者は「東南アジアの生物地理区分はスラウェシより西か東かで東洋区とオーストラリア区に分けられるが
フィリピンは各種生物を見るとオーストラリア区の要素が多く、更に台湾の蘭嶼もその要素が多い」と語っている
実際にはスラウェシやモルッカ諸島や小スンダ列島の大半は中間移行区のウォーラセアなんて呼ばれるが
カタゾウムシはウォーラセア系の生物(キリッ という事らしい

小さい黒い数珠玉に青や赤や黄色で色付けしたような綺麗な種類が多いので、標本はまあとりあえず土産物くらいなら少しずつ売られているが
本気で全種をコレクションするのは非常に困難とされている
そもそも上に書いたヘデラアカアシカタゾウムシのように、未だに未記載の種類も多いのだ