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 トランプ氏はこの電話で、バイデン氏が副大統領時代に息子のハンター氏をかばい、
ウクライナの検事総長の解任を求めたという、自身の個人弁護士である
ルディ・ジュリアーニ氏が何カ月も前から繰り返してきた主張を持ち出した。
主張の裏付けは取れていない。ハンター氏は当時の検事総長による捜査対象となった
ブリスマ・グループの役員を務めていた。
この検事総長は米国などからの批判にさらされていた人物で、
実際にはブリスマに対する捜査を妨害していた。ウクライナの現検事総長は今年5月、
バイデン氏や同氏の息子による不正行為の証拠はないと述べた。

 トランプ氏はゼレンスキー氏に対し「バイデンの息子に関し多くの話が出ている。
バイデンが起訴を阻止したことについてだ。多くの人がそれについて知りたがっており、
何であれあなたが司法長官と協力できることがあれば素晴らしい」とし、
「バイデン氏は自分が起訴を止めたと触れ回った。
だからもしあなたがそれを調べることができればと。ひどいことだ」と続けた。

 また、ジュリアーニ氏とウィリアム・バー司法長官からゼレンスキー氏に電話が行くと
述べ、「あなたが理解できると確信している」と付け加えた。司法省の報道官は、
トランプ氏がバー氏に電話をかけるよう求めたことも、バイデン氏に対する調査を
求めたこともないと述べた。バー氏が電話の件やその他のウクライナ関連事項について
ジュリアーニ氏と話したこともないとした。

 ゼレンスキー氏はトランプ氏に、新検事総長が「状況を調べる」と請け合い、
トランプ氏が提供できる何らかの追加情報があれば「調査に非常に有用」になると述べた。