日本最大級のレストラン街、名古屋駅前に誕生
日本経済新聞 2017/4/7 11:47
http://mw.nikkei.com/sp/#!/article/DGXLASFD07H0W_X00C17A4000000/

 JR東海が名古屋駅前で開発を進めてきた「JRゲートタワー」で7日、レストラン街や一部店舗がオープンした。
レストラン街は隣接する同社のビルと直結しており、合計で店舗数は76店、面積は4000坪
(約1万4000平方メートル)以上と、棟続きのフロアとして「日本最大級のレストラン街」(JR東海)。

JR東海は東京・品川―名古屋駅間で2027年、リニア中央新幹線を走らせる計画。
首都圏から訪れるビジネス客、訪日外国人客の「胃袋」をもつかもうとしている。

■1200人が行列、満席のレストランも

 開店前の午前9時半。「ゆっくり歩いてお進みください」。係員が誘導し、
開業を待ちわびていた人々の列が動き出した。JRゲートタワーの専門店やレストランに
入ろうと並んでいた人数は整理券を取得した人も含めて約1200人。開店後すぐに満席になるレストランも見られた。

 愛知県在住の30代の女性は「何といってもレストランの種類が豊富。まず、つけ麺を食べてみたい」
と開店が待ち切れない様子だった。名古屋駅まではリニア開業を見越し、オフィスビルの建設ラッシュが続く。
ビルで働く会社員が増え、ニーズは十分に見込める状況だ。

■リニアで名古屋駅に「ストロー効果」

 トヨタ自動車をはじめとした製造業を抱え、購買力が強い名古屋には衣料専門店なども熱視線を送る。
7日にはジーユーやビックカメラなど専門店もオープンした。ファーストリテイリングは
売り場面積約750坪と、東海地区で最大の「ユニクロ」を出店した。

 午前5時半から並んだという30代の女性は「ジーユーの限定商品を買いに来た」と笑顔を見せる。
ユニクロやジーユーなどの店内では買い物かごを持った客が春物の服や小物に次々に手を伸ばしていた。

 JRゲートタワーは17日、ファッションや雑貨の専門店をそろえたモールやホテルがオープンし、
全面開業する。名古屋では従来、名古屋駅から少し離れた栄地区や錦地区が繁華街として
買い物客や観光客を集めていた。リニアで名古屋駅地区に人の流れが集中する「ストロー効果」が加速しつつある。(長縄雄輝)