昨年来阪訪日客 過去最多 ラグビーW杯底上げ
https://www.nnn.co.jp/dainichi/news/200603/20200603027.html
 大阪観光局(溝畑宏理事長)は1日、2019年に大阪を訪れたインバウンド(訪日外国人客)が、
18年の1142万人を8%上回る過去最多の1231万人だったと発表した。
中国からの訪日増加や、ラグビーワールドカップ(W杯)開幕により、欧米、オーストラリアからの来日が前年比を上回るなど、来阪インバウンドの人数を底上げした。
新型コロナウイルスの感染拡大前でもあり好調に推移していたが、今年に入ってからは大きく落ち込んでいる。

 19年は日韓関係の冷え込みの影響から、韓国人は前年同期比33%減の160万8千人だったが、中国人は同24%増の564万2千人。
フィリピンやベトナム、タイなどアジア圏も伸びた。

 英国のロンドン・ヒースロー空港と関西空港を結ぶ直行便復活やラグビーW杯を背景に、英国からの旅行者は前年比で約2・3倍の13万9千人となり大幅に増加した。
フランスやドイツ、米国、カナダも順調に推移した。

 大阪を訪れたインバウンドの1人当たりの平均消費額は12万7292円、合計で1兆5669億円に達し、前年同期比で26・8%増加した。
15年から約1兆円増えたことになる。

 溝畑理事長は「大阪のインバウンド消費が増え、量、質ともに大きな結果を残した」と分析。
消費促進につなげるため、大阪の観光資源発掘や、ナイトタイムエコノミーなど、「コト消費」を充実させる方針を示した。

 来阪インバウンドは、12年から右肩上がりで増え続け、17年に1千万人を超えたが、新型コロナウイルスの影響が反映される20年は大幅な減少が避けられない。