大阪は、飛鳥・奈良時代も、平安・室町時代も、江戸時代も第二都市であったろうが、西日本の中心と言いますかね。
日本は西日本が本国で、東日本は東国ですから。
後から日本に入った地域ですからね。

昔は東海地区がヤマトで、近畿地区はナカクニ、ウチツクニ(畿内)であった。
その中央の朝廷が、新たにヤマトを名乗って、ある意味パクって、三輪山の麓の纏向一帯をヤマト国とした。
それから、東北地方とか、あのあたりを賊の者たちが「ヒノモト」としたのをまたパクって、日本国とした。
決めるのは他者なんですよ。
それを上手く再利用するというかね、そういうのが日本的と言いますか。
北野武が池上彰との対談で、「オレたちは、大阪の商売人みたいな、そういう人たちの子孫であって、極東の島国。日本は世界が変わろうとも、それについて行く。そういう国なんじゃないか」と発言していた。

そういう意味では、関西は大陸に近いとかね、韓国人に近いというのは、そういう移民が歴史的に多いという事と重ねて誤解されているのであって。
全体から見れば数%に過ぎないものを拡大解釈されているだけと言いますか。
それは、大阪が何百年と経済の中心であって、日本人が米国に行く場合、まずニューヨークを選ぶという事と同じですからね。
大阪が下品というのも、テレビがつくったフィクションですからね。
吉本興業のイメージとこれも混同されている部分があって、これも吉本創業時の日本の経済首都が大阪だったわけでね。
それと、西日本の人間が集まるから、東日本のあの雪国の厳しい気候環境で育ってきた人たちが集まった関東に比べて、どうしてもズボラな人間が集まると言いますか。
そういうのの積み重ねが大きな誤解を生み続けて、広がっていったものと思いますね。
差異という意味ではね、統計をとれば、この狭い島国で大きな差はありません。

都会は、それだけ仕事しているという事ですからね。
東京は「笑点」のテーマソングで、大阪は「ナイトスクープ」ですから。
つまり、日曜日と金曜日でね。
一週間で最悪の気分になるのが日曜の夕方で、最高の気分になるのが金曜の深夜ですから。
「ホンマでっかTV」で言っていたけど、仕事は厭厭やるからこそ仕事ですから。
厭な気分で過ごしている人が多いのが都心で、その逆が郊外ですからね。
東京は大阪以上に都会ではあっても、その都会がどれだけ素晴らしいのかという事で、都会を自慢している人は、自分が都会で疲れているのを逆手にとって偉そうにしているだけとも言えるわね。