楽天グループは11日、2021年1〜9月期の連結最終損益が922億円の赤字(前年同期は714億円の赤字)になったと発表した。他社から通信回線を借りる費用の負担などで携帯通信事業の事業損益の赤字が3025億円と過去最大になったことが響いた。22年4〜6月期に携帯事業の損益は改善すると見込むが、足元は新規契約の獲得ペースが鈍化している。

21年1〜9月期で3期連続の最終赤字となった。売上高にあたる売上収益は15%増の1兆2005億円だった。電子商取引(EC)事業、クレジットカードなど金融事業は好調だった。ECなど「インターネットサービス事業」の事業利益は834億円で前年同期の64億円から急増した。金融の「フィンテック事業」の利益は前年同期比8%増の682億円だった。

携帯通信の「モバイル事業」の赤字が拡大し業績の足を引っ張った。モバイル事業の赤字額は前年同期の1506億円から倍増した。同事業の赤字は7〜9月期では1052億円で四半期ベースでも過去最大となった。
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