あのお笑いをまたもう一度見たい。

旧民進分裂2年、なお尾を引く「奇策」の余波
https://www.sankei.com/politics/news/190926/plt1909260035-n1.html

 旧民進党分裂の端緒となった同党の両院議員総会から28日で丸2年を迎える。
総会では、小池百合子東京都知事が3日前に結成した旧希望の党への「合流」が満場一致で決まり、
結果、野党第一党だった旧民進党は瓦解へと追い込まれた。中小規模の野党が乱立する
混沌とした状況は今も続き、「1強多弱」から抜け出す展望は開けていない。

 参院選が公示された今年7月4日、水戸市の京成百貨店前で開かれた立憲民主党公認候補の
街頭演説会には、逢坂誠二政調会長ら党関係者に加え、旧希望の党出身の福島伸享元衆院議員の姿があった。
 「圧倒的な票をいただき勝ち上がることが、茨城県民の怒りの声を国会に届け民主主義の崩壊を
ストップさせるための方法だ!」
 マイクを握った福島氏はこう声を張り上げ、立憲民主党候補への支援を呼びかけた。
分裂した旧民進党系勢力の再結集を印象づける場面だった。

再結集への動きが緒に就いたともいえるが、世論の反応はかんばしくない。共同通信社が8月17、
18両日に実施した全国電話世論調査では、会派合流を「評価しない」が50・3%だったのに対し、
「評価する」は30・2%にとどまった。

 期待感が高まらない理由は何か。自らの手で所属政党を崩壊させ、後になってその愚かさに気づき、
どうにか修復できないかと右往左往する姿に、多くの有権者は冷ややかな視線を注いでいるのではないか。

 旧民進党は、旧民主党時代を合わせれば約20年の歴史を持ち、政権を担った経験もあった。
支持率が低迷していたとはいえ約23万人の党員・サポーターを擁し、全国津々浦々に地方組織を持っていた。

 2年前の両院議員総会での決断は、そうした一朝一夕には作り得ない政党の基盤を所属議員
自らの手で雲散霧消させる行為だった。旧民主党が10年以上かけて地道に勢力を伸ばし政権交代を
成し遂げたのとは対照的だ。
 小池氏の人気に頼って一時の風に乗ろうとした「奇策」の余波は、2年たった今もなお尾を引いている。