昭和天皇は1928(昭 和3)年11月 に大礼(即 位 礼お よび大嘗祭)の ため
京 都 を訪 問 した のに続 いて、その翌年6月 には大礼後の初の行 幸 として、
地方視察 のため大阪 を訪 問 した。
天皇が軍事 演習の統監や神 宮参拝な どではな く、純 然 と した地方視察を 目的 として
行 幸を行 うのは、1888(明 治21)年 に明治天皇 が
山陽地方 を訪 問 して以来の ことであった。
しか も 「この度 の行 幸は全 く特殊 な地方行 幸であつて、
大阪府 市か らの願 出に よるものではな く陛下御 自身の思召に出で させ られ た」
(『大阪朝 日新 聞』6月4日
夕刊)